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おしゃれプロが推しの古着屋を紹介する連載。前回に続き、本記事ではスタイリスト松本竜弥さんが高円寺のスリーピング イェットを案内する。
高円寺 sleeping yet
(スリーピング イェット)
スリーピング イェットは今年の3月20日、高円寺駅からすぐ、高南通り沿いの路面にオープンした新しい古着店。松本さんが今回推薦してくれた理由は「メンズノンノで見て惹かれていた松原将平さんのお店だから」。内装から商品構成まで、松本さんが惚れこんだ理由が明かされる。
今回のお店を訪ねたのは...
- 高円寺 sleeping yet (スリーピング イェット)
- 今回のお店を訪ねたのは...
- 【お店の注目ポイント】 遊び心がありながらセンス抜群! 店主のセレクトをすみずみまで堪能
- 刺繍カスタムの一点ものが充実
- 店主好みのカラフルなセレクト
- ナイキのアクアギアが目下イチ推し
- パリのデザイナーズ古着がズラリ
- 店主のスタイルをお手本に
- 振り幅の広い小物をアクセントに
- スタイリスト松本さんが 「スリーピング イェット」で 選んだ古着5選
- 1_刺繍カスタムジーンズ
- 2_USネイビーのつなぎ
- 3_ピンクのスウェットシャツ
- 4_パジャマパンツ
- 5_ミッソーニのチェックパンツ
- 【古着でコーディネート】 クラフト感のある刺繍アイテムに エルメスをミックスして都会的に
- 取材を終えて
- 【動画公開中】 「かわいい!」ものが目白押し。 “松原さん愛”が伝わる動画をチェック
- SHOP DATA
【お店の注目ポイント】
遊び心がありながらセンス抜群!
店主のセレクトをすみずみまで堪能

スリーピング イェットはセレクトショップで経験を積んだ松原将平さんがオーナー(上写真)。松原さんはショップスタッフ時代から、メンズノンノのスナップ企画の常連だ。学生時代からメンズノンノを愛読する松本さんは誌面で松原さんの存在を知り、色使いや小物使いの巧さに心を奪われた。以後、SNSや前職で発信していたYouTube企画などもチェックするように。
スリーピング イェットのオープンもそのSNSで知った。松本さんは、“古着大好き”というタイプではないが「松原さんの店ならきっと間違いない!」と確信。足を運ぶと、そのセレクトはもちろん、刺繍でカスタムされた古着に強く惹かれた。
刺繍カスタムの一点ものが充実

スリーピング イェットには松原さんがアメリカとパリで買い付けた、90年代を主軸とした古着が並ぶ。店に入ると松原さんに挨拶をし、入口から左回りに商品を見ていくのが松本さんのルーティーン。この日もさっそく、刺繍でカスタムされたTシャツを見つける。
「ホピ(hopi)さんというアーティストのカスタムで、手刺繍で入れているそうです。これだけ手が込んでいて13,200円という手の届く価格。すごく良心的ですよね」(松本)。コッキ(khoki)などクラフト感があるブランドが好きという松本さんの琴線に触れた。

続いて手に取ったのはトレンドカラーのブラウンのスラックス。「パンツはヨーロッパもののスラックスが多いですよね。これはエルメス! シルエットがきれい」(松本)「そちらは裾が未処理のデッドストックです。私が普段スラックスをよくはくので、自然とスラックスが多めになっていますね」(松原)。

一部ウィメンズもラインナップし、カラフルなミニスカートに松本さんも反応。「ここはカップルで来るお客さんも多いから、ウィメンズがあるのはありがたいですよね。カラフルでネイティブっぽい柄もかわいい」(松本)。スリーピング イェットにはインディアンジュエリーも多く、どこかネイティブなムードの古着も随所に並ぶ。
店主好みのカラフルなセレクト

途中、かわいいキャラクターぬいぐるみを見つけ「家に帰ったとき、こういうぬいぐるみが座って待っててくれたら癒されますよね」と寄り道をしつつ、再び洋服のラックへ。松原さんの私服からもわかるとおり、スリーピング イェットの古着はカラフルだ。

アウターでも刺繍入りのワークジャケットを発見。「このカバーオールもホピ ポケット(hopi pocket/ホピさんのブランド)だ。こういう一点もののカスタムアイテムがあるのが、スリーピング イェットならではですよね」(松本)。ワークアイテムはユーロものが多いのも、店主の好みを反映している。

デニムも見つけ「コレ欲しい!」とこの日一番、テンションが上がる。「ジャケットに合わせたら抜け感が出せそう。はいてたら“どこの?”って絶対聞かれるだろうな...」(松本)。脳内コーディネートが始まっている。
「ホピ ポケットカスタム」は、ジーンズとポロ ラルフ ローレンのシャツに多く、さまざまなテーマで刺繍が施されているので、ぜひ店頭で見てほしい。
ナイキのアクアギアが目下イチ推し

