『柱稽古編』は、冨岡義勇という人物の背景が明らかになる大事な物語。『鬼滅の刃』柱稽古編冨岡義勇役櫻井孝宏さんインタビューメンズノンノウェブ

2024.06.17

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物語は「柱稽古編」へ。特別版（増刊）の表紙にも登場する、それぞれの想いをつなぎ、活躍する柱＆鬼殺隊士を演じる6人の声優に、待望の新編への期待や見どころを聞いた！

冨岡義勇役

櫻井孝宏

声優

櫻井孝宏

6月13日生まれ、愛知県出身。アニメ『ブルーロック』（糸師冴役）、『貼りまわれ！こいぬ』（犬々先輩役）、『傷物語』シリーズ（忍野メメ役）、『おそ松さん』シリーズ（松野おそ松役）など、多数の話題作に出演する。

丁寧に表現したいと思いつつ、彼の
そっけなさや不器用な一面を残したい

「刀鍛冶の里編」と今回の新編「柱稽古編」をつなぐ『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」絆の奇跡、そして柱稽古へ』が、東京やソウル、ロンドンなど世界13都市で開催された。その際、メキシコシティを訪れた櫻井孝宏さんは、改めて世界に広がる＂鬼滅愛＂を感じたという。
「上映会場には7,500人以上のお客様が集まり、多くの方がキャラクターの衣装やグッズを身につけて来てくださいました。僕たちへの声援でも、＂鬼滅の刃が好き＂という気持ちを情熱的に表現してくださって感動しましたね」

　ワールドツアー上映は熱気をもって世界中のたくさんのファンに迎えられた。「柱稽古編」では、上弦の鬼との激闘から帰還した炭治郎との会話を通して、櫻井さん演じる、寡黙でクールな水柱の冨岡義勇という人物が深掘りされていくことになる。
「第二話で炭治郎と久々に対峙たいじし、義勇の過去やそれによる心の楔くさびが明らかになりました。これまで無口で体温の低い、クールなキャラクターに見えていましたが、それは、鬼殺隊入隊前の最終選別で一緒だった錆兎との出来事を理由に、ずっと自らを責めるようなことをしているからだったのかもしれません。以前、（胡蝶こちょう）しのぶとのやりとりで、『俺は嫌われてない』と答えていて、当時は通常時の彼と比較すると意外にも思える言葉に聞こえましたが、今は素直に思ったことを発言したのかなと思える。この自信はどこからきているかはわからないですけど（笑）。

『柱稽古編』冒頭の柱合会議でも（不死川しなずがわ）実弥さねみに放つ『これを簡単と言ってしまえる簡単な頭で羨うらやましい』というセリフも、嫌みではなく正直に言っただけなのかなと。彼の言動からみんながきれいに誤解している中、ピュアで頑固でお館様の言葉をまっすぐ受け取った炭治郎が、義勇の心を優しくこじ開けてくれました。死と隣り合わせの戦いを続けながら願い続け、ついに禰豆子が太陽の克服にたどり着いた、炭治郎の思いの強さが、義勇にも影響したのでしょう。

『柱稽古編』は、冨岡義勇という人物の背景が明らかになる大事な物語であり、彼の人生の分岐になるタイミングだと思います。なので、できるだけ丁寧に表現したいと思いつつ、彼のそっけなさや不器用な一面をきちんと残したいと考えています。炭治郎に話したからすっきりするわけではなくて、まだ生き方が上手じゃない部分を生かせたらなというふうにお芝居をしています」