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かつて訪れたスペインの地に感動し、以来大きな憧れと愛情を持っているという萌音さん。現地で味わった美味を求めて、さまざまなエリアの郷土料理を提供する人気バルへ向かった。
vol.19 SPAIN
本場のおいしさを凝縮した美食を口にするたびに、宝物の記憶が蘇(よみがえ)る
オフィス街に佇むおしゃれなビルの1階。そこに広がるモダンなバルに足を踏み入れると、まるで本場のスペインに来たような感覚に。
料理への期待も高まり、まずは現地でもよく食べたという「イベリコ豚の生ハム」と「パンコントマテ」のセットをガブリ。
「ひと口目で、『これ100個食べられるかも』と思っちゃうくらいおいしい(笑)。パンコントマテだけでもおいしいけど、生ハムをのせるのが、本国でも定番。生ハムの塩味とトマトの酸味、ガーリックのうま味が合わさることで、衝撃的なおいしさが生まれます。『次は生ハムを多くして』なんて、自分で味をアレンジできるのも楽しい」。
しばらくして、オリーブオイルとガーリックのいい香りが漂い始め、「天使の海老(えび)とマッシュルームのアヒージョ」が登場。「ガーリックとオイルが染みたプリプリの海老は、食べた瞬間、濃厚なコクと香りが口の中にあふれます! すごくジューシーで、最高の食材を使ったシンプルな味だから罪悪感はゼロ!」。
最後は、メイン料理の「魚介のパエリア」を注文。「具と出汁(だし)で魚介のうま味をたっぷり味わえて大満足。お米ひとつひとつにおいしさが詰まっているんです。具だくさんで見た目も華やかだからワクワクするし、友達とシェアして食べれば自然と笑顔になる。スペインで味わった味と感動を丸の内で体験できるなんて、うれしすぎる!」
TODAY’S MENU.1
小皿料理のタパスや肉料理のほか、20種類もあるパエリアの豊富なメニューに胸が躍る。
魚介のパエリア
「魚介のパエリア」(¥4,125)は、海老をはじめ、アサリやムール貝など海の幸がたっぷり。隅々まで行き渡ったコクのある味は、タイや海老の頭などからとった出汁に、スペインの食材であるニョラス(乾燥パプリカ)を加え炊きあげることで実現。
天使の海老とマッシュルームのアヒージョ
スペイン産の上質なオリーブオイルで新鮮な食材をガーリックとともに煮込んだ「天使の海老とマッシュルームのアヒージョ」(¥1,870)。美しい自然環境を有する“天国に一番近い島”ニューカレドニアで育てられた最高品質の天使の海老と、うま味を豊富に含むマッシュルームのコンビが最高の味わいを生む。
TODAY’S MENU.2
イベリコ豚の生ハム(前足)
「イベリコ豚の生ハム(前足)」(¥1,980)は、最高品質の“ベジョータ”(どんぐり)を食べて育ったイベリコ豚の前足をセレクトしている。一般的に使われる後ろ足に比べて、赤身が多く、しっかりとした肉質と濃い味わいが特徴。
パンコントマテ
パンコントマテ(1ピース¥275)は、スライスしたパンをトーストし、表面にフレッシュなガーリックとトマトを塗って、オリーブオイルと塩で味つけしたシンプルな一品。生ハムとパンコントマテの組み合わせは、バルセロナを含むカタルーニャ地方で、朝食やおやつとして食べられている定番だ。
ウッド調のアットホームな店内に加え、テラス席では心地よい風を浴びながら、開放的な気分の中で美食を満喫できる。「現地のバルを思わせる、明るくて温かい雰囲気がいいですよね。大衆的だけど品がよくて、居心地がいい。
Bar Portillo de España Marunouchi(バル・ポルティージョ・デ・エスパーニャ マルノウチ)
千代田区丸の内1の3の4 丸の内テラス1F
TEL:050(3155)5910
営業時間:ランチ:11:30〜14:30(L.O.14:00)、ディナー:17:00〜22:30(L.O.21:30)、土・日・祝:11:30〜15:30(L.O.14:30)、16:30〜21:45(L.O.21:00)
無休(1月1日および法定点検日は除く)
洗練………文・上白石萌音
もう一度行きたい国を尋ねられたら「スペイン」と即答している。家好きなので旅への出発と同じくらい帰宅に心躍るタイプだが、スペインだけは「住みたいかもしれない」と思った。余裕ゆえの洗練が光る格好良い国なのだ。
ごはんが本当に美味(おい)しい。とにかく鮮度抜群の食材が削(そ)ぎ落とされた調理で振る舞われる。こりゃ日本じゃ食べられないなと思っていたら、丸の内にありました。舌が記憶していた本場の味がオフィス街に。しかもテラス席に出れば、吹き抜けるビル風がスペインの木陰を思わせる。おお、ありがたや。
削ぎ落とすにはまず塗り重ねなければいけない。経験や知見を積んで、あれこれ試しては挫(くじ)けた上で、いる、いらないを選択して初めてシンプルに行き着くことができる。スペイン料理も、そうやって長い年月をかけて行き着いた究極の地点なのだろう。いずれ上質なシンプルさを身に纏(まと)いたい私は、今はまだ、濃淡様々に塗り重ねる時期なのだと思っている。
今回は本場スペインのムードとなじむように、もともと南部にルーツを持つフラメンコの服を意識して。フリルが層になっているワンピースを使った花柄のセットアップで、かわいく、シックに仕上げました」
PROFILE
1998年1月27日生まれ、鹿児島県出身。2011年デビュー。女優、歌手としても活動。近年の主演作は、映画『夜明けのすべて』や舞台『千と千尋の神隠し』など。最新アルバム『kibi』とともにめぐる全国ツアー「“yattokosa”Tour 2024-25《kibi》」が12月6日にスタート。12月13日公開の映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』によどみ役で出演する。
ブラウス¥37,400・ワンピースドレス¥57,200[ともに参考価格]/ガニー その他/スタイリスト私物
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Photos:Sodai Yokoyama Hair & Make-up:Tomoko Tominaga Stylist:Lisa Sato[BE NATURAL] Text:Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y] Director:Taro Usuda Movie Camera:Noriyuki Fukumoto
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