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【鈴鹿央士の偏愛映画喫茶vol.22】『トレインスポッティング』の面白さがわかって来た! 90年代に一世風靡した刺激的な青春映画

【鈴鹿央士の偏愛映画喫茶vol.22】『トレインスポッティング』の面白さがわかって来た! 90年代に一世風靡した刺激的な青春映画

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鈴鹿央士 連載 鈴鹿央士の偏愛映画喫茶 
発表

『トレインスポッティング』。96年の公開時にすごい大ヒットしたとは聞いていたのですが、5年前くらいに観た時は、単に“ヘロイン中毒者たちの話”と捉えていて、そこまで面白いとは思わなかったんです。でも最近、友人と気軽にお喋りしながら観て、その後、改めて一人でちゃんと最後まで観直したら、すごくよかった。この5年の間に、自分が少し大人になったのかな。社会から足を踏み外すのって、本当にほんの些細なことなんだなと思わされた、すごく面白い作品でした。

鈴鹿央士 おすすめ 映画
Mary Evans Picture Library/アフロ

『トレインスポッティング』
Amazon Primeにてレンタル配信中、U-NEXT、TELASAで見放題配信中、ほか


ダメダメな日々から抜け出そうともがく若者を刺激的に描いたレジェンド映画

 舞台は、90年代半ばのスコットランド。主人公のレントンが仲間とつるんでは、クスリ(ヘロイン)をやってダラダラ過ごす日々が描かれていきます。時に真面目に生きようとしてみたり、でもやっぱりダメでまたクスリ漬けの日々に戻ったり……。なんなんだろう、あの本当にテキトーな感じ(笑)。どうしようもない奴らですが、撮り方がすごく面白くて刺激的。

AFLO

 冒頭、音楽に乗ってみんなで走って逃げていくシーンが、なんとも絶妙でバカかっこよくて、バカ楽しそうなんです。あの解き放たれてる感じが、すごくいい。僕もあんな風に、友達と渋谷辺りをわ~って走って逃げてみたいと。絶対に楽しいもん(笑)。やってることはダメな彼らですが、その青春の無軌道な勢いには、ちょっと憧れるところがあるかも。僕自身は無理だけど、フィクションとしてすごく楽しめる映画です! 

 レントンと仲間たちは常に悪態をついていますが、その背景には、当時のスコットランドのあまり景気がよくない世の中があったのかな。田舎の原っぱで“こんな何もないスコットランドを領土にするイギリスめ!”と叫んだり。イングランド、スコットランドなど、違うカントリーが集まって国が出来ているという、日本とはまた全然違う背景があるんですね。そんな中で、自分がどうやったって変わらない社会に対する若者なりの反発や不満は、やっぱりすごく大きかったんだろうと感じました。

Album/アフロ

つるんだり裏切ったり……緩いようで
スリリングな仲間との“距離感”

 個性豊かな仲間というより、“はぐれ者同士”が集まっている感じだけれど(笑)、僕は中でも、レントンが唯一信頼できると思っているスパッドが好き。少し抜けているけれど、レントンもそれを馬鹿にするわけでもなく、なんか友達として好きだということが伝わって来て。喧嘩っ早くてすぐにキレるベグビーは、なんか“はぁ……”ってなりながら観ていましたが(笑)。仲間の中でベグビーだけ、ちょっと年上で不思議ですが、たまにいますよね、ずっと地元の後輩に絡み続けて、そこだけで幅を利かせるみたいな人って(笑)。


 真面目に働こうとしたレントンが、不動産の仕事をして暮らすロンドンに、ベグビーとシック・ボーイという仲間が居候として転がり込んで来て、迷惑でイヤでもあるんだけれど、“ま、いっか。友達だから”みたいになる。その関係は、ちょっと好きでした。踏み込み過ぎずに終わらせられる距離感が、すごくいいなって。

 撮り方が面白いシーンを挙げると、例えば赤ちゃんが天井に居る幻覚のシーンとか、便器のシーンとか。便器の中にカプセルを落として、それを取ろうと手を入れる“もう最悪!”なシーンですが、そこから水の中を泳ぎ出すシーンになっていて、すごく面白かったです。みんなクスリでぶっ飛んでいるのですが、“ぶっ飛んでいるときって、こんな風に見えたり感じたりするのか~”という映像体験は、やっぱり新しくて画面に釘付けになりました。