続いてはひときわカラフルなナイロンジャケットが並ぶラックへ。「これはどんなブランドなんですか?」と松本さんが尋ねると「ナイキのアクアギアという水辺のアクティビティ用のラインで、90年前後の3年ほどしか展開されていなかったんです。マイナーではありますが、今一番好きで集めています」(松原)と、推しアイテムであることを話してくれた。
松本さんは鮮やかなオレンジ色のプルオーバーを選び「裾だけでなくウエストにも絞れるスピンドルコードが付いていて、ちょっと変わったデザインですよね。ハーフジップも深めで、冬場はレイヤードに活躍してくれそう」と魅力を語る。
パリのデザイナーズ古着がズラリ

見進めると、隣のラックはガラリと雰囲気が変わり、デザイナーズブランドのジャケットが並ぶ。「ここからはフランス古着...イヴ・サンローランのブルゾンですね。ファスナーを全部閉めてもいいけれど、このライン入りの襟を見せたいですね。短丈というシルエットもいい。胸には刺繍ロゴも入っています」(松本)。ドリズラースタイルのジャケットを試着して、鏡でチェックする。

続いてはアーミーグリーンの短丈ジャケットを取り出し「ミリタリー調のブルゾンはクリスチャン ディオールです。細身のスラックスを合わせてもよさそう」とコーディネートのアイデアを話す。短丈のブルゾンも力を入れているアイテムのひとつだそうだ。
店主のスタイルをお手本に

その後もヨーロッパのデザイナーズ古着の詳細や着こなしを松原さんが解説してくれると、「僕はこの動画を見た方にぜひ、スリーピング イェットに来て(松原)将平さんと話をしてほしいと思うんです。新しい洋服の着方を教えてくれるので、ぜひ!」と松本さんがビデオカメラに向かってアピールする。松原さんは照れくさそうな表情で「ありがとうございます」と笑顔を見せてくれた。

太陽のイラストが描かれた壁面の通路で、松本さんはテーラードジャケットを見つけると、「テーラードジャケットには松原さん流の着こなし方があるんですか?」と尋ねる。「きょうも着ていますが、着崩した感じが好きですね」(松原)「松原さんの小物の使い方とか、本当に参考になります」(松本)。
その言葉を受けて、隣に並んでいたパジャマパンツに目を向け「こういうパジャマパンツを合わせたりすると、抜け感が出ていいですよね。このサイズ感もいい。ウエストをギュッと絞って、中に刺繍のTシャツを合わせたりして」(松本)「パジャマパンツはジャストサイズだとパジャマ感が出てしまうので、意図的にXXLのような大きめを選んでいます」(松原)。
スリーピング イェットは「スタイリングで洋服を見てほしい」ということで、ラックはアイテム別ではなく、ゆるやかにテイストごとに分けている。
振り幅の広い小物をアクセントに

一通り洋服を見終わると、メダルのようなネックレスに目を留める。「前から気になっていたんですけど、これは何ですか?」(松本)「全部ネイティブアメリカンの純銅製ネックレスです。サンダーバードなど縁起のいいモチーフがあしらわれています」(松原)。

その対面にはホピ ポケットのハンドメイドバッグのコーナーが。ニット素材を中心にカラフルなバッグが並ぶ。「中にはメンズが持ってもよさそうなものもあります。ビーズチャームが付いた黒いニットバッグなんかは、シンプルなコーディネートのアクセントにぴったり」(松本)。

最後は入口スペースのテーブルの一角へ。この日、松原さんがかぶっていたショップオリジナルのキャップなどもチェックしつつ、松原さんが推すナイロンブルゾンのラックへ。「このピンクのアノラックは、あまり見ない絶妙な丈感が気になります」(松本)「実はめちゃくちゃ大きいんですよ」(松原)と聞いて、試着してみる。
「ナイロンの色ものは着たことないんですが、この丈感と大きめのポケットのデザインに、ちょっと心が動きます。それこそ松原さんみたいに、この上にエルメスのレザーウエストポーチをしてもよさそう」(松本)。

回遊の途中で出会ったスラックスを思い出し「スラックスを合わせてもいいかも?」とアイデアをふくらませる。松原さんにおすすめの着こなしを聞いてみると「松本さんが合わせているようなスラックスを合わせて、足元は革靴にするようなスタイリングが好きですね」(松原)。
コンパクトなスペースだが、松原さんが「自分が好きなものだけを厳選」というだけあって、アウトドアからフレンチシックまで充実の品ぞろえ。松本さんもコーディネートのアイデアが次々と浮かんだようだ。
スタイリスト松本さんが
「スリーピング イェット」で
選んだ古着5選
クラフト感のあるアイテムが好きな松本さんに、刺繍カスタム古着はかなり刺さった様子。また自身のベースであるクリーンなムードのある古着、スリーピング イェットらしいアイテムも選んでくれた。
1_刺繍カスタムジーンズ

