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横浜流星×清原果耶「千瑛が果耶ちゃんじゃなかったら、きっと僕の霜介も変わっていたと思います」【映画『線は、僕を描く』スペシャル対談】

横浜流星×清原果耶「千瑛が果耶ちゃんじゃなかったら、きっと僕の霜介も変わっていたと思います」【映画『線は、僕を描く』スペシャル対談】

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水墨画を題材に、喪失と再生の物語を描いた青春小説『線は、僕を描く』(砥上裕將著)。2020年「本屋大賞」3位、2019年TBS「王様のブランチ」BOOK大賞を受賞したこの小説を、小泉徳宏監督ら『ちはやふる』の製作チームが待望の実写化! 本作で横浜流星さんが演じるのは、ある出来事によって喪失感を抱え、無気力な日々を送る主人公の青山霜介。アルバイト先で運命的に水墨画と出会い、学ぶことでその世界に魅了され、みずからも再生していく姿を繊細かつ瑞々しい演技で表現している。そして、霜介と出会い、ライバル心を抱くようになる篠田千瑛を清原果耶さんが演じる。3年ぶりの共演となった二人が語る、映画のこと、お互いのこと、やってみたいこと。

変わったところと、変わっていないところ

横浜流星 清原果耶 映画『線は、僕を描く。』

――お二人は『愛唄ー約束のナクヒトー』以来、およそ3年ぶりの共演となります。お互いに振り返ってみて、変わったな、あるいは変わってないなと思うところはありましたか?

清原 変わったなと思うことは、もう佇まいですね。いろいろな経験をしてきたんだなと思わせるような面持ちで。

横浜 面持ち(笑)。

清原 こんなことを言うのはおこがましいですけど、心の深みがとても増したのかしらと、そんなことを思いました。変わってないなと思うのは、役とか現場に対するストイックさだったり、あとは優しい人柄といいますか、誠実さみたいな部分も変わってないどころか、むしろ強まったかなと。

横浜 ありがとうございます(笑)。

清原 私、変わりました?

横浜 もちろん3年もたっているので、変わっていますよね。久しぶりに現場で一緒になったときにとても大きく頼もしく見えたし、あとはお芝居が好きというところや集中力はあらためてすごいなと思いました。変わってないのは、年相応に無邪気なところはあるんだけど、おばあちゃんのような心も持ち合わせているところかな。

清原 おばあちゃんって(笑)。

横浜 いや、それぐらい落ち着きがあるってことです。そこは変わっていなかったから、安心しました。

清原 じゃあ、もう一生変われないですね。

横浜 変わったら悲しいです(笑)。

横浜流星 清原果耶 映画『線は、僕を描く。』
横浜さん演じる主人公の青山霜介は、とあるきっかけで水墨画を学ぶことになり、その世界に魅了されていく。

――今回、横浜さんが演じた霜介と、清原さんが演じた千瑛の関係性がすごくよかったなと思いました。よき理解者でありながら、でも安易に恋愛的な方向に行かないところとか。そのあたりの距離感はお二人の間で話し合ったりしたのですか?

清原 どこまで行っても恋愛軸にはならないよねという話は確かした気はします。あくまでも感覚の奥のほうでつながっている二人というか、物理的な距離が徐々に縮まっていきはするんですけど、それが恋愛になるのではなく、お互いに高め合っていくことができる関係性だよねって話はしました。

横浜 人として好意は持っているけど、決して恋愛ではなくて、同士愛みたいな関係性だよね。果耶ちゃん演じる千瑛とのシーンは、動きとかも含めて、毎回話してつくっていきました。1回やってみて、ちょっと違和感があるところは話し合う。そこは何か丁寧にやっていった感じです。だから、千瑛が果耶ちゃんで本当によかったなって。千瑛が果耶ちゃんじゃなかったら、きっと僕の霜介も変わっていたと思います。

横浜流星 清原果耶 映画『線は、僕を描く。』
さまざまな出会いによって、内に秘めた水墨画の才能を開花させていく霜介。

それぞれが思い描く理想の姿とは?

