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ビルケンシュトックの傑作「ボストン」は、なぜファッション界のスタンダードになったのか!?【僕らの永久定番名品ファイル】

ビルケンシュトックの傑作「ボストン」は、なぜファッション界のスタンダードになったのか!?【僕らの永久定番名品ファイル】

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時代を超えて愛され続ける “定番”アイテムには、完成されたデザインとしての魅力が詰まっている。ここでは、そんな永久定番名品のディテールから歴史までを深掘り。コルクのフットベッドサンダルでおなじみのビルケンシュトックは、履き心地を重視する「コンフォートシューズ」の先駆者。もともとは医療用サンダルとしてヒットしたが、どのようにしてファッションシーンのスタンダードになったのか?

ビルケンシュトックの
「ボストン」

1774年にドイツで、ヨハネス・アダム・ビルケンシュトックが「シューマイスター(靴職人)」として登録されたのがブランドのルーツ。1902年に柔軟性のあるフットベッド(インソール)の製造を開始し、1963年に柔軟性のあるフットベッドを用いたサンダルを発表。アメリカで人気を博し、1976年には現在も人気を誇る「ボストン」が誕生した。


ビルケンシュトックの
「ボストン」の歴史

医療用サンダルとして誕生し
ヒッピーに愛され世界に拡散

現代の定番として愛される靴は、医療分野で実績を上げたブランドが少なくない。スニーカーはニューバランスが有名だが、レザーシューズではオールデン、そしてサンダルはこのビルケンシュトック。今では誰もが知るシューズブランドとなり、2022年秋冬コレクションのディオールとのコラボも話題。意外にも、もともとはフットベッド(インソール)の製造、販売で名を上げた。

その歴史は1774年、ドイツ中央西部のヘッセン州、ランゲン・ベルクハイムで、教会の公文書にヨハネス・アダム・ビルケンシュトックが「シューマイスター(靴職人)」として登録されたことにさかのぼる。代々靴職人としてビルケンシュトック家は発展し、1890年代にはヨハネスのひ孫のコンラッドが、フランクフルトに靴の店をオープン。快適に履ける靴を追求して、医療の原理に基づき柔軟性のあるフットベッド(インソール)を開発し、製造する。

ビルケンシュトックのボストン フットベッドとパッケージ
▲1920年代のフットベッドとパッケージ。ドイツ語で「Birkenstock’s Fussbett(ビルケンシュトックのフットベッド)」と書かれている。

販売をはじめるとサポート性のある「フットベッド」は評判を呼び、コンラッドは自身が開発したフットベッドの効用について靴職人や組合に講義も行っていた。1913年にはコンラッドの長男、カールが事業に参加。フットベッドの進化や医学的な理論づけに貢献した。

1925年にはヘッセン州フリートベルクの大規模工場を買収し、生産規模を拡大する。同年、革新的なコルク×ラバー製のブルーフットベッドの開発に成功。木製や金属製のフットベッドが普通だった時代に一石を投じ、事業は発展していく。

ビルケンシュトックのボストン 資料写真
▲1925年に量産がスタートした当時のブルーフットベッド。足をベッドの上に置いたイラストがその快適さを表している。

1932年にカール・ビルケンシュトックは、「ビルケンシュトック講習会」をはじめる。これは医学的な理論に基づいた自然な歩行と快適に履ける健康的な靴の理論を、靴づくりに携わる人に説明する内容で、5,000人以上が受講。靴の専門家たちにもビルケンシュトックのシステム(フットベッド)が注目され、講習会のサポートを受けることで、フットベッドの信頼性を確実に高めていく。


ビルケンシュトックのボストン 資料写真
▲1920~1930年代のディスプレイ用カード。ベッドの上に描かれた足のイラストと「?」が、フットベッドへの興味を誘う。

さらにカールは講習会の内容をまとめ、専門書『Fußorthopädie System Carl Birkenstock(足の整形外科に関するシステム カール・ビルケンシュトック)』を1947年に発行。挿絵でわかりやすく解説され、彼の健全な靴に関する考えをまとめた本は、ベストセラーに(この後もカールは足の健康に関する著作を世に送り出し、1983年には大ベストセラー『Fußfibel(ビルケンシュトック 足の入門書)』も生まれている!)。ビルケンシュトックのステータスを確実に上げていく。

ビルケンシュトックのボストン 資料写真
▲コルク×ラバー製のフットベッド。「疲れた足に必要」という文字がパッケージに大きく書かれている。

ビルケンシュトックを牽引したカールは、フットベッドだけでなく「理想的な靴」の製作もスタート。誰もが履けるような靴にするために試行錯誤を繰り返す。やがてフットベッドとアウトソール、レザーストラップでサンダルをつくるというアイデアが生まれ、1963年に世界初のフレキシブルなフットベッドサンダルを発表する。


