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VネックTに青春がフラッシュバック! 得意のレイヤード&タックインで今のスタイルへと昇華【プロが推す東京の古着屋㊷中目黒 ROOTED (ルーテッド)】

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おしゃれプロが推しの古着屋を紹介する連載。前回に続き、本記事ではスタイリスト佐野健登さんが中目黒ルーテッドを案内する。

中目黒 ROOTED (ルーテッド)

ルーテッドは古着のショールームをリニューアルしたアポイント制の古着店。昨年9月に「古着を通して服好きが集う、カルチャーに根ざしたコミュニティがつくりたい」と加藤良威(らい)さんが立ち上げた。オープン当初からSNSのビジュアル制作に携わる佐野さんが、ルーテッドの魅力を語り尽くす!

今回のお店を訪ねたのは...

スタイリスト佐野健登さんプロフィール写真

スタイリスト

佐野健登 さん

静岡県出身。文化服装学院卒業後、2022年からスタイリスト森田晃嘉さんに師事。今年4月に独立し、『メンズノンノ』ほかファッションメディアやアーティストを中心に活躍。メゾンやニューブランドに古着をミックスするような、どこか“違和感”のあるスタイリングが持ち味。レイヤードが大好きで、トップスはアウターであろうとタックインして着たい派。

     

【お店の注目ポイント】
今の気分でスタイリングしたい
どこか懐かしいアイテムが見つかる

向かい合って会話をする佐野さんと加藤さん

スタイリストの佐野さんはアシスタント時代に、ディレクターの加藤さんと渋谷の古着店ツナギジャパンで出会った。キャラクターは違えど、人とのつながりを大切にするふたりはすぐに打ち解け、加藤さんはルーテッドを立ち上げる際、SNSのビジュアルづくりを佐野さんに相談した。以来、イベントやポップアップを積極的に展開するルーテッドに定期的に足を運ぶ(イベントのエピソードは最高なので、ぜひ動画でチェック!)。


色別に分けたワクワク感のある陳列

ラックの前で話す加藤さん

「きょうはよろしくお願いします! ルーテッドはアイテム別ではなく色別に並べているんですよね(佐野)「はい。ブラック、暖色、寒色、中間色、白、色柄の強いものと色で分けています」(加藤)。

ルーテッドではヨーロッパ、アメリカ、日本の古着を年代やジャンルではなく“ファッション性”で選ぶ。ヴィンテージからアーカイブまでがひとつのラックに混在し、見始めると自然とワクワクしてくる。

椅子に座ってアイテムを手に取る佐野さん

マンションの一室のショールームをそのままアポイント制の古着店にリニューアルしているので、ソファやサイドボードなども置かれ、リビングルームさながらの居心地のよさ。サイドボードの上にもTシャツや小物が並び、見どころも多い。


ウエスタンシャッツを羽織って嬉しそうな表情を見せる佐野さん

佐野さんはブラックのラックから見ていくことに。さっそくホワイトステッチが目立つロングポイントのウエスタンシャツを手に取った。「これはサイジングとかディテール的に70年代? 素材感が薄手だから、夏場も冷房の防寒対策にいいですね。夏に長袖を着るときって、なんか言い訳を探すよね」(佐野)「間違いない(笑)」(加藤)。

佐野さんは「トップスは何でもインしちゃうんですけど...」と試着してインしたときのバランスを確認する。「ジャケットの下に着て襟を出したりするのもよさそうだし、フロントを開けて羽織ってもいい」とさっそくスタイリングのアイデアを膨らませる。

デザイナーブランドのアーカイブも充実

イッセイミヤケ オムのパンツを手に取り上にあげる佐野さん

続いて取り出したのはプリーツ プリーズ イッセイ ミヤケのパンツとOAMCのジャケット。「意外とこういう新しめのものもあるんですよね」(佐野)「古着屋ではあるけれど、ファッションを楽しんでほしいから、モノとしてカッコよければ2010年代ぐらいの古着や新古品もラインナップします」(加藤)。

「古着だけだとコテコテになる場合もあるから、こういう今の時代のものをミックスするとバランスもとりやすい」と、佐野さん。ルーテッドの商品構成の振り幅に共鳴する。


赤いTシャツを体に当てる佐野さん

暖色系のラックから「懐かしい! エディ・スリマン時代のディオール オム!」(佐野)と目ざとくグラフィックTシャツをピックアップする。「今ならタイトなシルエットもありだよね」(加藤)「何でもありの時代だけど、スキニーが日本でも流行るのか? ちょっと興味が湧く」(佐野)。一枚のTシャツから、同世代の“服好き”ならでは会話が弾む。

夏場もレザーアイテムをラインナップ

イエローのアウターを持ち上げ、そのアイテムについて話す佐野さんと加藤さん

「夏場とはいえ、アウターにはあらがえない。これはすごくやわらかいけど、何レザーですか?」(佐野)「これはディアスキンで、しかもリバーシブルです」(加藤)「ユーロもの? リバーシブルは無料・・・いや半額の感覚だからお買得ですね」(佐野)。

