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初夏の到来に合わせ気持ちいい南国の風を感じたくなってシンガポール料理をセレクト! 本国さながらの開放的なお店で食べる、代表的な名物料理ハイナンチキンライスは記憶に残る味だった。
vol.15 SINGAPORE

ここでしか味わえない食感や風味を五感で楽しむ
大小さまざまなビルが立ち並ぶ街の中に、グリーンが生い茂る一角が今回のお店。優しい陽気に誘われて、萌音さんは開放的なテラスに着席。

まずは、定番の「スチームチキン」をオーダー。ひと口食べてガッツポーズ!?

「今日のごはん、これで勝ちました。今日はいい日確定。歯触りがぷりっぷりで、チキンのおいしさを最高に引き出していると感じるくらい、蒸し具合が奇跡的! チキンもライスも出汁(だし)のようなほんのりうま味を感じて、軽やかに食べられますね。それと、私アジア料理に出てくる、つけ合わせのソースに弱いんです(笑)。九州のたまり醤油(じょうゆ)っぽいダークソイソースをつけたライスも大好き」。

もうひとつの「ローストチキン」も気になり追加。「ぱりっとした皮が香ばしいですね。ローストしている分、蒸しより少し脂があり、甘みを感じて美味でした。友達とそれぞれ頼んで食べ比べるのがおすすめ!」。

暖かな日差しが降り注ぐ店内に移り、人気の麺料理「ラクサ」もいただく。「香辛料とココナッツミルクを使ったアジア料理ならではのスープの味が好きで。つるっと食べられるビーフンと、エビやイカの海鮮、油揚げなどの具材を前に、食べながらワクワク。好きな料理トップ10に入りますね。また、好きな料理に出会っちゃった!」

たくさんのグリーンを背景に座る広いソファ席は、優しい日の光が入る心地いい場所。萌音さんが着ている淡いブルーのセットアップが映える。「伝統的な服にあしらわれている花柄を取り入れながら、暖かなアジアに似合う爽やかな配色とゆったりとしたシルエットを選んでみました。旅先に合ったかわいい服を着て、現地のお店にふらっと食べに来た、みたいな楽しい気分に!」
TODAY’S MENU
“スチーム”と“ロースト”から選べるハイナンチキンに、ライスと鶏シャンタンスープがつく一人前のセット。チキンにからむタレは、香辛料やライトソイソースなどを調合した、コクのある優しい口当たり。
ライスと鶏シャンタンスープ
ライスはタイ米を鶏シャンタンスープで炊き上げ、うま味をお米一粒一粒に凝縮させている。

ソース
しょうがの風味を加えるジンジャーソース(右下)やまろやかな辛みを足すチリソース(上)は、お好みでチキンにつけて、味をアレンジしながら食べられる(ジンジャーソースとチリソースは混ぜてもOK!)。辛みと甘みのあるダークソイソース(左下)は、ライスに少しずつかけながら味にメリハリをつける。


チキンライス〈スチーム〉
チキンライス〈スチーム〉(¥1,700)は、鶏ガラや香味野菜で煮込み、その後柔らかく蒸し上げる。鶏の身がぎゅっと詰まっていながら、ぷるんとした食感がクセになる。

チキンライス〈ロースト〉
チキンライス〈ロースト〉(¥1,700)は、仕上げで蒸す代わりに皮をカリッと仕上げる。しっかりした歯応えと香ばしさで食欲が増す一品。

ラクサ
シンガポールで日常的に愛されているラクサ(¥1,700)は、スパイシーな辛みとすっきりとした酸味、クリーミーな味わいが同居する、ザ・エスニックな麺料理。スープは、香辛料と干しエビをベースに、魚の出汁とココナッツミルクを加え、深いうま味を引き出している。歯切れのいい米粉のビーフンや、油揚げやエビ、白身魚などの豊富な具材は食べ応えたっぷりで、ひと皿の満足度も高い!

威南記海南鶏飯(ウィーナムキー ハイナンチキンライス) 日本本店
港区芝浦3の4の1 田町グランパーク1F
TEL:050(3164)9120
営業時間:ランチ:月〜金11:00〜14:30(14:00L.O.)、土日祝11:00〜15:00(14:30L.O.)
ディナー:月〜金17:30〜22:00(21:00L.O.)、土日祝17:30〜21:00(20:00L.O.)
無休
ぽいの壁………文・上白石萌音
思い返してみても、このお店は紛れもなくシンガポールだった。シンガポールに行ったことはまだないのだけれど、いつか行った時に「そうそうこれこれ」と感じるための原体験になりうると思った。シンガポールっぽい、ではなく、シンガポールだった。
子供っぽい、いい人っぽい、昭和っぽい。「〇〇っぽい」とよく言うけれど、ぽいぽいと言っているうちはまだ、それ自体にはなっていないのだと思う。
「〇〇」と「っぽい」の間には壁がある。近づきたいと思っているのならそこにはまだまだ距離があるということだ。
くどいようだがこのお店には「ぽい」が存在しなかった。余裕だろうか。気取らない、飾らない潔さだろうか。
「だってこれがシンガポールなんだもの、それ以外のなにものでもありません」というあっけらかんとした空気が紛れもなく素敵。なんだかとても心が開放的になるのを感じた。高い天井、茂る緑、艶めくチキンにコク深いラクサ。都心で「ほんもの」の逃避行。
PROFILE
1998年1月27日生まれ、鹿児島県出身。2011年デビュー。女優、歌手としても活動中。大人気の舞台『千と千尋の神隠し』が、現在英ロンドン・コロシアムと日本各地で公演している。全国7都市を巡った「『yattokosa』Tour 2023」の東京公演を収めたLive Blu-ray&DVDと、ツアーを振り返るアフターパンフレットが発売中。
シャツ¥9,900・パンツ¥9,350/ジャーナル スタンダード レリューム ルミネ新宿店 靴/スタイリスト私物
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Photos:Sodai Yokoyama Hair & Make-up:Tomoko Tominaga Stylist:Lisa Sato[BE NATURAL] Text:Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y]
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上白石萌音と世界をガブリ!






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