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クルマにバイク、自転車、スケボーetc……など、大切な相棒にまつわるストーリーを深掘りして、東京のリアルな乗り物ライフに迫る! ノリモノ好き男子よ、集まれ!
MERCEDES-BENZ SL500(2002)
クルマを語ってくれるのは
栗原勘之さん


自分だけの“スタイル”を探して
たどり着いたSL500
幼少期からなんとなく乗り物への興味はあったものの、当時のそれは虫取りやゲームと同列の好きなことのひとつにすぎませんでした。そんな漠然としたクルマへの興味が大きくなったのは、大学卒業後に都内で働くようになってから。東京のクルマカルチャーを発信するtokyo basic car clubのYouTubeチャンネルを見つけたことがきっかけです。スタイルが詰まった愛車を走らせる大人の姿が、とにかくかっこよく見えて、“こんなふうに乗ったらいいんだ!”と衝撃を受けました。明確になったクルマへの憧れはどんどん大きくなり、僕は新卒から勤めていた会社を辞め、気がつけばtokyo basic car clubのメンバーに。夢中になっていた世界を発信する側になったとき、“自分にとってスタイルのある一台って何だろう?”という問いが浮かび、最終的に選んだのがこのSL500でした

とあるPVから始まった
僕の思うかっこいいの原点

「このクルマを選ぶ際に辿ったルーツというのが、ラッパー・ネリーが2002年に発表した楽曲『Dilemma』のPVでした。ファッションや音楽の世界観はもとより、ラグジュアリーとストリートが混ざったような2000年代独自の空気感が、僕の思う“かっこよさ”の原点なんだと思います。PVではオープンカーのSL500がゆったりと街を流している。その姿に格好つけることをためらわないフレックスな気配を感じるというか、それが妙に潔くて、惹かれてしまったんです」(栗原さん)

「ロングノーズにショートデッキみたいな、この流れるようなシルエットがたまらなく好きなんです。シルバーのボディに左ハンドルっていう組み合わせも完璧。現行のメルセデスであればまだ僕は似合わないかもしれないけど、2002年式のどこか柔らかな顔立ちだからこそ、自分にもハマっているんじゃないかな」(栗原さん)

気分を高揚させる
ラグジュアリーな内装

「このクルマに惹かれた理由のひとつが、内装の雰囲気。ブラックを基調にしたインテリアは重厚感がありつつ、どこかY2K的なラグジュアリー感も漂っていて、乗り込むたびに気分が上がる。メーターの書体やスイッチ類の質感にも当時らしさがあって、“ちょっと古いけどかっこいい”という、いまの気分にぴったりなんです。ルーフを開けたときに空とのコントラストがはっきり出るのも、黒内装ならでは。ドアを閉めて静かに包み込まれる感覚と、オープンで街の音を感じる解放感。どちらもこのクルマの魅力で、気分によって乗り方を選べるのが楽しいんです」(栗原さん)

後編に続く。
Photos:Norito Ohazama Composition & Text:Kanta Hisajima

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