さっそく両面を試着。表のディアスキン面はベージュワントーンの無地で、裏面はミックス調のファブリック。どちらにもポケットがあり「ありがたい」と佐野さん。


イエローアウターを羽織り、タックインした佐野さん

「僕はしまえる(タックインできる)ものはしまいたいので、これもやってみます。リバーシブルですが、薄手なのでイケました!」(佐野)。タックインして襟を立てると裏面のディアスキンがのぞき、また違った表情に。試着をしながら、着こなしの可能性をあれこれ探っていく。

80’s~90’sのグラフィックTを特集

グラフィックシャツの並ぶスペースと、その横に立つ佐野さん

入り口すぐのソファの上にはグラフィックTシャツが整然と並んでいる。「今回ビジュアルのいいTシャツが欲しいなと思っていたから、これはうれしい!」(佐野)「80~90年代のグラフィックや文字が前面にドーンと入ったデザインや、色合わせがいいものを集めました」(加藤)。


イラストTを体に当てる佐野さん

“年代よりもビジュアル重視”という佐野さんは、さっそくカラフルな車のイラストTを広げる。「ピンとくるのは意外とアートっぽいグラフィック。価格は安ければ安いほどいい(笑)。Tシャツはガバッと大きめをタックインして着るのも悪くないかも」(佐野)「オーバーサイズのTシャツにスラックスを合わせるのもいいよね」(加藤)。

Tシャツのスペースを覗き込む佐野さんと加藤さん

佐野さんが加藤さんにおすすめを尋ねると「ボックスシルエットで、ネックがあまり詰まっていないTシャツが推しです。この赤いボディのチームTシャツは星のグラフィックがサークル状にプリントされていて、主役としてはもちろん、Tシャツ×Tシャツのレイヤードで下からチラリと見せるにもフェード感があっていいんですよね」(加藤)。

お互いのこだわりに耳を傾けつつ、佐野さんの“ボートネックT推し”にまつわる裏話が披露されるなど、Tシャツ談義も盛り上がった。


夏仕様のテーラードジャケット発見

グリーンのジャケットを羽織る佐野さん

カラーアイテムのラックからは「メンズのスタイリングにおいて、テーラードは外せないので...」と、目にも爽やかなグリーンのジャケットを選び、試着する。「肩がしっかりあるから80’sのものかな? 裏地なしでパッチポケットと、カジュアルに着られるデザインだ」(佐野)。

「イタリア製のリネン素材のサマージャケットです。カチっと見えるけれど、素材もやわらかくて着やすいと思う」と、加藤さんは会話の中で、セレクトした理由をさりげなく添えてくれる。

店内をほぼ見終えたところで「レギュラー系もありつつ、アーカイブもあってルーテッドは見ていて本当に飽きない。この店のいいところは対話を大切にするところ。アポイント制は少し怖いというイメージもあると思うけど、ライ君(加藤さん)がこうして話をしてくれるし。“買わなくちゃ”っていうプレッシャーがなくていいんですよね」とルーテッドの魅力を語る。

ホワイトのシャツを見つけ、嬉しそうに手に取る佐野さん

最後にホワイトのラックを見ると、運命の出会いが!「夏の季節感も含めて涼しげな古着を集めています」と加藤さんが説明してくれると、佐野さんが「プラダの2027年春夏のルックに、ピタッとしたVネックを着て鎖骨を見せるみたいなルックがたくさん出ていて気になっていた」とVネックTに目をつける。

「佐野君が気分なんじゃないかなと思って」(加藤)と阿吽の呼吸。「中学生の頃・・・」と佐野さんが思い出を語りつつ(ぜひとも動画でチェックを!)、Vネックを掘り始め・・・。こうして「紹介しきれないほど気になるものがたくさん!」と、持ち時間いっぱい店内回遊を楽しんだ。

 

スタイリスト佐野さんが
「ルーテッド」で選んだ古着5選

「年代より見た目」と直感で古着を選ぶ佐野さんだが、今のトレンドとリンクするアイテムも多い。自身が好きな“レイヤードスタイルに使いやすいもの”が、ひとつの指針となっている。

 


1_フェードしたポケットTシャツ

80’s ポケットTシャツ¥9,900
80’s ポケットTシャツ¥9,900

ところどころにネイビーの色が残る経年変化したTシャツ。「古着らしい、ダメージやフェードの魅力が詰まっています。無地ながら存在感があり、ジャストサイズだからレイヤードせず、アクセサリーなど小物を合わせて着こなすのもありかと」(佐野)。

 

2_カールヘルムのプリントシャツ

2000’s アクネ ストゥディオズのVネックTシャツ¥12,000
80’s~90’s カールヘルムのプリントシャツ¥14,000

カールヘルムはピンクハウスのメンズラインとして1985年に誕生した日本のブランド。「総柄シャツですが、チーターのモチーフや柄のレイアウトに品があっていいなと。とろみのあるレーヨンシャツは重ね着もしやすく、ロンTと合わせれば長いシーズン着られます」(佐野)。

