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編集部が気になる人に会いに行く連載「WEEKEND INTERVIEWS」。第57週は、7月8日に放送がスタートするドラマ『ファーストクライ 母子救命救急班』で新生児科医の富永航を演じる俳優、濱正悟さんが登場。医療ドラマに初挑戦する彼に、本作の魅力や役づくりや共演者との交流など、撮影の舞台裏を聞いた。
演じる役が生きてきた
時間を埋める準備をしてきた

──ドラマ『ファーストクライ 母子救命救急班』のシナリオを読まれたとき感想を教えてください。
それぞれが親と子を助けたいという信念を持ちながらも、さまざまな考えや理想を持った医者たちが登場します。クセの強いキャラクターたちの掛け合いがすごく面白くて、僕が演じる新生児科医の富永航がどう交わっていくのかがとても気になりましたね。また、シリアスとコメディの緩急がついた展開で、テンポ感のあるドラマになるんだろうなと期待が高まりました。

──明るい性格で感情豊かな主人公である、産婦人科医の光井明希(比嘉愛未)とは対照的に、濱さんが演じる新生児科医の富永航はとてもクールな印象です。どのような人物として捉えて、撮影に臨んでいますか。
富永は、務める病院の院長、神谷(真矢ミキ)の義理の息子であり、次期院長になる可能性がある男として、人々との複雑な関係の中にいて、他人からは窺い知れない思いを抱えている人物。リアリストなので、はじめはある種理想を掲げる光井や、彼女が率いる母子救命プロジェクトと対立していますが、登場人物それぞれがもつ「母子を救いたい」という思いと目的を知りながら協力し合っていく。
光井は優しさで人に寄り添う医師であるのに対して、富永は厳しさで寄り添う医師だと思うんです。光井と真逆の富永が、彼女に、そして彼女が率いる母子救命プロジェクトとどう交わっていくのか、僕自身もとても楽しみです。富永もまた自分なりの信念があって、真摯に仕事に向き合い一つ一つの行動をしているので、そこに彼らしい人間味が出たらいいなと考えています。

──新生児科医役を務めるにあたり、事前に準備をされましたか?
お医者さんの雰囲気を知りたくて、YouTubeなどで、実際の先生が生まれたての赤ちゃんと接していたり、お母様と話していたりする動画を観ました。あと、友人に医療従事者がいるので、病院で働くお医者さんの1日の活動について聞いたり、現場で医療監修をしてくださる先生たちにお話を聞いたり。富永という人間を表すために、彼が生きてきた30数年の時間を埋めようと、いろいろな情報を集めていました。
オペのシーンは初めてだったので、監修の先生に聞きながら、とにかく何回も練習して覚えて体に染み込ませて、あとはテンパらないように。本作は、多くの人が楽しめるようにクスッと笑える部分もあるドラマなので、だからこそ物語の核になる医療の部分はリアルさを追求したいという思いでお芝居に臨んでいます。
自分の俳優史に残るほど
挑戦に満ちた現場にいる

──初めて経験する医療ドラマの現場はいかがですか?
白衣や手術着など、みんなの服が一緒だなっていう(笑)。(取材の時点で)僕はいまのところ一つしか衣装を着てないですね。オペシーンで滅菌の帽子とマスクをしていると、目元しか顔が出てない。「役者としてもっと顔を売りたい!」、なんてことも思いながら毎日現場に行っています(笑)。一方で、似ている服装だからこそ、それぞれのキャラクターが際立つかもしれないですね。
──主人公の光井役を演じる比嘉愛未さんや、院長で義母の神谷玲子役を演じる真矢ミキさんたち共演者とはどんな交流をされていますか?
富永は光井と対立するぶん、実際の撮影現場で共演者の皆さんに対してどういう立ち位置や距離感いるべきかを考えていたんですけど、光井が3か月前からこの病院にいる設定なので、作品として”輪”みたいなものが大事になるだろうと思ってコミュニケーションを取らせていただいています。

──撮影現場の雰囲気はいかがですか?
皆さんもとても気さくで話しやすい方なので、お芝居への大きな助けになっています。加えて、主演の比嘉さんが空気をつくってくださって、意見を交換しやすい雰囲気がありますし、監督やスタッフの皆さんも僕たち俳優に寄り添ってくれる感覚があります。医療の現場もそうですけど、この作品もチームで成り立っているんだなということを感じています。
──今作で経験した“初めてのこと”はありますか?
序盤の回で、初めて台本が読めなくなっちゃったんですよ。というのも、物語にグッときてしまって...。オペシーンなども初めてだったので、俳優として楽しみではありましたけど、命を扱う物語なので、いざ向き合ったときにしんどく感じることもあるとは思っていました。なので、毎回どんな台本が上がってくるかドキドキしているんです。そんな中、とある話が感情に響き過ぎてしまいました。
別の話数の撮影日にその台本をもらって、いつもの感じで目を通したんですけど、「このまま読むと、この後の撮影に支障をきたすかもしれない...」と思って一回閉じました(笑)。富永が医師として向き合わなければいけない瞬間が訪れるシーンがあって、この瞬間をどう迎えてどう演じようかとか、この瞬間をどう迎えられるのかみたいな。富永にとっても、『ファーストクライ』にとっても大事な、ひとつの大きなテーマになるエピソードなので、相当覚悟して臨まないといけないなと思っています。

