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日頃よく食べる食事にベトナム料理が多いと語る萌音さん。まだ訪れたことはないけれど、親近感を持つ国の文化をもっと知ろうと、初めての南ベトナム料理を食べに出かけた。
vol.26 Vietnam

お肉とか魚介とか野菜とか、
一品に好きなもの、ぜんぶ
鮮やかな黄色い壁とカラフルなタイル床が温かく迎えてくれる心地よい店内。まずは大好物の「ポークバインミー」を注文した萌音さん。「オンリーワンの特製ソースがからむ具材に加えて、鶏レバーのパテが味に深みを出しています。お肉と野菜が食べられて罪悪感がないところがいい」。

次は、“閉じないたこ焼き”と例えられる「バインコット」。「ひき肉、エビ、ねぎと多様な食材をたっぷりのせた、この世でいちばん欲張りな半球だ(笑)。中はもちっと外はカリッとした焼き加減が見事。魚醤に大根とにんじんのなますを入れたタレをからめると、さらにシャキシャキ感が加わって最高!」。

最後は、お店の主要メニューであるベトナム南部の米麺料理「豚肉フーティウ」。「好きな“汁なし”も選べると知って即決! 麺はパッタイと焼きそばの間のような歯応えで、かむたびにソースや具材の味もしっかり感じられておいしさを楽しめる。近所にお店があったら週4で食べたい(笑)」
Today’s menu.1
フランスパンに具材を挟む、ベトナムのサンドイッチのバインミー。「ポークバインミー」(¥600)はやわらかい豚肉とともに、自家製の鶏レバーやきゅうり、レタス、なます、パクチーを盛り込んだ贅沢な内容。

その上から、香り高いスパイスの五香粉やニンニクを入れたシェフ特製のソースをかけ、お店で人気の逸品が完成。かんだ瞬間に、豚肉の深いうま味と野菜の爽やかな食感が口に広がる。
Today’s menu.2
肉と海鮮、野菜がバランスよく食べられるのがうれしい。

Hủ tiếu
ベトナム南部で食される米麺のフーティウ。フォーと異なる、歯応えのある食感がクセになる。「豚肉フーティウ(汁なし)」(¥930)は、ベトナムの大豆の醤油をベースにした味つけで、豚肉やニラ、もやしなどの野菜をからめるのがポイント。汁ありも選択可。

Bánh Khọt
米粉とココナッツミルクを使った甘みのある生地に、豚ひき肉やエビ、ねぎなどをのせて焼いた「バインコット」(6個¥1,280)。魚醤に紅白なますを入れたタレをつけて食す。
SADEC TOKYO(サデック トウキョウ)
千代田区神田司町2の5の7 カツハタビル1F
TEL:03-5280-7115
営業時間:月〜金曜11:00〜14:30、17:00〜22:00、土曜10:30〜14:30、17:00〜22:00 日曜・祝日休

パクチー………文・上白石萌音
パクチーは好きですか。私は添えてある分には好きだけれど、むしゃむしゃ食べようというほどの愛着は持っていないのが正直なところ。
しかし私は、パクチーを追加注文する人のことがとても好きである。というか、「追いパクチー」という営みそのものが好きだ。私の友人はいつも、料理が届いて皿を一瞥すると瞬時に右手を挙げてパクチーを追う。料理の注文と同時に追っておくことだってある。逞しい愛。トマトが好きだったとして、サラダなどに別皿で追加する人は見たことがないが、パクチーはカジュアルに追加される。そしてメインの料理を覆い尽くすほどこんもりと、満足気に盛られる。
不得意の人も多いので、あらかじめ別皿で出てきたり断りがあったりもするが、自分は万人受けしないからと弁えている感じがいじらしい。なんというか、味云々というよりも、性格的に仲良くなれそうだと思う。私も誰かのそばでしゃきっと個性を放ち、時折追われるような人になりたいのだ。

ベトナムから取り寄せたという床に敷かれた色とりどりのタイルや壁にかけられた窓枠が、オリエンタルで親しみやすい雰囲気を醸し出す。「店内はすごく華やかだけど、自然の色を多く使っているからすごく落ち着く。大きな入り口から時々風が入ってきて、室内なのに外にいるような気持ちよさを感じます。カラフルな店内に映えるように、今回の服はシックなモノトーンに。アオザイのエッセンスを取り入れた立ち衿のブラウスとワイドパンツを選びました。白いトップスで麺を食べるのはちょっと緊張したけど、我ながら器用に食べられました(笑)」
PROFILE
1998年1月27日生まれ、鹿児島県出身。俳優・歌手。近年の出演作に、映画『夜明けのすべて』、舞台『千と千尋の神隠し』など。映画『ちはやふる』の10年後を描く、7月9日放送開始の連続ドラマ『ちはやふる ─めぐり─』(日本テレビ系)に大江奏として出演。8月には『ナイツ・テイル─騎士物語─』ARENA LIVE上演がある。
ブラウス(ロキト)¥42,900/アルピニスム その他/スタイリスト私物
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Photos:Jun Imajo Hair&Make-up:Tomoko Tominaga Stylist:Lisa Sato[BE NATURAL] Text:Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y]
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