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ランニング初心者に向けて、シューズ・ウェア・練習・レースなどさまざまな角度から”走りの基本”を学んでいく連載「MEN’S NON-NO RUNNING CLUB」。第3回のテーマは、トレイルランニング。初めてのトレイルランに挑戦するにあたり、まず押さえておきたいのがギアのこと。前編では、部長の松井大奈が実際に着用した「Nike ACG」のプロダクト担当者に直撃。トレイルランギアの極意から開発の裏側まで、走り出す前に知っておきたい知識をたっぷり教えてもらった。

「NIKE ACG(ナイキ エーシージー)」は、“All Conditions Gear(あらゆる状況に対応するギア)”の頭文字をとって、1989年に本格始動したアウトドアライン。今年から自然の中で躍動するアスリートのためのパフォーマンス アウトドア ブランドとして新たに刷新された。フットウェアからウェアまで「道具」として設計されたプロダクトはなぜこれほど機能的で、かつスタイリッシュに見えるのか。ACGフットウェアのプロダクトラインマネージャーを務めるアンドリュー・バンバロー氏、アパレル&アクセサリーのシニアディレクターを務めるマイク・ミドルステター氏の2名に話を聞いた。

今回話を聞いたのは...

フットウェア エキスパート プロダクトラインマネージャー
アンドリュー・バンバロー / Andrew Bumbalough
テネシー州ナッシュヴィル出身。ジョージタウン大学在学中から2020年まで、バウワーマン トラック クラブで陸上選手として活躍し、ボストンマラソン5位入賞、全米大会5000m優勝などの輝かしい実績を築く。2017年にはNikeがフルマラソン2時間切りに挑戦した歴史的プロジェクト「Breaking2」でペーサーも務めた。10年間プロランナーとして競技を続けた後、2021年にナイキ フットウェア イノベーションチームに加入。現在はACGフットウェアのプロダクトラインマネージャーとして製品開発を統括する一方、今もウルトラマラソンランナーとして50〜100kmのレースに参加し続けている。

アパレル&アクセサリー シニアディレクター
マイク・ミドルステター / Mike Middlestetter
NIKE のプロダクト戦略、イノベーション、クリエーションに 20年近くに渡って携わり、現在は ACG アパレル&アクセサリーの シニアディレクター。これまで ACG、ランニング、ナイキ SB などのプロダクトチームをリードし、ワールドクラスのアスリート、パートナー、カルチャーリーダーたちとのコラボレーションを 100件以上監修。登山やエンデュランスランニングなどアウトドア活動にも 自ら積極的に参加し、山やトレイル、バックカントリーでの体験をプロダクトの構想・試験・改良に直接活かす。「優れたプロ ダクトは All Conditions に対応するために作られる」という ACG の信念を、20年のキャリアで体現し続けている。
自然の進化が、
最高のインスピレーション
名前はフィールドから。色は自然から。

『Nike ACG』のプロダクト開発は、自然界から数々のインスピレーションを受けているという。動植物が何百万年もかけて過酷な環境を生き抜いてきたプロセスとそのメカニズムの中に、最高のギアを作るためのヒントが詰まっていると考えているからだ。

アンドリュー氏 生き物が野生でどのように現れるかを観察し、その原理を製品開発に応用しています。『Nike ACG』のプロダクトが他と違って見えるのは、開発の際にまず「何をすべきか(機能面の改善)」が決めてから、「どう見えるか(ビジュアル面の改善)」がついてくるから。機能が形を決めているのが大きな特徴です。

マイク氏 「All Conditions(さまざまなコンディション)に対応する」という ACG の信念は、ラボの中だけでは生まれません。僕自身も山やトレイル、バックカントリーに出て、現実の環境の中でプロダクトを感じています。その体験が、次のプロダク トの種になるのです。

『Nike ACG』ではネーミングにもこだわりが。ウェアのネーミングは、開発チームが実際にテストしたフィールドの地名から取られることが多いという。またカラー名もその場所の葉・土・水からインスパイアされたもの。ラボから出て得た経験が、さまざまなところに散りばめられているということがよく分かる。
チームは自ら山へ出る。
極寒と酷暑で繰り返す「フィールドテスト」

どれだけ優れた設計理論があっても、実際のフィールドで試さなければ意味がない。ACGの開発チームは年に2回、全員でプロダクトを身に着け、自然環境でその機能性をテストする。極寒から酷暑まで、すべての気候条件でパフォーマンスを検証してはじめて、「道具」として世に出すのだ。プロダクト戦略、イノベーション、クリエーションに20年近くに渡って携わるマイク氏はこう語る。

マイク氏 このフィールドテストは、技術性能の検証だけではなく、チームとしてのカルチャーを確認する場でもあります。自分たちがブランド・パフォーマンス・そして文化と、どう繋がっているのか。それを身体で感じることも目的となっています。
長袖の方が涼しい?
「逆説の設計」のウェア

ウェアの中で今回一際目を引いたのが『ACG Radical AirFlow』。長袖なのに穴が空いてる特徴的なデザインに、あたたかいの?涼しいの?と思うかもしれないが、これこそがACGウェアの面白さの核心だ。
マイク氏 このロングスリーブトップスは、衣服内を通る空気の流れを促し、汗の蒸発による熱放散を高める仕組みです。⻑袖の方が気流や熱放散に使える表面積が広いので、効率的に体温上昇を抑えられるできることが、実際のフィールドで検証されました。

全身を覆う特殊素材は、「着るための服」ではなく「使うための道具」として開発されたもの。一方でシルエットは風の流れを 考慮してやや大きめで、レイヤードすればライフスタイルにも合わせやすいデザイン。機能とスタイルの両立も、ACG ウェアが目指すところだ。
シューズの「使い分け」流儀

元プロランナーとして、そして現役のウルトラマラソンランナーとして、アンドリュー氏は「どのシューズで走るか」の判断を日常的 に繰り返しているという。自身もレースによってシューズを使い分けるというアンドリュー氏。旅行には『ACG Pegasus Trail』 シリーズ、レースには『ACG Ultrafly Trail』、快適な⻑距離ランには『ACG Zegama Trail』というのが彼の最近の布陣だ。

アンドリュー氏 私たちが作っているのは「クイバー(矢筒)」——状況に応じて引き出す、専門の矢の集まりです。トレイルランニングは、初心者コースから過酷な山岳環境まで、地形も気候も全然違う。だから、1足で全部をカバーしようとするより、それぞれの目的に最適な道具を使い分けてほしいです。
自然を知り、自分を知ることで
必要なギアが分かってくる。

元プロランナーのアンドリュー氏とナイキ歴20年超えのベテランであるマイク氏、2人が口を揃えて語ってくれたのは、“『Nike ACG』は、なんでもこなせる1着・1足を作っているわけではない。それぞれの場面に特化したプロダクトを、自分で選んで使いこなしてほしい”というシンプルなこと。まずは気になるギアを手に取って、走ってみる。その経験が積み重なるほど、自分のスタイルが見えてくる。トレイルランの入り口は、意外とそこにあるはずだ。
参加したのは...
お問い合わせ先
NIKE カスタマーサービス
NIKE.COM
TEL:0120-6453-77
Photos:nike Model:Daina Matsui [MEN’S NON-NO model] composition&text:Risa Kawamoto
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