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旅に何を持っていく? 目的地も過ごし方も違うからこそ、答えは人それぞれだ。しかし旅好きに共通することもある。それは、準備の時間も楽しんでいること。服と旅を愛する9人に3泊4日の小旅行を想定したパッキングのマイルールを教えてもらった。
Hattori’s packing tips
写真ファーストの身軽な旅支度
1 写真が第一
2 “風まかせ”な旅ができる荷物量
3 ストレスフリーな服装

写真家
服部恭平
「僕の生活の軸はもっぱら写真。旅の行き先も、いい1枚が撮れればどこでもいいんです」。そう語るのは、写真家の服部恭平さん。旅に持っていくバックパックや着替えは「幅広い環境に適応できるように作られているから好き」というアウトドアブランドのものが中心だ。歯ブラシや日焼け止め、カメラのフィルムなどは3つのポーチに分けて収納。必要最小限の旅支度に、“写真が第一”の哲学を感じる。
「この格好ならどんな旅にも対応しやすくて。たとえ急に山に行きたくなっても大丈夫。機能的で身軽な状態が一番気持ちが楽です」
ストレスをためないことは、服部さんがいい1枚を撮るうえで欠かせない条件でもある。
「いわゆる絶景を旅先で収めたいとは思わなくて、『今日は天気がいい』くらいの小さくて“普通”な感動を表現したい。そのためには、いかに自分がニュートラルな状態でいるかが大切。僕がストレスフリーな日々をめざすのはそんな理由ですね」
服部さんにとって旅の魅力とは?
「同じ場所にとどまること。例えばホテルの部屋にずっといると、窓から差し込む光が少しずつ変わることに気づくんです。日常のタスクから離れて、そんな何げない風景の中で何かを見つけるのが好き。いい写真を撮るのに欠かせない時間です」

服部さんがパリの公園で早朝に撮影した1枚。つい素通りしてしまいそうな日常的な光景だが、柔らかな光の質感や、花壇の花と柵にかかったホースの色合い、風のそよめきが聞こえてきそうな木漏れ日の陰影に目を奪われる。

荷物はモンベルの3つの防水ポーチにジャンル分けして収納。赤色のポーチは日焼け止めや歯ブラシなどの日用品用だ。「旅先ではこまめに肌をケアするより、ストレスがない生活を心がけるほうが大事だし、調子いいです。髪のトリートメントは帰宅後にじっくりと」。

青色のポーチには愛機「PENTAX 67Ⅱ」を。「仕事もプライベートもこれひとつで十分」

旅先でのスローな時間には小説も必須。「本は1冊で何日も楽しめる。写真にはない魅力が詰まっていますね。最近の愛読書は、川上未映子さんの『愛の夢とか』。“光”の描写が好きです」

バックパックはARC’TERYXのもの。軽量かつ耐久性に優れているほか、背負った際のフィット感も抜群だ。「鮮やかな色の服や小物を選びがち。気づくとカラフルなコーディネートになってしまいます(笑)」。

着替え用の服も最小限。「意識するのは着心地のよさと快適さ。着たまま寝られて、登山にも行ける服が理想ですね。ロンT(右下)は長年着ているからか、袖を通すだけで安心できる1着」。

黄色のポーチにはカメラまわりの小物を。「3泊4日の旅なら、フィルム(右)は10枚撮りのものを4、5本がベスト。量が多すぎないほうが1枚に集中できます」
Photos:Ibuki Tamura Ryosuke Harada Composition&Text:Koki Yamanashi

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