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古川琴音「自分のものさしで『これが好き!』と言える人ってカッコいい!」【ウィークエンド・インタビューズ 第20週】

古川琴音「自分のものさしで『これが好き!』と言える人ってカッコいい!」【ウィークエンド・インタビューズ 第20週】

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編集部が気になる人に会いに行く連載「WEEKEND INTERVIEWS」。第20週は、俳優の古川琴音さんが登場! 2月3日に公開を控える映画『スクロール』で、現代社会でもがきながらも前向きに力強く生きる〈私〉を演じている。本作の魅力など作品の話からプライベートの過ごし方までインタビュー!

演じる役が好きという気持ちが
いちばんの役づくりになっている

スクロールの古川琴音のメンズノンノウェブインタビュー

──本作は、大学を卒業して就職した会社で上司から否定され、日々の思いをSNSに書き留めることで自分を保つ〈僕〉と、楽しければそれでいいと、刹那的に生きるユウスケなど、男女四人がそれぞれの生き方を見つめ直す青春群像劇です。物語や台本を読んだときに湧いたイメージや感想を教えてください。

台本を読んでいて、これほどいろいろな人の顔が浮かぶ物語はなかったなと思っていて。特に自分の周りの友達や兄弟のことを思い浮かべながら読みました。私と同じ20代の人には重なる境遇や共感できる部分があり、“自分の物語”という感じがしました。

スクロールの古川琴音のメンズノンノウェブインタビュー

──本作のどこに「重なる境遇や共感できる部分」を感じましたか?

ちょうど撮影時期に友達と話していて、お互い近い悩みがあったり、兄に悩みを相談したときも、兄がちょっと前に抱えていた問題がいまの私の悩みに似ていたり、みんなそれぞれ細かくは違うけど同じような壁に当たっている感じがしている気がします。

生き方についての悩みって、多くの人が24、25、26歳のときに突き当たる壁だと思っています。それまでみんなと同じに進んでいたと思ったら、急に周りにいる人たちが違う生き方をしているように見えて、自分と差があるように感じてしまったり。本作の物語でもそれに近い描写があるので、「自分はこれからどう生きていこうか」とか「いままで何をしてきたんだろう」とか、自分の人生を見つめるきっかけになると思います。

スクロールの古川琴音のメンズノンノウェブインタビュー

──誰もが共感できる普遍的なテーマを描いた物語ということなんですね。登場人物の中で、〈私〉を含めて共感した人物はいらっしゃいましたか?

〈私〉という役がすごく好きで、すごくカッコいい。彼女は、「〈僕〉との生活を大切にしていく」「自分の絵を描くことを軸にして生きていく」と、自分が何を大切に生きていくかをすごくよくわかっている人なんです。

社会的にはまだまだ駆け出しで誰にも認められていないし、一緒に時間を共にする〈僕〉という人もどちらかといえば社会から弾かれるような人で誰かから評価をもらっている人間ではないけれど、そこを〈私〉自身のものさしでちゃんと見て、「私はこれが好き」って言える強さは、すごくカッコいいと思いました。

──確かに随所に「カッコいい…」と見惚れてしまうシーンがありますね。撮影に入る前に、役づくりで何か準備されましたか?

準備というものはあまりありませんでした。ただ、私が〈私〉にすごく惚れ込んでいて、こういう生き方ができたら、自分に納得して生きられると思ったので、その気持ちが演じる上でのいちばんの軸になりましたし、いちばんの役づくりになったと思います。


スクロールの古川琴音のメンズノンノウェブインタビュー

──その中でも、演じていて〈私〉を実感できた瞬間はありましたか?

印象に残っているのは、〈私〉が上司のコダマに言う「コダマ まじ死んでほしい」ですね。もともと〈僕〉がコダマに否定されていて、〈僕〉がSNSで書いた言葉を読んで影響を受けた〈私〉が言ったんですけど…。〈僕〉に〈私〉自身の存在を気づいてもらうためだったら〈僕〉が会社にいるときに言いますよね。

でもそうではなくて、〈僕〉が遅刻して席を外している場面で言えたというのが、〈私〉の強さを表していて、彼女の中でひとつ扉を開いたような、一歩踏み出したような瞬間だったので、そのセリフを言ったときは私から〈私〉へスイッチが切り替わりました。

 


もがきながら生きる人たちを
受け入れる大きな希望を感じた

スクロールの古川琴音のメンズノンノウェブインタビュー

──あのシーンは印象的で、その後の展開にとっても大事な場面ですよね。本作では、友達の自殺や会社でのパワハラなど、すぐ隣にあるリアリティが描かれていましたが、観終わったあとは希望を感じました。古川さんが完成映像を見たときの感想を教えてください。

この物語の登場人物みたいに、私も日々悩みや漠然とした不安を持つこともあります。その中でこの映画を観ると、〈僕〉のセリフにある「今は 何もかも その日が来たら 向き合えばいいのだから」という言葉が支えになるんです。

こうやって少しずつもがきながら生きていくことは、一つの正解なのかもしれないと思えたり、「その結果どう転んでいったっていいんだよ」と、どう生きている人たちも受け入れたりしてくれる気がします。それが私たちにとって大きな希望になると思いました。

スクロールの古川琴音のメンズノンノウェブインタビュー

──本作で初めて経験したこと、感じたことはありましたか?

