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水瀬いのり「自分が演じる意味みたいなものも残せたら」 【ウィークエンド・インタビューズ 第9週】

水瀬いのり「自分が演じる意味みたいなものも残せたら」 【ウィークエンド・インタビューズ 第9週】

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編集部が気になる人に会いに行く連載「WEEKEND INTERVIEWS」。第9週は、人気声優としてこれまでさまざまなキャラクターを演じてきた水瀬いのりさんが登場! 最新作となる『ぼくらのよあけ』の話題に始まって、仕事との向き合い方やプライベートのことなど、たっぷり話を聞きました!

1人の人間としての
魅力を乗せていきたい

水瀬いのり「自分が演じる意味みたいなものも残せたら」 【ウィークエンド・インタビューズ 第9週】 映画『ぼくらのよあけ』

-現在公開中のアニメーション映画『ぼくらのよあけ』は、遠い宇宙から地球にやってきた“未知の存在”を宇宙に帰すために奮闘するSF冒険物語です。最初にこの物語を読んだときの感想を聞かせてください。

AI(人工知能)だったり、宇宙船だったり、言葉は知っていても自分に答えがないようなものが出てくる中で、物語の展開としてはすごく人間味あふれる作品だなと思いました。壮大なストーリーのSFでありながら、そこで描かれているのは生命力あふれる少年少女たちの物語というところがとても胸に残りました。

-本作で水瀬さんは、主人公の沢渡悠真たちと知り合い、一緒に極秘ミッションに挑む河合花香役を演じています。役を演じるにあたって、どのような工夫をされました?

おそらくどのキャストの皆さんもそのように演じられていたんじゃないかなと思うんですけど、つくり込み過ぎない世界観というのがひとつの共通認識としてあったと思っていて。なので、花香を演じる際も、いわゆる可愛らしい女の子を演じるぞというよりかは、多少なりともイヤな部分とかトゲがある部分があってもいいから、1人の人間としての魅力を乗せていきたいなと思っていました。アニメーションがつくり出す可愛らしい女の子ではなくて、現実世界にもいるような等身大の小学校5年生の女の子を演じられるように、あんまり声のつくり込みはせず、自分の中にある素の声というか、私の声が花香になるみたいなイメージでお芝居させていただきました。


何となくここまでは
拡張してもいいのかなって

水瀬いのり「自分が演じる意味みたいなものも残せたら」 【ウィークエンド・インタビューズ 第9週】 映画『ぼくらのよあけ』

-監督やほかのキャストとのやり取りで印象に残っているエピソードはありますか?

ありました。今回、普段の声の仕事ではなかなかない本読みというものがあったんです。会議室みたいなところにキャストのみんなが台本を持ち寄って、「じゃあ、ここからここのシーン、1回読んでみましょう」という感じで、読み合わせをして。アフレコ前に監督さんから何かアドバイスをいただくというのはあっても、事前にみんなで集まって本読みをするという経験は今までなかったので、とても印象に残っています。

-本読みしたことによるメリットは何かありましたか?

いつもだと、キャストの皆さんがどういう声で演じるのか、本番までわからないんです。だから、あらかじめ「あの声だ」というのが想像できているのは安心感がありますし、監督さんや音響監督さんが「これで行こう」と言ってくれている安心感もあって、とてもやりやすかったです。すごく大事な時間だったなと思います。

水瀬いのり「自分が演じる意味みたいなものも残せたら」 【ウィークエンド・インタビューズ 第9週】 映画『ぼくらのよあけ』

-今回はつくり込み過ぎないということでしたが、普段は演じるキャラクターに合わせていろいろと調整をするのですか?

