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タイで絶大な人気を誇る俳優・アーティストのMew Suppasit(ミュー・スパシット)さん。先日来日した機会に、メンズノンノだけのスペシャルインタビューを実施! 情熱を注ぎ続ける仕事から、気になる私生活まで、いまの彼に迫ったエピソードを前後編でお届け。前編では、俳優やアーティストなどの日々の活動への思いを聞いた。
“こうあるべき”にこだわらないことで
より幸せな活動ができる

──Mewさんが思う俳優やアーティストの魅力は何ですか?
演技も音楽も、自分が手がける大切なアート作品の一部だと思っていて、形は違うけれど、どちらも作品を観ている人や聴いている人に一種の物語を届ける活動だと思っています。その物語とは、自分が経験したことや、あるいは一緒に作品をつくるスタッフや制作メンバーが経験したこと。僕自身、人に物語を届けることや、そういう活動ができる場所にいることが好きなんです。

──それぞれの活動を行う際に、一つの感覚で動いていますか? または、その都度“俳優脳”と“アーティスト脳”を切り替えていますか?
別々の感覚ですね。演技の先生に教えてもらったことなのですが、「人間っていうのは、つねにいろいろな状態に変化していくものであって、“固定された一つの人間”は存在しない」と思っているんです。演技の仕事をしているときの自分、私生活を送っているときの自分、母の前で息子としているときの自分、仲間の中で友人として振る舞っているときの自分など、さまざまな異なる自分があるものだと考えていて。「自分自身はこうである」ちうyことにこだわらないことで、物事がうまく進み、仕事でも私生活でも、自分がもっとヘルシーで幸せになれるのではないかと信じています。

──なるほど、一種のライフハックのように感じます。演技や音楽活動で大切にしていることは?
演技で大切にしているのは、自分が演じる役の職業を深く知ること。自分がこれまでまったくやったことのないジャンルの人物だったら、その職業の人に見えるようなトレーニングをきちんと積まなくてはいけない。そこに一番フォーカスしておかないと、本職の人が見たときにおかしいと思われてしまいますから。現在映画を撮影しているのですが、いままで自分が知らなかった職業に挑戦しているので、たくさんトレーニングをしているところです。
音楽活動では、曲のアイデアや曲がもつメッセージを大切にしています。いま新しいアルバムをつくっているところで、今回は自分で作詞作曲をしている曲が多くあります。自分がその曲にどういうメッセージを込めていて、自分が、そして曲を聴いた人がどれだけ共感できるかを意識しています。でないと、歌うときに自分が楽しくないし、歌いたいと思えないので。
ファンとの間にはお互いに
応援する気持ちが行き交っている

──最近の活動について。現在日本では鑑賞することはできないのですが、本国でMewさんの新作のドラマ『My Wife’s Gunslinger God』が始まりました。ラブコメの要素のある本作の見どころを教えてください。
今作では、すごく極端なキャラクターを演じています。漫画やアニメのキャラクターのように大げさに演じていいかを、現場で監督に相談して、許可をいただいて挑戦してみました。すごく新鮮なお芝居になって、コメディ作品のリズムに合ったキャラクターをつくることができたと思っています。自分自身のアイデアを反映できて、とても楽しい撮影でしたね。ぜひ何かの方法と形で、日本の皆さんに観てほしいです(笑)。

──アーティストとしては、新曲「Entropy」が発表されました。この曲に込めた思いやメッセージは?
最初は、「私とあなたの関係がいつか終わることはわかっているけど、もう少しだけ長く続かせたい」というメッセージを込めたいと思ったところから、曲づくりがスタートしています、そのときに、「じゃあ、終わりにはどんなものがあるだろうか」を考えました。それが、人間関係の終わりなのか、または避けられない死別なのか。そう考えているうちに宇宙の終わりまでつながっていったんです。そこから「エントロピー」*という言葉が出てきて、“例え地球や宇宙が終わってしまうことがあっても、一緒にいるいまをもっと延ばしたい」というアイデアが生まれました。
*物理学において物体の「乱雑さ」の度合いを示す指標。エントロピー増大の法則(熱力学第二法則)により、宇宙のエントロピーは時間とともに増大し続けることにより、やがてあらゆる物質の終わりを迎えるという説がある。

──一緒にいたい強い気持ちが伝わる曲です。6月に東京で行われたファンイベント“ファンベネフィットツアー”で初披露して、とても盛り上がりました。Mewさんにとって、日本のファンの前で行うパフォーマンスは、どのような時間ですか?
ファンの皆さんは、自分のことをいろいろな形でずっと応援してきてくださっている人たちだと思っています。皆さんの前でパフォーマンスをしながら、「自分のことを支えてくれた方たちと、いま直接時間を共有できているんだな」と噛み締めるんです。そう思ったときに、自分と皆さんの間に、お互いを応援する気持ちやつながりやエネルギーが通い合っているように実感します。自分にとっては幸せな時間ですね。

──よりよいパフォーマンスをするために、意識していることは何ですか?
私生活を充実させることだと思っています。特に大事なのは、体を休めること、睡眠を取って休息することですが、他にも体を動かすことやゲームをして遊ぶことも好きです。そのために、日々の自分自身をよく観察するということが必要だと思っています。自分がどういうことをしたときにリラックスができるのか、幸せになれるのかということを見ていくんです。
人によっては、料理をすることでリラックスできるし、食べることが幸せを与えてくれるかもしれない。自分にポジティブな作用を与えるものを取り入れていくことで、私生活を満たしていき、さらに仕事がうまくできるようなると考えています。
──好きなことにフォーカスしていると、さらに次々と興味が出てきませんか?
そうですね。自分はもともとすごくナードな性格なので(笑)、新しく勉強することが好きなんです。
PROFILE
Mew Suppasit
本名:Suppasit Jongcheveevat。1991年2月21日生まれ、タイ・ノンタブリー県出身。2017年、ドラマシリーズ『I Am Your King』で俳優デビューを果たす。2019年に初主演を務めたドラマ『TharnType/ターン×タイプ』で世界的人気を集める。俳優とともに、歌手やプロデューサーなどアーティストとしても活躍している。2026年6月4日に最新シングル『Entropy』をリリース。
公式Instagram:@mewsuppasit
▶インタビュー【後編】は7月19日(日)に公開予定。お見逃しなく!
レザーシャツ(シーク ヤブーティ)¥407,000/スタジオ ファブワーク パンツ¥37,400/ディフォー シューズ(ヨーク)¥38,500/HEMT PR その他/本人私物
Photos: Yuko Yasukawa Hair & Make-up:Achawin Krittiyavanich Stylist:Yasuki Nakamichi Interpreter: Sho Fukutomi Coordinator:Misato Tanaka Interview & Text:Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y]
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