横浜流星 清原果耶 映画『線は、僕を描く。』

――個人的に印象に残っているシーンはありますか? 「あのシーン、よかった!」でもいいですし、反対に「あのシーン、ちょっとやっちゃったかな…」でもいいので、何かあれば教えてください。

横浜 三浦友和さん演じる湖山先生が水墨画を披露していたシーンは印象に残っています。すごく大がかりで、エキストラの方もたくさん来てくださって。そこで霜介の心がぐっとつかまれるし、観てくださる方の心もつかまなきゃいけないシーンなので、かなり緊張感がありましたけど、実際にあの場面は自分もすごく引き込まれました。やらかしたシーンは、そうですね、ツバキを切り過ぎたところかな。

――どういうことですか?

横浜 湖山先生の家で、西濱さん(江口洋介さん)と一緒にツバキを切るシーンがあるんですけど、ツバキはその1本しかないんです。でも、撮影は何テイクかやるし、ちょっと慣れてきて調子に乗っちゃったところもあって、ツバキを切り過ぎちゃったんです(笑)。あれはやっちゃいました。

清原 集中し過ぎちゃったってことですね(笑)。私が印象に残っているシーンは、湖山先生に「お帰り」と言ってもらうシーンです。もちろん千瑛に対して言っているのですが、私自身すらも何だかすごく大きなものに許してもらったような感覚になりました。千瑛がそこからまた歩み出せるようなきっかけになる大事なシーンでもあったので、とても好きなシーンです。やらかしちゃったことは、大学で水墨画の講義をするシーンがあって、そこで説明をいっぱいしなくてはいけなかったんですけど、やることがいっぱいあったから早口になってしまって。「もっとゆっくりしゃべってください」と監督に言われても、エキストラの皆さんがいっぱいいるし、もうドキドキ緊張して、お恥ずかしながらNGを出してしまいました・・・。


横浜流星 清原果耶 映画『線は、僕を描く。』

――今回の『線は、僕を描く』は、水墨画との出会いを通じて自分の人生を描いていく姿が描かれています。お二人は理想の姿みたいなものを何かイメージしていたりしますか?

横浜 理想ですか。

清原 あります? 

横浜 父のようになれたらいいなとは思っています。何だろうな。ずっと追い続けていたい存在。いつかは超さなくてはいけないと思う気持ちもあるのですが、まだまだ及ばないなって思いますし、もしかしたらいつまでたっても追いかけ続けているのかもしれません。もう背中で語る男なので。

清原 かっこいい!

横浜 そういうところは男として憧れます。僕も口下手なほうなので、余計なことは言わず、行動で示そうと思います。果耶ちゃんは?

清原 私は、全部のことが当たり前だと思わないことと、健康に生きていきたいってことです。あとは、幸せを自分で生み出せるようになりたいというか、人として自分を好きでいられるような自分になりたいなとは思いますね。

横浜 うん、それはいちばん大事。

横浜流星 清原果耶 映画『線は、僕を描く。』
清原さんは、霜介の強く美しきライバルとなる篠田千瑛を演じる。この場面は、千瑛が霜介に“線”の描き方を教えているところ。

ハマっていることは、雲海とプロテイン!

――忙しい日々だと思いますが、いちばんリラックスできるときはどういうときですか?

横浜 やっぱり家にいるときですね。

清原 私も家にいるときかな。

横浜 そうだよね。

清原 あっ、温泉も好きです。

横浜 最近行ったの? 

清原 はい! 何か貸し切り温泉みたいなところで、すごくよかったです。最近気づいたのは、シャワーを浴びるだけで悩んでいることの30%ぐらいは軽減されるなって。

横浜 シャワーを浴びるだけで?

清原 シャワーで流すときに、悩んでいたこともちょっとだけ流される気がします。だから、水っていいなと。何の話しているのかわからないけど(笑)。

横浜 なるほどね。俺もその意識でちょっとシャンプーしてみようかな。

清原 やってみてください。悩みは手放したほうがラクですから。

横浜 なんか深いことを言ってるね(笑)。

横浜流星 清原果耶 映画『線は、僕を描く。』

───では、今いちばん夢中になっていることや気になっていることって何ですか?

横浜 今気になっているのは、北海道です。

清原 えっ、何でですか?

横浜 雲海が見たいなと思って。北海道の雲海がすごいらしいんですよ。

清原 どのへんがいいんですか?

横浜 それはこれから調べようと思っているから、よくわかっていないんだけどね(笑)。

清原 帯広もいいですよ。

横浜 そうか。「なつぞら」で行ってたもんね。雲海は見たいから、ちゃんと調べていつか行こうと思っています。

清原 夢中になっていることですよね。何だろうな…。

横浜 歌うこと? 食べること?

