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一ノ関の駅からガラスの引き戸にたどり着くまでの数十歩が、寒空に舞う雪で覆われていた一昨年の12月。それから約1年ぶりに訪問したこの日は、冬の澄んだ空気の中で仁王立ちしていました。
和風レストラン松竹。大正9年に創業してから、もうすぐ100回目の誕生日を迎えるこの食堂。前回はかつ丼、カレーライス、そしてハヤシライスの3つの料理をいただいたのですが、一つだけ宿題が残っていました。

それはうな丼。古くはこの町を流れる北上川でも天然うなぎが取れたこの地域、ここ松竹でも「戦後あたりからうなぎを出していた」という名物の一品です。
当時からのルーツを今に伝えるタレの味に想いを馳せつつ、サービス心が詰まった「サイズの大きい」の文字に惹かれて注文しました。

丼のフタを開けると、確かに大きな鰻が鎮座。周りを固めるタレに染まったごはんから立ち上る香りに引き込まれます。
早速一口頬張れば、柔らかな鰻の身から滲み出る優しい旨味。そしてサラリとした脂の切れ味がたまりません。で、やっぱりタレが旨いんですよ...! 鰻の提供が始まった当時から、時代に合わせて進化している松竹のタレの味が、ぎゅっと心を鷲掴みします。
肝吸いと共にうなぎの魅力を堪能していると早いもので最後の数口に。「次はフルサイズのうな丼を食べよう」と心に決めてごちそうさま。100周年までには新しい宿題をクリアしなければ...です。
店舗情報
和風レストラン松竹
創業年:1920年(大正9年)
住所:〒021-0882 岩手県一関市上大槻街2-1
電話番号:0191-23-3318
営業時間:11:00~14:00/17:00〜19:00
定休日:月曜日(祝日の場合は営業し翌日休)、不定休あり
主なメニュー:かつ丼(1,000円)/カレーライス(950円)/ハヤシライス(950円)/天丼(1,100円)/鰻丼(3,700円)/ひときれ鰻丼(1,950円)
ウェブサイト:https://shochiku1920.jp/
Instagram:https://instagram.com/shochiku1920/
X:https://x.com/shochiku1920
Facebook:https://www.facebook.com/shochiku1920/
※店舗取材2016年12月15日/店舗情報は2025年12月1日時点のもの。料金には消費税が含まれています。
店主

四代目店主
細川雄二 さん
東京の大学を卒業して一関に戻り、職人さんやパートさんと共に店を切り盛りする四代目・若旦那(写真の一番左が雄二さん)。

Text by 百年食堂応援団/坂本貴秀
※この記事はウェブサイト「100年食堂」にて2018/03/22に公開された記事を、サイト終了にともない、メンズノンノウェブへ移行したものです。

坂本 貴秀
フォトライター/伝承料理研究家/百年食堂応援団
取材を通じて感じた飲食店や地域の「まだ伝わりきれていない魅力」を、撮影と執筆でお伝えしています。伝承料理研究家として、地域に残る食文化の調査・記録や、コンテンツ・商品化を通じた次世代への継承活動にも取り組んでいます。100年続いてきた、続けんと奮闘する飲食店を応援しています!
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