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頑固なのか、移り気なのか。男は毎日眼鏡をかけていた。それも、会うたびに違う眼鏡を。「なぜ毎日?」男は答えた。「相棒だから」「なぜ、いつも違うものをかけるの?」ブリッジに指をやり、彼は静かに言った。「相棒がひとつなんて、誰が決めた?」
ハフマンス&ノイマイスター

神経質なフレームは、
自己投影かもしれない
男は苛立っていた。今日の眼鏡が見つからない。プレーンなニットポロとジャケット、タックインも繊細に――そこまでは完璧だったのに、何かが足りない。約束の時間は迫っている。と、そのときに目に入った一本。ジャーマンメイドらしい、無機質な質感と静謐なフレームの調和がそこにあった。ボストンと菱形を組み合わせたハフマンス&ノイマイスターの「Maze」。シートメタルのシルバーフレームは、名店「コンティニュエ」のエクスクルーシブだ。軽やかなかけ心地に、つい口もとがゆるむ。「これだ」。
ランサム オプティカル

透けているからって、
軽くはない
クリアフレームと空気を含んだようなニットポロの融和。肩の力を抜きたい日は柔和な組み合わせを堪能したい。「ランサム オプティカル」のフレームはすべてが手作り。ひとつとして同じものがない、その事実も、温かみを感じさせるしっかりとした厚みも、かけるほどに愛着が増す。
ピーターアンドメイ

究極の「普通」こそ、
退屈とは無縁だった
浮足立つ赤のブルゾンにブルージーンズ。でも気持ちは平常心でいたい、大切な予定が男にはあった。そんな日こそ、やはりウェリントンの落ち着いたムードが頼もしい。パリのエスプリを凝縮させたような一本は、ウェリントンをベースに六角形にアレンジしたフレームと、フロントに向かって細くなるテンプルが特徴だ。一見普通なようでいて、明らかな違いがある、相棒はこうでなくちゃ。
リンドバーグ

今日のクラウンパントは、
何かが違う
こんな挑発的なクラウンパントが欲しかった。知的、洗練。クラウンパントが持つ既知の印象を大きく広げるインナーリム。コイル状の丁番も、ベーシックからの逸脱を支える名脇役だ。ハイネックにチェック柄、落ち着いた装いの日、言いたいことはレンズ越しの眼差しに仮託する。
アイ.エノモト

視るための道具、
の極北を知ってしまった
イエローのスウェットに黒縁の眼鏡だなんて、猫型ロボットを相棒に携える、あのキャラクターのようじゃないか。だがこちらの相棒は、寡黙でミニマル。マットな黒のフレームは、工業製品のような雰囲気と、繊細なデザイン哲学が共存する。目新しい色のスウェットに袖を通す瞬間も、相棒の力を借りればほら、自分のところへ手繰り寄せられるんだから。
E5 アイヴァン

ゴールドは苦手だったはずなのに
相棒と呼ぶからには、対等であるはずだ。薄く繊細なゴールドフレームに、ハーフリム、ツーブリッジ、この上なくキャッチーな一本は「服に合わせる」よりも「眼鏡に服を合わせたい」。デザインの要素は多くとも、驚くほど軽く、しなやかなセットアップを品よく華やかにブラッシュアップする。こういう歓びがあるからこそ、決して眼鏡は外せない。
Photos:Naoto Kobayashi Hair:hirokazu endo[ota office] Stylist:Junichi Nishimata Model:Rio Takahashi[MEN’S NON-NO model]

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