そういうことはあまりしていなくて、ニュアンスとしてはわりと大きくとらえています。たしかにデビュー当時はキャラクターの幅みたいなものを意識してしまって、なかなかそこを超えらなくて、お芝居が小さくなってしまったりということがありました。でも、だんだんといろいろな現場でたくさんのキャラクターたちと出会うことで、何となくここまでは拡張してもいいのかなって自分なりにわかってきました。だからこそ、最近演じさせていただいているキャラクターは、けっこう自分色みたいなものも出しつつ、でもちゃんと戻ってこられるセーブポイントは残しておくみたいなつくり方をしていることが多いですね。役になりきるというのも大事ですし、それもひとつの答えだと思うんですけど、私はそこに自分が演じる意味みたいなものも残せたらいちばんベストかなと思って、日々頑張っています。

水瀬いのり「自分が演じる意味みたいなものも残せたら」 【ウィークエンド・インタビューズ 第9週】 映画『ぼくらのよあけ』

初恋の相手はリアルな人間ではなくて
アニメーションのキャラクター

水瀬いのり「自分が演じる意味みたいなものも残せたら」 【ウィークエンド・インタビューズ 第9週】 映画『ぼくらのよあけ』

-そもそも水瀬さんが声優の仕事を意識したきっかけは何だったのですか?

元々アニメーションとかゲームにすごく興味があって、皆さんも経験あると思うんですけど、初恋の相手はリアルな人間ではなくて、アニメーションのキャラクターでした。それが5歳ぐらいのときで、その作品の劇場版を映画館に観に行ったときに、パンフレットを買ってもらって、そこに声優さんのインタビューが載っていたんです。当時はまだ声優さんの存在は知らなくて、「なぜこの人は私の大好きなキャラクターのことをさも自分のものであるかのように語っているんだろう?」と思ったので、両親に訊ねたところ、「声優さんという役者さんが声を当てているんだよ」と教えてくれて。その瞬間、私の中に稲妻が落ちました(笑)。

-そんなに衝撃的だったんですか(笑)。

はい。「ええっ!」となって、「じゃあ、あのキャラクターに私は会いに行くことができないんだ」と思ったら本当に悲しかったんですけど、すぐにぐるっと180度回転して、「じゃあ、声優さんになれば会えるんだ」と考え直して、その日から声優さんになりたいと思うようになりました。

-ちなみに、その初恋のキャラクターというのは誰なんですか?

犬夜叉です。今でもめちゃくちゃ好きですし、それこそ犬夜叉を演じられている山口勝平さんに実際にお会いするという夢も叶いました。本当にすてきな方で、あのとき「何だ、この人?」と思ってごめんなさいとすごく思いました(笑)。


心身ともに健康で
悲しいことが少なければいい

水瀬いのり「自分が演じる意味みたいなものも残せたら」 【ウィークエンド・インタビューズ 第9週】 映画『ぼくらのよあけ』

-これまでさまざまなキャラクターを演じてきましたが、あらためて声優という仕事の面白さだったり、仕事をするうえで大切なものは何だと思いますか?

学生時代にデビューをして、かといっていきなり忙しかったわけではなく、オーディションに受からないとお仕事が決まらないという厳しい世界なので、自分の将来に不安を抱く時間ももちろんありました。でも、今こうしてお仕事をさせていただいている中で思うのが、実力があるのは当然として、やっぱり運とかきっかけみたいなのも必要だなって。

-そうですよね。

何が自分をジャンプアップさせてくれるきっかけになるかって、オーディションを受ける段階ではわからないですし、代表作と言ってもらえるようなキャラクターたちとの出会いだって、最初からこのキャラが私の運命を変えてくれると思ってオーディションを受けているわけではなかったりするので、どこにチャンスが転がっているか本当にわかりません。けれども、いざそうなったときに、ちゃんと対応できるかどうかは自分次第なので、そのための感性を研ぎ澄ますことは大事だし、どんなにキャリアを積んでも必要なものだと思います。


-水瀬さんがこの仕事を通じて実現したいこと、表現したいことって何ですか?

難しいですね。それこそ声優を目指しているときは、めちゃくちゃいっぱいあったんですよ。こういう人になりたいとか、こんなことを言われてみたいとか、こんなステージに立ってみたいとか。でも、実際に自分が当事者になっていろいろな世界を見ていくと、けっこうもう満足感で一杯というか、目指していたときのほうがハングリー精神はあったなと思います。お仕事をしていると、ただ単に楽しいことだけではなくて、期待や責任感といったものも生じてくるので、本当に一つ一つの現場をちゃんと無事に終えることに精一杯で、次のこととかあんまり考えられないです。その場その場を懸命に生きていたら10年たっていたみたいな、そんな感じですね。

-理想の姿みたいなのもないんですか?