──貴重な体験をされているんですね。
はい。とにかく挑戦が多い作品でもあって、どの作品もそうですが、『ファーストクライ』はきっと、自分の俳優史に残る作品だろうなと感じています。
──本作の見どころを教えてください。
シリアスで見応えのある医療ドラマであると同時に、個性豊かな人たちの軽妙な掛け合いが楽しめるコメディー要素もある緩急がついた作品。さらに、物語を重ねていくたびに、登場人物たちが成長したり、何かを乗り越えていったりする姿を見られるので、気づいたら引き込まれていると思います。また、話数ごとにさまざまな事情を抱えた妊婦の方を演じる、ゲスト俳優の方々のお芝居の見せ場もたくさんあり、見どころが満載ですね。
日本のさまざまな島を訪れて
知らないことを体験したい

──“ウィークエンド”にかけて、濱さんのプライベートについてお聞きします。いまハマっていることや趣味はありますか?
いま趣味がなくて...。休みの日に気持ちをオフにするという感じで、ただただぼーっとしているんです。時間が経って、夕方ぐらいになって「そろそろさすがにこもり過ぎてまずいんじゃないか」と思ったら外に出て、散歩して、体を動かして、呼吸をして。街を眺めながら、自分も趣味にできることないかな〜と探しています。
──その中で生まれた興味は?
いろいろな知らないことを知りたいと思っています。何年か前まではずっとサウナやカレーにハマっていて、サウナに入るためだけに、カレーを食べるためだけに地方に行っていましたが、一旦落ち着いて「オフはオフする」ことに。
この1年半ぐらいの間にイベントや撮影で、さまざまな土地を巡るなかで、まだ全然見ていないもの、知らないものがあったんだってことに改めて気づいたときに、「いろいろなところに行って、いろいろなことを経験したいな」ということも思いが芽生えてきたんです。

──次、数日のお休みができたら、どこで何をしたいですか?
どこかの島で、一人でぼーっとしたい(笑)。それこそお仕事で去年は久米島に、今年は小豆島に行ったんです。それぞれの島のごはんや島民の方たちがもつ優しい空気感がすごくよかったし、滞在中はスマホの液晶を見ることも減って、解放された気にもなる。調べてみたら島って日本にたくさんあって、全然知らないところばかり。そういう島を訪れて、知らないことをもっと知りたいと思っています。
濱 正悟|SHOGO HAMA
1994年8月22日生まれ、東京都出身。2015年に俳優デビュー以降、ドラマ『恋せぬふたり』や連続テレビ小説『舞いあがれ!』、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』などに出演し、注目を集める。近年の出演作に、Huluオリジナル『おとなになっても』、ドラマ『ちるらん 新撰組鎮魂歌』シリーズ、連続テレビ小説『ばけばけ』、映画『お別れの歌』などがある。現在、大河ドラマ『豊臣兄弟!』に毛利輝元役で出演。今秋公開の映画『マッチング TRUE LOVE』が控えている。
公式Instagram:https://www.instagram.com/hamastagram822/

ドラマ『ファーストクライ 母子救命救急班』
都内の一等地にそびえる日本屈指のセレブ病院で、院長の特命により、「母子救命救急班」が秘密裏に結成される。彼らの使命は、行き場を失ったワケあり妊婦たちを無償で救うこと。チームの要となるのは、卓越したスキルをもつ産婦人科医・光井明希(比嘉愛未)。彼女は片耳に難聴を抱えながらも、誰よりも赤ちゃんの産声を聞くことに執着する、叩き上げのスペシャリスト。果たして、光井率いるチームは、こぼれ落ちようとする命を救う最後の砦となれるのか──。
脚本:浜田秀哉
出演:比嘉愛未 松島聡 徳永えり 濱正悟 ・ 前田敦子 ・ 山村紅葉 岡部たかし 真矢ミキ 他
●7月8日(水)22:00、日本テレビ系にてスタート
公式HP:https://www.ntv.co.jp/firstcry/
Photos:Karin Noguchi Hair & Make-up:Mariko Sasaki Stylist:Takashi Tokunaga[SOT] Interview & Text:Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y]
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