本編を観ていたときの体験なのですが…この物語には余白があって、没頭するというよりどこか俯瞰して観ていて、自然とその余白に自分の人生を映し出していました。頭の後ろにも自分の過去の物語が流れていて、その映画のスクリーンと並行しているような感覚があり、これまであまりない経験だと思います。

スクロールの古川琴音のメンズノンノウェブインタビュー

──自分の過去が並行して流れる…すごく興味深い、不思議な経験ですね。メンズノンノ読者に、「こう観たら本作を楽しめる!」など、おすすめの見方を教えてください。

頭をまっさらにして観てほしいです。共感できるぶん、観れば観るほど感じるものも違ってくると思うので、できれば何回も鑑賞いただけたらうれしいです。

 

休日はアニメを一気見!
『スラムダンク』にハマり中

スクロールの古川琴音のメンズノンノウェブインタビュー

──作品についてたくさんのお話ありがとうございました! プライベートについて伺いたのですが、オンとオフを切り替える方法はありますか?

散歩をよくしますね。好きな散歩ルートが3種類くらいあって、仕事の後に夜遅くなければ、その日の気分に合わせてルートを選んで歩きに行きます。お風呂に入る前に散歩するとリセットできる気がするんです。

スクロールの古川琴音のメンズノンノウェブインタビュー

──散歩が大事なアクティビティなんですね。

はい。音楽を聴きながら散歩するんですけど、たとえば撮影が終わって「あのシーンで、何かもっとできたんじゃないか」とか、そういう気持ちが残っているときに歩いていると、自然と消化できるんです。次第に「明日はこういうシーンがあるから、これを試してみよう!」って前向きな考えに変わっていることが多くて。自分の中で試行錯誤する時間が散歩だと思います。

──休日にハマっていることを教えてください。

アニメの一気見にハマっています! 最近『スラムダンク』の映画を観て、すごくよかったので、今ネットフリックスで配信している昔のテレビシリーズを観ています。まとめて観るのが楽しいですね。

スクロールの古川琴音のメンズノンノウェブインタビュー

──朝起きてまずやることは?

毎朝、ゴミを出すついでに、散歩するようにしています(笑)。朝できないことも多いので、散歩できたらすごくいい一日だなって感じがします。

──続いたお休みがあったら何をしたいですか?

温泉に行きたいですね。雪が降っている中で入る露天風呂がすごく好きなので、どこかに遠出して。そこでおししいものも食べたいです!

古川琴音|KOTONE FURUKAWA

1996年10月25日生まれ、神奈川県出身。2018年に映画デビュー。近年の出演作に、映画『メタモルフォーゼの縁側』、『今夜、世界からこの恋が消えても』など。濱口竜介監督がベルリン国際映画銀熊賞に輝いた短編集『偶然と想像』では、三遍のうちの一編「魔法(よりもっと確か)」で主演を務めた。現在、大河ドラマ『どうする家康』に千代役で出演。

公式Instagram:https://www.instagram.com/harp_tone/

『スクロール』


監督:清水康彦
出演:北村匠海、中川大志、松岡茉優、古川琴音
●2月3日より、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
©橋爪駿輝/講談社 ©2023映画『スクロール』製作委員会、全国公開
公式HP:https://scroll-movie.com/


学生時代に友だちだった〈僕〉(北村匠海)とユウスケ(中川大志)に、友人の森が自殺したという報せが届く。就職はしたものの上司からすべてを否定され、「この社会で夢など見てはいけない」とSNSに想いをアップすることで自分を保っていた〈僕〉と、毎日が楽しければいいと刹那的に生きてきたユウスケ。森の死をきっかけに“生きること・愛すること”を見つめ直す二人に、〈僕〉の書き込みに共鳴し特別な自分になりたいと願う〈私〉(古川琴音)と、ユウスケとの結婚がからっぽな心を満たしてくれると信じる菜穂(松岡茉優)の時間が交錯していく。

ボレロニット¥13,200・パンツ¥11,000(ともにラベルエチュード)・カットソー(フラデリ)¥9,900/ハルミ ショールーム

Photos:Akira Honda[bNm] Hair & Make-up:Yoko Fuseya[ESPER] Stylist:Makiko Fujii Interview & Text:Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y]

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ウィークエンド・インタビューズ

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