ビルケンシュトックのボストン 資料写真
▲1963年に、ブランド初のサンダルが誕生。現在は「マドリッド」の名前で知られる。

かかとからつま先に向かって幅広になるデザイン、土踏まず部分が盛り上がったフットベッド、足指の自然な形に沿ったオブリークトウ(スクエアぎみの広いトウデザイン)。今日のコンフォートシューズの原型になったこのサンダルは、医療用サンダルとして発売された。発売当初は「醜い」と不評を買うものの、その効果で確実に売り上げを伸ばした。

ファッションシーンでブレイクしたのは1960年代の後半、アメリカの女性デザイナーの功績による。カリフォルニアで活躍していたデザイナー、マーゴット・フレイザーは、慢性的な足の痛みを抱えていた。1966年に母国ドイツを訪れたとき、整形外科用品の店で偶然ビルケンシュトックのサンダルを見つけ、購入。履きはじめて数か月すると、足の痛みが改善した。当時のアメリカには高品質な医療用シューズがなかったので、マーゴットはビルケンシュトックを「ドイツの健康靴」としてアメリカで販売することを申し出た。

1960年代のアメリカは経済成長による環境破壊、東西冷戦、ベトナム戦争の泥沼化など社会問題が多発。若者による社会運動が盛んになり、反体制を掲げ、環境にやさしいライフスタイルを実践するヒッピーが誕生。フォークロアウエアとジーンズというナチュラル志向のファッションに「健康靴」のビルケンシュトックはマッチした。こうして1970年代にはヒッピーファッションとともにビルケンシュトックがアメリカでブレイク。世界に拡散する基盤となった。

ビルケンシュトックのボストン 資料写真
▲1977年に秋に発売されたストラップサンダル(現行にはないモデル)。全7色で展開され、ファッション性をアピール。

ファッションシーンで脚光を浴びたビルケンシュトックは、デザインや素材、色のバリエーションを増やし、1973年には2ストラップサンダルの「アリゾナ」、そして1976年にはクロッグスタイルの「ボストン」をリリース。アメリカ市場で急成長を遂げ、ヨーロッパやアジアへと販路を広げる。

ちなみにビルケンシュトックのサンダルは、さまざまな都市の名前がモデル名になっているが、これは「マドリッド=暖かい場所で履くサンダル」というように、シーンを連想しやすいように。

日本での本格的な展開は1983年に代理店ができてから。1986年にビルケンシュトック銀座店がオープンするが、ブレイクは1990年代。アウトドアを筆頭に機能アイテムが人気を博し、コンフォートシューズにも熱い視線が注がれるようになると、その先駆者であるビルケンシュトックがマストブランドに。

また1990年に始動したトレンドやファッション性を重視するビルケンシュトックのハイエンドライン「タタミ」が、2010年代にMHL、3.1 フィリップ リム、アンダーカバー、サカイといった人気ブランドと次々とコラボを展開し、ビルケンシュトック=ファッションサンダルとしてのイメージを定着させた。

発売以来、定番としてロングセラーを続ける「ボストン」は、クロッグスタイルだから通年での着用が可能。ゆえに現在ではビルケンシュトックで一番売れている看板モデルとなった。メゾンとのコラボでもボストンが取り上げられ、おしゃれ通の必須アイテムとしての地位を独走中。


 

「ボストン」の
ディテールチェック

ヒッピーの間でサボが人気を集め、1970年代にはクロッグスタイルのサンダルがブームに。そんなトレンドの中、1976年に登場したのが「ボストン」。ビルケンシュトックのサンダルは、特に広告などは打っていなかったが口コミで広まり有名人も購入。彼らが着用してメディアに登場し、一般の人々に広まっていった。現行モデルも当時と変わらぬルックスで展開される。一番人気の高いカラーはこちらのトープ。

ビルケンシュトックのボストン
▲サンダル¥20,900/ビルケンシュトック・ジャパン カスタマーサービス
ビルケンシュトックのボストン コルクのフットベッド

ビルケンシュトックを象徴するコルクのフットベッド。現在は「オリジナルフットベッド」と発泡ゴム製インソールをプラスした「ソフトベッド」の2種類を展開。ロゴが青字のものは「ソフトベッド」。


ビルケンシュトックのボストン ラテックス混合のコルク性の芯

フットベッドの形状は登場した頃から変わらず、かかとは足の収まりがいいカップ状に。ラテックス混合のコルク製の芯が、天然素材ならではの断熱、防寒効果で足を保護してくれる。

