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毎日かならず着る服、何度も買い足してきたコスパな服、体の一部みたいに愛着ある服、自分にとってはそれぞれ違う同じ種類の服......。偏愛にじむ“マイ定番”にこそ、そのひとらしさが表れる。洋服ももちろん気になるけれど、服以外の趣味も知りたいから、どっちも大調査!
STUDIO FABWORK/ENKELプレス
西澤祐哉さんの「マイ定番名品3」

マイ定番①〈ガーメントダイされた服〉

「普段なにに惹かれて洋服を買ってるかなって思い返したとき、ガーメントダイ(製品染め)されたものを無意識的に手に取ることが多いって気づきました」

「古着が好きなのと同じように、ムラ感や着古した感じ、馴染んだ色の表情が、とにかく好きなんです」

「ガーメントダイは洗いもかけるので、生地が最初からやわらかい。僕は新品のキャンバスやデニムの硬さが苦手なので、そういうところも魅力ですね」

「ニューレーベルの洋服は、とくに手に取ることが多いと思います。日本の伝統的な技術と現代の素材を組み合わせる提案を得意とするブランドで」

「この生地には、有松鳴海絞りの技法を使われています。通常は生地を括るなどして柄をつくりますが、これはあえて括らず、手で染めているそうです。それによってヘリンボーンの凹凸が際立って、ふんわりとした風合いに。すごく気持ちいいですよ」

「使い込むと自分だけの表情になる。だから、自分が着る意味が出てくるというか。服への愛着も増しますよね。『より長く着ると、どうなっていくんだろう?』みたいに、実験感覚もあるかもしれません」

「じつは、自分で物を染めたりすることもあります。布を染めて部屋に掛けるとか、和紙を染めたり、植物を煮込んで染料をつくってみたりとか。実験中です」
マイ定番②〈レトロアウトドアなリュック〉

「中学高校時代から、こうしたアウトドアのリュックを本当によく使っていて、いまだに大好きなアイテムです」

「当時は野球部でしたが、エナメルバッグよりこっちの方が格好いいと思っていて。グレゴリーやゼロポイントのリュックにスパイクを入れて学校に行くこともありました」


「その頃のリュックもまだ現役で使っていて、内側がボロボロになったりしても、愛着があって捨てられない。集まっていく一方です」


「こうしたリュックって、『ここにこれがあったらいいな』と思うディテールが、ちゃんと形になっていることが多くて。僕は普段から持ち物も多いので、すごく使いやすいです」

「大学時代はモンベルで働いていて、その頃に買ったものもあります。このメッシュのリュックはまさにそうで、使いはじめてからかれこれ10年。でもぜんぜん劣化しなくて、ほとんど新品みたいですよね」
マイ定番③
〈人生がわずかに楽しくなる本〉

「本をいろいろ持ってきてみました。これは、イギリスの映画監督であるデレク・ジャーマンが晩年を過ごした庭を記録した本です」

「海の近くの小屋で暮らしながら、そこにある物や環境を活かして、自分なりに庭をつくるんです。ランドアート的な精神も通っていて、ものすごく面白い。僕自身も、日々の暮らしのなかで、そうした考え方に惹かれるところがあって」


「『あるものでどう楽しくするか』とか、『買い足すより自分なりに工夫してみる』とか、『アナログでやってみる』とか......。そういうことが、生きていくうえで僕はいちばん楽しいと思うんです」

「ロープワークにまつわるこの2冊も同じようなことで。もとは、ロープワークが趣味だった父のもの。幼い頃から、父が夜中に読んでいるのを見たり、一緒に山へ行ったりしていたので、僕にも自然に馴染んだ本です」

「僕、ロープがあれば、山に行ってブランコをつくれるんです。ロープが一本あるだけで、本当にいろいろな使い方ができますよ。用途が決まりきっていないところが面白いと思います」


「別に知らなくても、できなくても困らないことばかり。でも、知っていることで、日々の楽しみがちょっと増える。それだけで、いつもの景色や世の中が少し違って見える気がするんです」
Photos: Shintaro Yoshimatsu Composition&Text: Masahiro Kosaka[CORNELL]
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