▼ WPの本文 ▼

「予測不能! 違和感にゾクゾクする
“不気味系”学園モノ」

『群脳教室』1〜2巻
市真ケンジ(集英社)
遅刻した高校生・筒野悟希が教室に入ると、脳だけの姿に変えられたクラスメートと、宇宙人を自称する謎の女性がいて─。SFやホラーなどの様々な要素がミックスされた作品。『少年ジャンプ+』にて連載中。
マユリカ・中谷のマンガは、ずっとトモダチ
この前、罰ゲームでラジオドラマの脚本を作りました。テーマは、女子バレー部の引退試合を描いた泣ける青春モノ。設定を考える中で、学校は誰もが想像できるから、物語の舞台に使いやすいんだなと再認識しましたね。相方の阪本に大笑いされて、ドラマのほうは大失敗でしたが......(笑)。
同じく学校を舞台にした作品でひと癖も二癖もあるのがこの『群脳教室』。主人公・筒野悟希が遅刻して登校すると、クラスメートが脳だけの姿に変えられていたところから物語が始まります。教室にいた謎の女性・A先生が、「地球はこの先侵略を受けて滅ぼされる」と予言。筒野はそれを食い止めるための能力を開花させるべく、“授業”という名の不条理な試練を課されるんです。「頭脳戦で教室から抜け出す“デスゲーム”なんや」と思いきや、それが見事に裏切られる多彩な展開がこの漫画の魅力。次々に意外なシーンが待っていて、あらゆるジャンルのエッセンスが入っている。それでいて読者が置いてけぼりにされない、ストーリーの完成度がずば抜けています。
作品に一貫して漂うのが、不気味さ。例えば「私は現在非常に笑顔です」という奇妙な言葉遣いの人物が出てくるのですが、言葉選びの妙でそれが“日本人に擬態した何か”だと伝わる。随所に描かれる「キーンコーンカーンコーン」などのオノマトペが独特なフォントだったり、あるシーンでは文字にパース(奥行き)があったりと、他の漫画ではなじみのない部分も。無理に変な世界観をつくろうとすると白々しくなってしまいがちですが、決してそうならず、“違和感の大喜利”が上手だなと感心します。
ドキドキしながら読み進めてしまう本作。こんな予測不能な学園モノ、初めてです!

©市真ケンジ/集英社
教室中に脳だけのクラスメートの姿が広がる、衝撃的なシーン。

Nakatani
2011年に相方の阪本と、お笑いコンビのマユリカを結成。ポッドキャスト番組『マユリカのうなげろりん!!』が大人気。自らも漫画を描いており、『シャンプーハット』が小学館新人コミック大賞の佳作を受賞。
Text:Koki Yamanashi
▲ WPの本文 ▲































