▼ WPの本文 ▼
関西若手芸人界で次世代のスターと目される三遊間と例えば炎。それぞれコンビでPodcast番組を持ち、『例えば炎のあ、エレガンス』は悪ふざけの延長のようなコーナーや同級生コンビならではのローカルトークで盛り上がり、『三遊間のほそ犬スピリッツ』はトーク一本で縦横無尽にしゃべり倒す内容がウケている。お互いの番組にゲスト出演するなど、その実力を認め合うブレーン2人に、番組にかける思いを聞く。
関西発の若きラジオスターは、
お互いないものねだり!?

タキノ 僕、自分たちの番組をやるまでラジオとかPodcastをほんまに聴いたことがなかったんですよ。だから、どうやったらいいかわからなくて、最初の頃はさくらいさんがやってる感じをマネしてたんです。ただ、それは僕の普段のスタイルとは全然違ってて。
さくらい まあ、そうやな。
タキノ しばらくはムリして何とか食らいついてやっていこうとしてたんですけど、やっぱさくらいさんみたいにはなれなくて。結局、ラジオは人間味というか、おもろい人が得意なんだってことに気づいたんですよ。相方の稲継(諒)が意味わからんことを言っているときとかのさくらいさんの苛立ちとか、もろに出てるとやっぱおもろいですもん。
さくらい いや、まあまあ、そうなんかな。でも、今の話を聞くと、たしかにタキノのポジションが決まりつつあるなという感じはするな。みんながイメージする例えば炎は、タキノがフォワードで、田上は後ろからついてくる感じだと思うけど、意外とミッドフィルダーが得意というか。タキノがミッドフィルダーに下りていきだしてから、何かめっちゃええ感じになってるなと思う。
タキノ そうなんですよ。僕はラジオでもフォワードをやろうとしてたんですよ。さくらいさんのマネをして。ただ、それがムチャやった。

さくらい もちろんタキノはフォワードもできるけど、適性は意外とミッドフィルダーなんやろうな。ボールを出して、田上をあっちゃこっちゃ走らせてる感じがおもろいし。あとは、ラジオで同級生っていうのもものすごい価値があると思う。オードリーさんとかマユリカさんとかダブルヒガシさんとか、みんな同級生やろ。
タキノ つき合いが長いからエピソードはめっちゃあるし、同級生の芸人が好きという人らも多いから、そこはめちゃくちゃ生かしたほうがいいと僕も思ってます。同級生コンビは金になります(笑)。逆に、平場とかネタとかではあんまり出したくないんですよね。僕の好きなお笑いは、あんまり同級生は関係ないし、僕らの同級生感を唯一味わえるのがラジオになればいいのかなって。ラジオは終着点というか、田上と仲よく楽しくできるだけ長く続けられたらなって感じです。
さくらい ええなあ。
タキノ 最初の頃はおもろさ“8”、楽しさ“2”ぐらいのバランスでやってて。そのときはやっぱしんどかったですよ。けど、楽しさ“7”、おもろさ“3”にしたら何かラクになりましたね。「月に1回ぐらいはめっちゃおもろい回があったぞ」ぐらいやったら続けられるというか。芸人を続けていくうえで、いい時期も悪い時期もあると思うんですよ。そこもちゃんと出てるようになったらいいなって。
さくらい 俺らは、まあ、今の番組がすごくいい方向に転がっていることはわかってるし、ほんまにこんなところで言うこっちゃないのはようわかってるけど、俺ひとりやったらもっと早よう人気が出たやろなと思うんで。
タキノ 辛辣やな(笑)。
さくらい まあ、それはしゃあないんで。俺らは同級生じゃないから、楽しさ“7”、おもろさ“3”ではダメで、おもろさ“8”、楽しさ“2”という構成にしないとあかんとは思ってやってるな。同級生ブランドがない分、おもんなかったら終わりというだけの話やから、おもろさは絶対に担保するようにはしてる。俺の中で、関西の芸人がまったくやってないことをやるというのがひとつのテーマとしてあんねん。よしもと漫才劇場にこんなラジオにかじりついていて、こんな熱量があるやつはほとんどおらへん。基本的にマジメにやってるやつが勝つと思ってるんで、マジメにやってる人間が少ないところでちゃんとやるって話。

タキノ 僕らはラジオに関しては、聴いてくれる人が喜んでくれたらうれしいなって感じで、最高に面白いものをやってるとは思ってはないんですよ。だからこそ、ネタはめっちゃ頑張らなあかんなって思ってます。ラジオに面白さを補填できてない分、絶対におもろいものをつくらないとやばいから。そう考えると、ラジオに対する向き合い方はさくらいさんと逆の感じですよね。
さくらい ほんまにそうやな。でも、やっぱタキノがうらやましいところはめっちゃあるけどね。同級生コンビというのもそうやし、何やろな、結局どこまでいっても脱力感は必要だと思うんよ。必死感ってやっぱ笑われへんというか。俺はどうしてもそういう部分が漏れ出てまうときがあるから。必死感が出すぎると聴いてるほうもしんどいので、もうちょっとうまく肩の力を抜いてやりたいなとは思ってる。
タキノ まあ、そうですけどね。ただ、ラジオにおける僕のひとつの理想像は、本当にさくらいさんみたいにちゃんと話すことを準備して、ちゃんと面白くしゃべってというのはありますけどね。自分でもそれができたら絶対にそうするし。お互いにないものねだりというか、ほんまに真逆の感じですね。
さくらい ほんまやな(笑)。
Podcast制作陣が語る!
パーソナリティ三遊間・例えば炎の魅力
少年心を忘れない、自由なトーク展開
by ディレクターK
学生時代から青春を共にした相方にも予測ができない、タキノさんの“いたずらっ子”な一面がにじみ出たトークは大きな魅力。田上さんが真剣に話しているときでさえ、平気で変な相づちを挟み、じゃまをしてくる(笑)。これまでラジオにあまり触れてこなかったからこそのフリーダムさに自分も固定観念を覆されました。タキノさんに対する田上さんの感情豊かすぎるリアクションも面白さを増幅させてくれます

『例えば炎のあ、エレガンス』
ネタの持ち時間をオーバーしがちな例えば炎が“時間制限”を気にせずトーク。リスナーのダメなエピソードをピアニカの音色で判定する「ゼロピザダメジャッジ」など、独創的すぎるコーナーの数々も話題に。毎週金曜23時頃配信。ラジオ関西制作。

むき出しの人生哲学と反骨精神
by プロデューサーM
内容に納得がいかないと“延長戦”と称し、別室でもう一度録り直すこともある2人。さくらいさんの魅力は、コンプレックスや、こじらせている部分を隠さずさらけ出し、それがそのまま武器になっているところ。そんなさくらいさんに独特の間合いでまっすぐ会話に踏み込む稲継さんがぶつかった瞬間に生まれる爆発力にぜひ注目してほしいです。お約束的な流れやノリもあまりないので、どの回からも聴き始めやすいはず

『三遊間のほそ犬スピリッツ』
パーソナリティは、昨年、注目の若手芸人3組が再生数を競った『MBSヤングタウンNEXT Podcast』で1位に輝いた三遊間。あえてレギュラーコーナーを設けず、コンビのトーク一本で勝負するストイックなPodcast番組。毎週木曜20時配信。

Photos:Haruka Kuwana Composition&Text:Masayuki Sawada
▲ WPの本文 ▲





