清原 それも好きですけど(笑)、あっ、プロテイン!

横浜 プロテイン? 飲んでるの?

清原 飲むのはちょっとしんどくて、もっぱら食べていますね。プロテインバーとかプロテインチップスとか、いろいろあるんですよ。それで栄養を摂取することにハマってます。

横浜 へぇ、本当に健康に気を使っているだね。

清原 サプリとかもけっこう調べてますよ。

横浜 そうなの。パーソナルジムをやっている友達がいるんだけど、彼はサプリとか栄養に詳しいから、今度聞いておくよ。

清原 ほんと!? うれしいです! 言ってよかった(笑)。

横浜流星 RYUSEI YOKOHAMA


1996年9月16日生まれ、神奈川県出身。2011年に俳優デビュー。多くの話題作に出演し、ドラマ「初めて恋をした日に読む話」で大きな注目を集める。近年の主な出演作に、ドラマ「新聞記者」(Netflix)、「DCU」(TBS系)、「着飾る恋には理由があって」(TBS系)、「私たちはどうかしている」(日本テレビ系)、映画『嘘喰い』『流浪の月』『アキラとあきら』など。待機作に『巌流島』(23年上演)、『ヴィレッジ』(23年公開)、『春に散る』(23年公開)がある。
公式HP:https://official.stardust.co.jp/yokohamaryusei/
公式Instagram:https://www.instagram.com/ryuseiyokohama_official/

清原果耶 KAYA KIYOHARA


2002年1月30日生まれ、大阪府出身。2015年に女優デビュー。映画『ちはやふる-結び-』『まともじゃないのは君も一緒』『護られなかった者たちへ』など、数々の話題作に出演し、21年上半期に放送されたNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」ではヒロインを演じた。現在、主演を務めるドラマ「霊媒探偵・城塚翡翠」(日本テレビ系/毎週日曜日 22:30~)が放送中。公開待機作に『1秒先の彼』(23年夏公開予定)がある。
公式HP:https://www.amuse.co.jp/artist/A8671/
公式Instagram:https://www.instagram.com/kaya0130_official/


映画『線は、僕を描く』 横浜流星 清原果耶

映画『線は、僕を描く』

原作:砥上裕將「線は、僕を描く」(講談社文庫)
監督:小泉徳宏
出演:横浜流星、清原果耶、細田佳央太、河合優実、富田靖子、江口洋介、三浦友和ほか
 
●2022年10月21日(金)全国東宝系にて公開
公式HP:https://senboku-movie.jp/
 
大学生の青山霜介(横浜流星)は、アルバイト先の絵画展設営現場で運命の出会いを果たす。白と黒だけで表現された【水墨画】が霜介の前に色鮮やかに拡がり、深い悲しみに包まれていた霜介の世界が変わっていく。巨匠・篠田湖山(三浦友和)に声をかけられ、【水墨画】を学び始める霜介。初めての【水墨画】に戸惑いながらも、湖山の孫である篠田千瑛(清原果耶)や湖山の一番弟子である西濱湖峰(江口洋介)たちとの触れ合いを通じて、その世界に魅了されていき、やがて止まっていた時間が動き出す――。
 
©砥上裕將/講談社 ©2022映画「線は、僕を描く」製作委員会

<横浜さん/衣装>
レザージャケット¥456,500・Tシャツ¥42,900・パンツ¥86,900・ブーツ¥141,900(すべてマルニ)/マルニ ジャパン クライアントサービス[TEL:0800-080-4502]
 
<清原さん/衣装>
ワンピース¥83,600(08sircus)/08book [TEL:03-5329-0801] イヤーカフ¥24,200(CASUCA PLATA)/CASUCA 表参道本店[TEL:03-5778-9168] リング<左>22,000・リング<右>¥34,100(ともにbulan)/CASUCA 表参道本店[TEL:03-5778-9168]

Photos:Kyouhei Yamamoto Hair & Make-up:Taichi Nagase(Mr.Yokohama) RYO(Ms.Kiyohara) Stylist: Shogo Ito[sitor](Mr.Yokohama) Megumi Isaka(Ms.Kiyohara) Interview & Text:Masayuki Sawada

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最終更新日 :

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