具体的にこうなりたいみたいな目標はないですね。心身ともに健康で、悲しいことが少なければいいなと思うばかりです。

リュック1つで
ヒッチハイクの旅をしてみたい

水瀬いのり「自分が演じる意味みたいなものも残せたら」 【ウィークエンド・インタビューズ 第9週】 映画『ぼくらのよあけ』
水瀬いのり「自分が演じる意味みたいなものも残せたら」 【ウィークエンド・インタビューズ 第9週】 映画『ぼくらのよあけ』

-休みの日は何をして過ごすんですか?

インドア派のイメージがありますけど、外に出ることは好きで、思いついたらフラっと出かけたりしています。それこそ仲のいいスタッフさんたちと「こんにゃくパーク」に行ったりとか。

-こんにゃくパーク?

群馬にあるんですよ。無料で入れて、無料でこんにゃくバイキングも食べられるんです。

-めっちゃお得ですね!

そうなんです。ただ、おいしいからお土産をいっぱい買っちゃうので、そこでたぶん帳尻が合っているんだと思います(笑)。そのあとはまたフラっとサファリパークに突入したりして。意外とアクティブというか、知らない世界に行くことの好奇心はすごくあるほうだと思います。

-新しく挑戦してみたいことって何かあるんですか?

海外に1人で行ってみたいです。リュック1つでヒッチハイクの旅とか、何かそういう無謀な夢を持っていますね。行ってみたいのは、王道ですけど、やっぱりニューヨーク。ブロードウェイは憧れですね。パリとロンドンも行ってみたいし、世界遺産にも興味があるので、いろいろ見てみたいです。行きたいところはたくさんあります!

水瀬いのり INORI MINASE

1995年12月2日生まれ、東京都出身。2010年に声優デビュー。13年、『恋愛ラボ』で初めてレギュラーキャラクターを演じ、その後は『ご注文はうさぎですか?』『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』『心が叫びたがってるんだ。』『Re:ゼロから始める異世界生活』『宇宙よりも遠い場所』『キラキラ☆プリキュアアラモード』『五等分の花嫁』など、数々の話題作に出演。ソロ歌手としても活動し、現在4thアルバム『glow』が絶賛発売中。
公式HP:https://www.inoriminase.com/
公式Instagram:https://www.instagram.com/inoriminase_info/


映画『ぼくらのよあけ』

公開中

キャスト:杉咲 花 悠木 碧 藤原夏海 岡本信彦 水瀬いのり 戸松 遥 花澤香菜 細谷佳正 津田健次郎 横澤夏子 朴 璐美
原作:今井哲也『ぼくらのよあけ』(講談社「月刊アフタヌーン」刊)
監督:黑川智之
脚本:佐藤 大
 
配給:ギャガ/エイベックス・ピクチャーズ
 
公式サイト:https://bokuranoyoake.com
 
西暦2049年、夏。阿佐ヶ谷団地に住んでいる小学4年生の沢渡悠真(杉咲 花)は、間もなく地球に大接近するという”SHIII・アールヴィル彗星”に夢中になっていた。そんなとき、沢渡家の人工知能搭載型家庭用オートボット・ナナコ(悠木 碧)が未知の存在にハッキングされた。「二月の黎明号」と名乗る宇宙から来たその存在は、2022年に地球に降下した際、大気圏突入時のトラブルで故障、悠真たちが住む団地の1棟に擬態して休眠していたという。その夏、子どもたちの極秘ミッションが始まったーー。
 
(C)今井哲也・講談社/2022「ぼくらのよあけ」製作委員会

Photos:Teppei Hoshida Hair & Make-up:Sayuri Yamamoto Interview & Text:Masayuki Sawada

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ウィークエンド・インタビューズ

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