 


3_アクネ ストゥディオズのVネックTシャツ

2000’s アクネ ストゥディオズのVネックTシャツ¥12,000
2000’s アクネ ストゥディオズのVネックTシャツ¥12,000

シンプルな無地のオフホワイトVネックT。「もともとVネックは大好きで、しかもここ2~3カ月はマイブームもきています。このアクネは、インナーに何か着るのがマストなくらいVゾーンの広いデザインが気に入りました」(佐野)

 

4_花柄シャツ

80’s~90’s イタリア製シャツ¥11,000
80’s~90’s イタリア製シャツ¥11,000

小花柄をグリーンの濃淡で表現した総柄シャツ。「これはレイヤードありきで選びました。ニットやカットソーの下に着て、襟元や袖からこの柄をチラ見せしたい。トップスはコンパクトにまとめて太めのスラックスやバギーデニムを合わせるのが今のムード」(佐野)。


5_シルクブルゾン

90’s ユーロ トップスのシルクブルゾン¥18,000
90’s ユーロ トップスのシルクブルゾン¥18,000

スポーティなジップブルゾンを、光沢のあるシルクが大人っぽい印象に。「見た瞬間、“主役にしたい!”と思った一着です。発色がいいので、グレーなど淡いトーンを合わせて、オレンジの美しさを際立たせたい。夏場でもアウターは着たい派だから、こういう薄手のブルゾンはいいですよね」(佐野)

 

【古着でコーディネート】
透け感のあるVネックTを重ね着&
ワイドパンツでモダンに着こなす

佐野さんがコーディネートの軸に選んだのは、青春時代に流行し、今またトレンドに浮上しているVネックのTシャツ。加藤さんにおすすめされたアイテムをミックスしつつ、全身をルーテッドのアイテムでまとめてくれた。

2000’s アクネ ストゥディオズのVネックTシャツ¥12,000・90’s グラフィックTシャツ¥8,800・2010’s サンネイのジーンズ¥18,000・2000's プラダのサンダル¥16,000
2000’s アクネ ストゥディオズのVネックTシャツ¥12,000・90’s グラフィックTシャツ¥8,800・2010’s スンネイのジーンズ¥18,000・2000’s プラダのサンダル¥16,000

「アクネのTシャツは着てみるとめちゃくちゃ透ける素材で。ならばグラフィックTシャツを中に着て、柄が透けるのを楽しもうと、ライ君がすすめてくれた★柄のTシャツをインに選びました。柄が透けるだけでなく、Vゾーンからもいい感じに★が見えるのがポイントです。ボトムはスンネイのダブルニーデニムパンツにプラダのサンダル。スンネイという新しめのブランドの古着を取り入れることで、ファッションの感度を上げました」(佐野)。

レイヤードとタックインが大好きという佐野さんらしい着こなしが完成。シルエットだけでなく、新しめのデザイナーズ古着をミックスすることでモダンに見せるテクニックを実践してくれた。

 

取材を終えて

ヴィンテージ、レギュラー古着、アーカイブとバリエーション豊富なラインナップに、新しめのデザイナーズ古着を織り交ぜることで、鮮度の高いスタイリングが叶うルーテッド。「アポイント制ではありますが、皆さんにもルーテッドを知ってほしいと思い、今回紹介しました! ライ君は、古着を売る気があるのかな? と思うほど、商売っ気が見えなくて(笑)。会話が楽しい店なので緊張せず、皆さん、ぜひ気軽に足を運んでください!」(佐野)。

 

【動画公開中】
会話が弾むユニット感抜群のふたり。
ルーテッドの真髄がわかる動画は必見!

カルチャーが根付いた店にしたいから「ルーテッド」と名付けたという加藤さん。加藤さんに共感して、ビジュアルづくりに協力する佐野さん。ふたりの会話から、ルーテッドがただの古着店ではなく、古着を通して“人と人をつなげるプラットフォームのような存在”だということがわかってくる。「放課後をテーマにしたポップアップ」のエピソードや、一枚の古着から青春時代の思い出へと発展していく、ふたりの愉快なトークをぜひ動画で!


SHOP DATA

住所:東京都目黒区上目黒3-10-3
営業時間:13:00~21:00 ※アポイントオンリー
アポイントの予約はこちらから。

Instagram: https://www.instagram.com/rooted_platform/

古着店ルーテッドロゴ

Photos : Kaho Yanagi
Movie : Yumi Yamasaki
Movie Edit : Yuki Hayashi
Composition & Text : Hisami Kotakemori

小竹森久美

小竹森久美

エディター

「デザイナーINTERVIEW」や「僕らの永久定番ファイル」などファッションテーマを幅広く執筆。

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