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詩人・劇作家のフェデリコ・ガルシーア・ロルカによる不朽の傑作『イェルマ』を起点に、演出家の稲葉賀恵氏と劇作家のオノマリコ氏のタッグが話題を集める『Yerma イェルマ』。今秋の上演に先駆け、イェルマの夫・フワン役の渡邊圭祐、イェルマの幼馴染・ビクトル役の小林亮太、そして今回が初舞台となるメンズノンノモデルの樋之津琳太郎に話を聞く。
『Yerma イェルマ』インタビュー


――本作への出演が決まった時の率直な心境を教えてください。
渡邊:約2年ぶりの舞台ということで、とても楽しみにしています。初舞台が世田谷パブリックシアターなのですが、シアタートラムの舞台にもずっと立ってみたいと思っていたのでうれしいですね。そして、読売演劇大賞の最優秀演出家賞を受賞された稲葉(賀恵)さんとご一緒できることも光栄に思います。
小林:僕はミュージカル作品が多いので、ストレートプレイの芝居にワクワクしています。渡邊さんと同じく、稲葉さんの演出を受けられることや普段から観劇している馴染み深い場所で演じられることがとてもうれしいです。
樋之津:今回初めて舞台に挑ませて頂きますが、舞台に立つことは、いつかできたらいいなと思っていた夢のひとつまので、ついに現実になるんだなと身が引き締まる思いです。まだ分からないことも多いですが、稲葉さんの演出される舞台に立てるということの凄さは日に日に感じています。
渡邊:シアタートラムは小規模で客席との距離が近く、力強くて濃い作品が多いなという印象があります。もちろんプレッシャーはありますが、皆さんと濃密な時間を作ることができたらいいなと思っています。

――現段階で、物語の全体像をどのように掴んでいますか?
渡邊:まだ台本が上がってきてないので(※取材が行われたのは3月下旬でこの日が3人の初顔合わせ)何とも言えないのですが、不朽の名作と言われる『イェルマ』が持つ世界観が、現代に設定が置き換えられてどう変わっていくのかはとても興味深いです。稲葉さんの演出によって、どういう変化がもたらされるのかにも注目しています。
小林:確かに全体像はまだ掴めていないのですが、ビクトルの曖昧な立ち位置が物語にどのように影響を与えていくのかが個人的にも気になっています。
樋之津:原作を読んだ時には、すごく重たい気持ちになりました。イェルマ、フワン、ビクトルは人生において理想とするものや大切にしている価値観が描かれているのですが、僕が演じるキャラクターは原作には登場していません。そのキャラクターが理想とする姿はどんなものか、何を人生において大切にしているのか、そして物語でどのような役割を果たしていくのか。まだ分からない部分が多いので、原作を読み返しながら思いを巡らせているところです。

――今日が3人での初顔合わせということですが、それぞれの印象などがあれば教えてください。また、どのような稽古期間になりそうでしょうか?
渡邊:樋之津くんとは以前『女神降臨』という映画で共演しているのですが、その時についツッコミたくなるような可愛らしさがある方だと思ったんです(笑)。小林さんとは少しお話させていただいただけで、すぐに面白い方だなと感じたので、長期間ご一緒させていただくことが今から楽しみ。二人ともそれぞれに魅力がありますし、稽古期間中は皆で壁にぶつかりながらも、充実した日々を過ごせそうだなと思っています。
小林:渡邊さんを一方的に知っていたので、そう言っていただけて嬉しいですね。渡邉さんは、とても柔らかい方だなという印象。樋之津くんとは事務所が同じでちょっと不思議な感覚といいますか、実は今まで同じ事務所の先輩や後輩とがっつり共演をしたことがなくて。気恥ずかしいような気分もありつつ、まだ想像がまったくつきません(笑)。
樋之津:僕自身先輩方とガッツリ絡むようなお仕事は初めてなのですが、お二人ともすごく優しい方なので安心しました。稽古でも本番でも色々と吸収させていただきたいと思っています! また、ひとつの役柄にしっかりとした準備をして取り組むことは、今後の俳優人生においても貴重な経験になると思うので、僕が演じる役としっかり向き合って考え続けたいですね。


――台本がまだ上がっていないとのことですが、現時点での役作りの構想があれば教えてください。
渡邊:もちろん原作や資料に触れながら自分なりにイメージは作っていきますが、稽古期間中にしっかりと固めていきたいと思っています。稲葉さんは役者の一つ一つの動きに動機を与えてくださると伺っているので、そういった演出を通じて、フワンという役を完成させていきたいです。

小林:実は稲葉さんの作品の大ファンだったんです。稲葉さんと面談した際には、これまで観劇させていただいた作品への愛をとにかくずっと語っていました(笑)。稲葉さんからは「色っぽさとけだるさをもって演じてほしい」とコメントをいただいたのですが、自分自身は活発なほうですし、これまで演じてきた役の中にもないタイプのキャラクターなので、その言葉の意味をビクトルという役を通じて考えていきたいですね。

樋之津:稲葉さんからいただいた「純真さと清々しさ」という言葉は、自分の中でまだ咀嚼しきれていないです。現時点では、初舞台で何もかもが初めての経験なので、誠心誠意全力でぶつかろうと思っています。その壁に真正面からぶつかり続けた先に、「純真さと清々しさ」があるのではないかなとも考えていて。取り繕わずにまっすぐ向き合い続けるつもりです。
渡邊:本作は「生産性のない人たちには存在価値がないのか」という難しい題材を扱っていて、感じ方は人それぞれだと思います。何が正解で何が不正解とかではなく、観終わって感じたものをそのまま受け入れて欲しいですね。
渡邊圭祐 | Keisuke Watanabe
1993年11月21日生まれ、宮城県出身。2018年『仮面ライダージオウ』で俳優デビューを果たす。現在、ドラマ『夫を殺したはずなのに』(テレビ東京)に出演中。11月13日全国公開予定の映画『2126年、海の星をさがして』では主演を務める。
公式Instagram:https://www.instagram.com/keisuke_watanabe_official/
小林亮太 | Ryota Kobayashi
1998年12月16日生まれ、愛知県出身。現在、ドラマ『夫を殺したはずなのに』(テレビ東京)に出演中。近年の主な出演作にミュージカル『ブラッドブラザーズ』『フランケンシュタイン』など。出演待機作に、27年上演予定のミュージカル『キングアーサー』がある。
公式Instagram:https://www.instagram.com/ryota_kobayashi_official/

『Yerma イェルマ』
2026年9月21日(月・祝)~10月12日(月・祝)
会場:シアタートラム
※兵庫・宮城・愛知公演あり
作:オノマリコ
構成・演出:稲葉賀恵
出演:咲妃みゆ 渡邊圭祐 小林亮太 樋之津琳太郎 大場みなみ 青山祥子 前東美菜子 渡辺いっけい
渡邊さん:ブルゾン¥73,700・パンツ¥49,500(ともにETHOSENS)/ETHOSENS of white sauce(03-6809-0470) ブーツ(NaNo Art)¥74,800/JOYEUX (03-4361-4464)
小林さん:シャツ¥59,400・パンツ¥70,400(ともにTAAKK)/JOYEUX (03-4361-4464)
樋之津:シャツ¥49,500・パンツ¥49,500
(ともにCULLNI for DAKS LONDON)/CULLNI FLAGSHIP STORE(03-6416-1056)
Photos:Koichi Takemura Hair & Make-up:YOSHi.T Stylist:Ayuko Takagi

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