Everett Collection/アフロ

 途中、仲間の一人が産んだ赤ちゃんが死んじゃう展開は、かなり大きなパンチをくらいました。みんなヘロインに溺れていて、誰も赤ちゃんの泣き声に気付かない。それで起きたら、“アッ!! ”。もう最悪なんだけど、そんな時も、“よしクスリやるか”って(笑)。最悪なことを忘れるため、ひたすらクスリで逃避するしかないっていう、あの辺りは底なし感がありましたね。

男2人と女2人がシリアスな話をしていた時、お互い“何の話?”と聞かれて、男2人は“サッカー!”と答え、女子2人は“ショッピング!”と応えるシーンも、その国の文化が感じられて面白かったですね。街並みなども含め、その国や背景やカルチャー、エンタメ性のバランスがすごくいい感じです。


Album/アフロ

 またエンディングが、すごくカッコいいんですよ。アンダーワールドの「ボーン・スリッピー」というクラブで流れていそうな曲が掛かるんですが、ちょうど半年くらい前、ヘアメイクさんと“こういう音楽いいよね”と話をしていた曲だったんです。それが流れてきたから、うわ、あの曲だって嬉しくなりました。公開当時、カルチャーに敏感だった人たちが、この映画にすごく刺激を受けたのを改めて実感しました。

 30年弱前の映画なので、誰も携帯を持っていないんですよ。だから友達同士の繋がりは、直接会わないとどうにもならない。集まってダベりながらクスリ打つ。イケないことをしているけれど、オンラインで繋がってないからこそ、みんな一緒の空間にいる過ごし方に時代を感じるし、その過ごし方もやっぱいいな、って思いました。知らない音楽もたくさん出て来たので、これからちょっと深掘りしていきたい、という楽しみもあります。


センセーショナルな内容から実感する
「普通の生活」のありがたさ

 この映画は、まずは1回、何も考えずに観て欲しい。とはいえ刺激は強め。だからボーっと観ていても“なんかスゲー”と感じられます。ヘロイン中毒の若者がフラフラしているだけの映画と思いきや、最後にレントンが言った言葉に、自分が普通の生活を送れてることがどれだけ幸せなことなのか、すごく教えられたというか。当たり前の普通の暮らしが、どれだけ尊く貴重で大切なのか僕も気づけました。本当に道を踏み外すのって、ちょっとしたこと。だから普通の生活を大切にしよう、って思えた映画です。

鈴鹿央士 映画 個人的なツボ

 僕が意外と好きだったのは、天井を歩いている“赤ちゃん”のチープさ(笑)! そこまでは、“久しぶりに最高級の(クスリ)をくれ”と幻覚を見て、絨毯の中に沈み込んでいくようなシーンまでは、スゴイ~ってなったんですが、天井を歩いてるところだけ、なんか妙にチープなんですよ(笑)!! そこがすごい面白くて、なんか好きでした。

AFLO

『トレインスポッティング』(1996年、イギリス映画)
ヘロイン中毒のレントンは、仲間たちとクスリを打っては騒ぎまくる無軌道な日々を送っている。しかし仲間と捕まったのを機に、レントンは自分の生活を立て直すためにロンドンで仕事を見つける。そこへ再び仲間たちが転がり込んで来て、結局仕事をクビになってしまう。そんな時、大量のドラッグを売りさばく仕事を持ちかけられ、仲間と共に話に乗るが――。96年当時、世界で大ヒットを記録した。原作小説は、アーヴィン・ウェルシュが1993年に発表。 監督は『スラムドッグ$ミリオネア』(08)のダニー・ボイル。


放送スタートしたドラマ「スィートモラトリアム」撮影が終わったばかりです。なんかまた新しい刺激を受けた作品で、自分の変化を少し実感しながら生活している今日この頃です。プライベートでは、今また古着にハマっています! 今日、履いている靴は、アメリカのウォールマートのサンダル。そんな風にファッションを、すごく自由に楽しんでいます。

Text:Chizuko Orita

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