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メンズノンノモデルから俳優へ。服とともに演じる楽しさを持ち続けている坂口健太郎が、4年ぶりのファッションシューティング。35歳を迎えてさらに大人になった自分を、飾らずに映すのは、気配をまとうように着こなす、新しいテーラードスタイル。

ゆったりとしたワーク感のあるヌバックのジャケットにレザーパンツ。この新しい組み合わせが、堅苦しいテーラードをくずしてくれる。タイの代わりにネックレス。ニットを巻いてやさしく装って。
ジャケット¥198,000・レザーパンツ¥165,000/ヨーコサカモト シャツ(ヘリル)¥61,600/にしのや タートルネックニット¥62,700/メゾン エ ヴォヤージュ 麻布台ヒルズ店 肩に巻いたニット(シュタイン)¥50,600/エンケル ユーズドのネックレス¥15,000/アヤワスカ洋服店 靴(エドワードグリーン)¥291,500/ストラスブルゴ カスタマーセンター

着丈を長めに設定した、シュタインらしいジャケット。縦に落ちるような美しいシルエットは、繊細なメランジ感のあるウールのドレープが際立って見える。
ジャケット¥132,000・パンツ¥71,500(ともにシュタイン)/エンケル ニット¥59,400/オーラリー シャツ¥33,000/メゾン エ ヴォヤージュ 麻布台ヒルズ店 ユーズドのタイ¥6,500・ユーズドのタイバー¥6,000・ユーズドのネックレス¥8,000/アヤワスカ洋服店 ベルト(アルベルト ルティ)¥49,500・靴(クロケット&ジョーンズ)¥148,500/シップス インフォメーションセンター

新しいテーラードで世界を沸かせたソウシオオツキ。注目の今季は80年代に日本で流行したイタリアンスタイルに着目したコレクションを披露した。その象徴ともいえるダブルブレストのストライプジャケットは、構築的な肩幅がクラシック。スエードのベストやループタイで飾り、ヴィンテージなムードをプラス。
ジャケット¥132,000/ソウシオオツキ シャツ(ユーゲン)¥49,500/イデアス ユーズドのベスト¥55,000/ジャンティーク ユーズドのループタイ¥12,000/アヤワスカ洋服店 パンツ¥242,000/メゾン エ ヴォヤージュ 麻布台ヒルズ店

高級で、いい緊張感もあるし、やわらかさも感じるオーラリーのジャケットなら、どんな場所でも自分らしく着こなせそうだ。滑らかなメリノウールと、ほどよく弾力のある英国の梳毛を交織した生地には、上質さを引き立てるストライプが薄く入る。色のトーンを合わせて胸もとをスタイリングして、静かにドレスアップ。
コート¥121,000・ジャケット¥99,000・パンツ¥55,000/オーラリー シャツ(ヘリル)¥57,200/にしのや ユーズドのタイ¥11,000・ユーズドのベスト¥33,000/ジャンティーク ユーズドのタイバー¥6,000/アヤワスカ洋服店

ウィメンズブランドとしてデビューして約3年、今季よりメンズとしてリスタートしたユウタセトガワ。着る人を立体的に映してくれるテーラリングと、中性的なワイドラペルが印象的だ。起毛感のあるスーツはハレの日に着飾っても、セパレートで着て日常で楽しんでもいい。
スーツ¥220,000/ユウタセトガワ シャツ¥44,000/オーラリー タイ(エリコ フォルミコラ)¥19,800/シップス インフォメーションセンター ユーズドのカラークリップ¥8,000・ユーズドのブレスレット¥20,000/アヤワスカ洋服店 靴¥74,800/ジョージ コックス

エルメスで経験を積んだ2人のデザイナーが手がける、芯の強いアカデミックな美しさが漂うスィール。構築的な肩まわりからなだらかに落ちるように描くパターンは、得意とするシルエットメイク。ブルーシャツやプリントTといった抜け感のある古着で着くずして。
ジャケット¥173,250・パンツ¥121,000(ともにスィール)/シップス インフォメーションセンター ユーズドのシャツ¥36,300/ジャンティーク ユーズドのTシャツ¥15,000/ペルアア ユーズドのベルト¥35,000/アヤワスカ洋服店 靴¥253,000/ジェイエムウエストン 青山店
ファッションは自分を切り替える
超でっかいスイッチのようなもの

僕が一番、服を着て楽しんでいたのは、メンズノンノモデルの頃ですね。いろいろな服を着たかったし、新しいブランドを自分で探したりもしていた。今はいい意味で、気にしなくなったところもあるし、「無色な自分」がいい、みたいなマインドに変わったかもしれない。例えば衣装合わせとか、作品が始まる前とか、誰が着ててもいい、くらいな服をあえて選んでることが多いかな。
自分の役のイメージがしっかりある役者って、こういう服が着たい、みたいな意志が強いと思うんです。もちろんそれは悪いことではなく、役のことを考えてこそ出てくる言葉だと思う。僕も台本を読み込んで演じるわけだから、その役のことは誰よりもわかっているつもり。でも僕は、監督の意見だったり、衣装さんが用意してくれた服からイメージを膨らませるのが好きなんです。そこから芝居のニュアンスを考えたり、色を足したりすることもできる。スタッフに自分をつくってもらう環境が面白いな、っていうのは、モデルをやっていたからかもしれない。それはこだわりがない、というのではなく、自分の枠組みがすごく広いことだと思うんです。「なるほどね」っていう共感の度合いを高めていく作業は、クランクインの前に意識してやっているかもしれない。
それができるのもモデルの経験があったから。はじめましての服を着ることには慣れているから、たとえそれが自分のテイストでなかったとしても、パサッと着て、服に「着られていない」感じに見せられるのは、まぁまぁ早いほうだと思います。
映画やドラマの収録が重なって、周りから「だいじょうぶ?」って心配されるくらいすごく忙しかったときがあったんです。そんなときでも意外とその役の服を着て、ヘアメイクをしてもらったらパッと仕事モードに入れるというか。ファッションって、僕にとっては自分を切り替える超でっかいスイッチみたいなもので、すごく助けられる存在になっているのかもしれません。
アンバサダーを務めているプラダを着て、パリやミラノに行くときは、とにかく自分はカッコいい! と言い聞かせて楽しんでいます(笑)。ファッションの力でモチベーション上げて、「すみません」から入るんじゃなく、堂々と握手したり挨拶したり。その場所にいることを心地よく感じられる服をちゃんと選びたいと思っています。
今日の撮影ではジャケットをたくさん着ました。日常ではあまり着ないし、仕事でも今までは何か心に抱えてたり、過去に何かあったりする役ばかりだったので(笑)、カチッとしたジャケットスタイルってなかったかも。でも自分らしく、楽しく着こなせると、こういう大人な服もいいよな、って思いました。
Model:Kentaro Sakaguchi Photos:Yasutomo Ebisu Hair&Make-up:HORI[BE NATURAL] Stylist:Taichi Sumura Composition&Text:Masayuki Ozawa[MANUSKRIPT]

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