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服好きたちの私物のなかでも、とくに思い入れの強い「人生のベストバイ」を教えてもらう連載。ひとつには絞りきれないって? なら、3つ教えてください!
人生のベストバイ、3つ教えて!

今回の服好きゲストは、FREAK’S STOREのショップスタッフ・吉沢成夏さん。
1.〈MY BOB〉のショルダーバッグ

「フリークス ストアに新卒入社した頃、ちょっとオトナで背伸びできる、大きめのバッグが欲しくて探していました。ちょうどその頃は、とくにファッションインフルエンサーまわりでラグジュアリーブランドのバッグを持つのが流行っていて。気になりつつも、天邪鬼な性格から、その流れに乗らないバッグを探していたんです」

「そんなとき、スーパーエーマーケットで偶然見つけたのがこのバッグでした。レザーやベロアが使われていて上品ですが、ラグジュアリー感が強すぎず、遊びも効いていて。そのバランスに惹かれました」


「マイボブはベルギーのハンドクラフトブランド。ディレクターは世界各地の職人と交流があるらしく、それを活かしたブローチも、さまざまなテーマで作っています」

「ここに付けているのは、たしか、南フランスのパーティをイメージしたもの。ベルギーのリサイクルショップで手に入れた部品を使って、インドの職人が編んでいるそうです。そういう、いい意味でごちゃごちゃした背景も、面白いですよね。ブランドの自由な発想が現れていると思います」

「ブローチは毎シーズン追加されるので、これからもさらに集めて、自分だけのバッグにカスタムしていきたいです」
2.〈NICENESS〉の革靴

「この靴を買う以前は、シンプルな物やスタイルが好みで、こうした見栄えのアイテムはわりと避けていたところがあります」

「革靴も、それまではジャコメッティとかウエストンとか、オーセンティックで定番のものを買っていました。でも、昨年、ナイスネスのこの靴が急に目に入って、なんとなく惹かれて買ってみたんです」


「腹子の素材にゼブラ柄のプリントがされていて、柄は左右で微妙に違っています。そういうのも、それまでは『左右で違うってヘンじゃない?』と思うようなタイプでした。でも、実際に履いてみるとすごく合わせやすくて、ヴァンズのスリッポン的な気軽さもあった」

「それからは、より直感を大事にして買い物するように。『これに合いそうだから』じゃなくて、好きなものをとりあえず買ってみて、どうするかは後から考える。型にハマる必要もないし、どうでもいい、くらいに思えるようになりました。ファッションの幅が広がって、洋服がさらに面白くなりました」
3.〈MARNI〉のワイドスラックス

「20AWの商品ですが、買ったのは2年前。ずっと探していて、ブランド古着のオンラインストアでようやく見つけたもの」

「町田店に勤務していた頃、店長が穿いていたのがすごく格好よくて、それを真似して買ったんです。いろんな意味で尊敬していて、それこそさきほどの話同様に、ファッションの価値観を変えてくれたひと」


「当時、僕はインスタで1万人くらいフォロワーがいて、世界観を統一して打ち出しを続けていたんです。でもそれに縛られていたところもあって、そんなときに、その店長から価値観や洋服の見方をいい意味で否定されたというか。固定観念を壊されたというか」

「AWのアイテムですが、絶妙な生地とカラーで、つい1年中穿いてしまいます。トップスが軽くなる時期には、やや重めの生地感のおかげでチープなスタイリングに見えないし、秋冬の暗めの洋服には、クリームベースの色味が華やかさをもたらしてくれる」

「これを穿くといつも、尊敬するその店長のことを思い出します。これからもアパレル業界で頑張っていこうと、改めて思えるんです」
Photos: Shintaro Yoshimatsu Composition&Text: Masahiro Kosaka[CORNELL]
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