ビルケンシュトックのボストン バックル

リラックス感のある履き心地が魅力のボストンの甲部分には、フィット感を調整するバックルがついている。バックルは腐食防止加工&何層ものエナメル加工で耐久性抜群。

ビルケンシュトックのボストン フィット感を調整するバックル

アッパーはベルベットのように柔らかく肌ざわりのいい高品質スエード素材。耐久性、吸湿性にも優れている。


ビルケンシュトックのボストン EVAアウトソール

滑りにくく、摩耗に強い軽量なEVAアウトソールは、ビルケンシュトックならではの「ボーン」パターン。

ビルケンシュトックのボストン カラーバリエーション

定番カラーはトープのほか、ミンク、ブラックなども展開。サンダル(各)¥20,900/ビルケンシュトック・ジャパン カスタマーサービス


ボストンから派生したモデル
「トキオ」

ディオールがピックアップしたことで脚光を浴びる「トキオ」。ボストンにヒールストラップをつけたデザインで、よりフィット感が高いのが特徴。ボストン発売の10年後、1986年にデビューしている。ナチュラルレザーアッパーが定番だが、今シーズンはベロアレザーにラムスキンボアのライニングをあしらった新作〈トキオ シアリング〉が登場!

ビルケンシュトック「トキオ」
▲サンダル¥26,400/ビルケンシュトック・ジャパン カスタマーサービス

最新「ボストン」をチェック!

定番だけでなく、シーズンカラーや素材のアレンジなど、毎シーズン新作が登場する「ボストン」。この秋冬はファッショナブルなビッグバックルシリーズの展開もあり、充実したランナップに!

ビルケンシュトックのボストン
▲サンダル¥20,900/ビルケンシュトック・ジャパン カスタマーサービス

フットベッドやバックル、アウトソールまで〈フェイデッドカーキ〉のトーナルカラーが新鮮。ミニマルなムードでスタイリングしたいときは、このタイプを。モダンなベージュワントーンコーディネートの足もとにもおすすめ。


▲サンダル¥22,000/ビルケンシュトック・ジャパン カスタマーサービス

フットベッドにネイティブ柄のプリントがあしらわれた〈ボストン BS〉。注目のウエスタンシャツやブランケットジャケットのようなクラシックなアメカジにぴったり。テック感のあるアウトドアコーデのハズしにもナイス。

ビルケンシュトックのボストン
▲サンダル¥33,000/ビルケンシュトック・ジャパン カスタマーサービス

真鍮(しんちゅう)のビッグバックルが存在感を放つ〈ボストン ボールドギャップ〉は、ストラップに施されたパンチングもアクセント。旬のフレアパンツやバギージーンズと好相性。レトロ系はもちろん、この秋注目の英国調トラッドにもマッチ。


問い合わせ先

ビルケンシュトック・ジャパン カスタマーサービス 
TEL:0476-50-2626
https://www.birkenstock.com/jp


みんなのビルケンシュトック
「ボストン」コーディネート

ビルケンシュトックのボストン着用 井上直哉さん/トゥモローランド PR コーディネート 私服

井上直哉さん/トゥモローランド PR

「オーセンティックなサンダルといえばビルケンシュトック。ぼってりとしたデザインが気に入って、1年前に買いました。クロッグタイプだから秋冬も活用しています。ザ クラシック×ランド オブ トゥモローのチェックシャツとコム デ ギャルソンのグレースラックス、クリーンながらカジュアル感のある大人っぽいコーディネートの足もとに、ボストンを合わせてリラックスした印象に」

ビルケンシュトックのボストン スナップ

「トープカラーのボストンは上品な色味も気に入っています。今日のように、革靴では重いし、スニーカーではカジュアルすぎるというとき、ボストンがちょうどよかったりするんですよね」


ビルケンシュトックのボストン 木下 誉さん/cliché ショップマネージャー・バイヤー コーディネート 私服

木下 誉さん
/cliché ショップマネージャー・バイヤー

「シーズンレスで履けて、ソックス合わせもしやすいから秋冬も愛用しています。ボストンはデニムやチノパンのようなタフなアイテムと相性がいいと個人的に思っているんですが、ザ・アメカジにならないように品のいいcantate(カンタータ)のデニム、シャツ、カーディガンでコーディネートしました。サボタイプは抜け感が出せるのも利点のひとつ」

ビルケンシュトックのボストン スナップ

「6年前に先輩が履いているのを見て、買いました。僕らが生まれる前からあって、コーディネートするときに悩む必要がないのが永久定番。ビルケンシュトックは足入れしやすいし、限りなくシンプルだから出番も多い。カジュアルなものかと思っていたら、ハイブランドともコラボしている、その柔軟性と振れ幅も魅力的です」


Photos:Erina Takahashi(still) Stylist:Takumi Urisaka Composition & Text:Hisami Kotakemori

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