ユーズド感たっぷりのワークスタイルジーンズに、絶妙なレイアウトで刺繍カスタムが施されている。「ジーンズの刺繍カスタムってあまり見ないので、これは最高。ディッキーズのタグにも刺繍を施した凝ったディテールがポイントです」(松本)

回遊中にピックアップしたものとは違うモチーフで。フロントもバックも片側だけにカスタムする、やりすぎないバランスがおしゃれ。
2_USネイビーのつなぎ

両胸にフラップポケットが付いた、実用的なデザイン。「ツナギは好きで、新品のウール素材のきれいめなものを持っていますが、ラフに着られるワーク、ミリタリー系が気になってきました。暑い時期は上半身を腰に巻いたりしてもいいなと。毎回チェックしています」(松本)。
3_ピンクのスウェットシャツ

Y2Kなムードが漂うビビッドピンクのスウェット。「古着の中でもスウェットは好きなアイテム。この秋はカラーアイテムに挑戦したいと思っていて、取り入れるなら短丈のスウェットがよいかなと。この間、刺繍入りのパープルを買ったのですが、パキッとした無地のピンクを見つけたらまた欲しくなりました」(松本)。
4_パジャマパンツ

トラッド感のあるブルーのストライプ生地でビッグサイズ。「XXLと大きいサイズを買い付けているところが、松原さんらしくて惹かれました。最近、こういうゆるいパンツが気分で、きれいめなストライプ生地は意外に着回し幅も広いと思います。1点取り入れるだけで、こなれ感が出るし、変化球的な使い方ができます」(松本)
5_ミッソーニのチェックパンツ

テーラード仕立ての2タック入りスラックス。「シルク混素材ならではの光沢があって、少し細身なんですが、シルエットがきれいなところも気に入っています。ウィンドウペンをアレンジしたオリジナルのチェック柄や、グレー×イエロー系ラインの配色もさりげなくて素敵です」(松本)
【古着でコーディネート】
クラフト感のある刺繍アイテムに
エルメスをミックスして都会的に
松本さんがコーディネートの主役に選んだのは、回遊中にたびたび手に取った刺繍カスタムの一点もの。ワークスタイルのジーンズを中心にコーディネートを組んでくれた。

「刺繍カスタムのアイテムはどれも素敵で、欲しいものばかりでした。ジーンズを主役に決めてアレコレ試したんですが、いさぎよく刺繍アイテムどうしのコーディネートに。ジーンズはフロントの刺繍がメインでしたので、ワークジャケットはフロントにポケット縁だけの、背中にドンと刺繍があるものを選び、バランスを取っています。足元はスニーカーだとカジュアルすぎるので、革靴で締めました」(松本)
インナーにはセレクトアイテムの新品Tシャツを選び、グリーンのロゴを差し色に。ジャケットの袖をまくって、こなれた印象にまとめているのも松本さんのテクニックだ。

このコーディネートのポイントは、松原さんが愛用しているエルメスのレザーウエストポーチ。「いわゆるアメカジスタイルなので、エルメスのような品格のあるアイテムをカラーアクセントに使えば、グッと印象が変わります。松原さんのテクを使わせていただきました」(松本)。スリーピング イェットらしい、ミックスコーディネートが完成した。
取材を終えて
松原さんとの会話を楽しみながら、店内をくまなく見て、スリーピング イェットの世界観を堪能した松本さん。「カラーアイテム、刺繍アイテム、エルメスのレザーポーチなど、気になるアイテムをたくさん試着して、新たな魅力にも気づけました。とにかく(松原)将平さんと話していると、学びが多くて楽しいので、ぜひ皆さんも会いに来てください!」(松本)。
スリーピング イェットという店名には「眠って夢を見ているときのような、自由な感覚で古着を楽しんでほしいという意味もあるかなと。語感がかわいくてこの名前にしたので、意味は後付けなんですが」と松原さん。店の窓に描かれた“眠りながら踊る犬(sleeping dancing dog)”たちのように、夢見心地で新たな古着の魅力が発見できる一軒だ。
【動画公開中】
「かわいい!」ものが目白押し。
“松原さん愛”が伝わる動画をチェック
今までにない「店主推し」という視点が、松本さんから伝わってくる動画。ファッション雑誌のスナップ常連という松原さんのセンスがあますところなく反映されたスリーピング イェット。ハイエンドなセレクトでありながら、どこか力の抜けた“遊び心”のあるラインナップに、松本さんの目は輝きっぱなし。「将平さんに会いにきてほしい!」とダイレクトにカメラに向かってアピールするシーンも必見だ!
SHOP DATA
住所:東京都杉並区高円寺南4-23-2ニュー高円寺マンション 1-B
営業時間:13:00~20:00
定休日:不定休 ※インスタグラムにて告知
Instagram:https://www.instagram.com/sleeping_yet_/

Photos : Kaho Yanagi
Movie : Yumi Yamasaki
Movie Edit : Yuki Hayashi
Composition & Text : Hisami Kotakemori
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