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マユリカ・中谷の漫画レビュー!「漫画界のミルクボーイ!? 全員に読んでほしい金字塔的名作『彼方のアストラ』」

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「漫画界のミルクボーイ!? 
全員に読んでほしい金字塔的名作」

『彼方のアストラ』全5巻 篠原健太(集英社)

『彼方のアストラ』全5巻
篠原健太(集英社)

宇宙への往来が当たり前になった近未来が舞台のSF作品。2016年5月に『少年ジャンプ+』で連載スタートし、2017年12月に完結した。作者は『SKET DANCE』や『ウィッチウォッチ』などで知られる篠原健太。

 

マユリカ・中谷のマンガは、ずっとトモダチ

 誰にでもすすめられる漫才といえば、ミルクボーイさんの「コーンフレーク」。わかりやすい内容ですし、ネタ時間である4分の使い方が完璧。終始おもろくて、お笑いを全く知らない60代の知人ですら、何度も見返したと言っていたほどです。

 では漫画界の「コーンフレーク」が何かといえば、『彼方のアストラ』だと思います。あらすじは、“惑星キャンプ”のために集まった9人の高校生が、とある事件によって5012光年先の宇宙空間に投げ出されてしまうというもの。主人公のカナタ・ホシジマたちは、そこで見つけたスペースシップに乗り、力を合わせて故郷に帰る冒険をします。本格SFであり、友情や恋愛も楽しめる“全部乗せ”な作品ですね。

 その魅力が詰まっているのが第1話。運動神経抜群でお調子者なカナタの魅力を描きつつ、未来の世界観を読者にわかりやすく伝え、「宇宙空間に飛ばされる」という絶望的な展開も見せる。さらに熱いセリフでグッとさせ、続きが気になる結末まで作る。それを1話に無理なく収める構成力が圧巻です。もし僕がこんなエピソードを描けてたら、一生自慢しますね(笑)。

 9人を待ち受ける試練にハラハラする一方、随所に挟まれるギャグも醍醐味。それぞれの個性が出た絶妙な言葉選びに唸ります。いつの間にか親近感も湧いてきて、彼らが真剣になれば一緒にアツくなる。読み終わる頃には全員を好きになれるはずです。

 つい声が出るような展開が次々に待っている本作。最大の特徴は5巻という短さで完結することです。ストーリーの中弛みがなく、物足りなさもなし。「コーンフレーク」になぞらえるなら、全5巻という“尺”の使い方が完璧なんですよ。連載開始から今まで何人にすすめたかわからない傑作ですね。

 

漫画『彼方のアストラ』より、カナタがピンチに立ち向かう第1話の名場面。

©篠原健太/集英社

カナタがピンチに立ち向かう第1話の名場面。シャープで癖のない絵柄も読みやすさの理由。

 

Nakatani

Nakatani

2011年に相方の阪本と、お笑いコンビのマユリカを結成。ポッドキャスト番組『マユリカのうなげろりん!!』が大人気。自らも漫画を描いており、『シャンプーハット』が小学館新人コミック大賞の佳作を受賞。

 

Text:Koki Yamanashi

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