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新しい時代のファッションを生み出すのは、いつだって服づくりへの情熱を燃やすブランド。そして、そのムードを後押ししているのは、愛を込めて服づくりに取り組むデザイナーや、その服をまとうファッション・ラバーたち――。今回の特集では装う喜びを感じられる、イチ押しのブランドを深掘り。メンズノンノ随一のリサーチ力を誇る、スタイリスト庄将司が徹底プロデュース!
Townwear

エレガンスを凝縮した服力を実感せよ!
設立年:2025年
拠点:ロンドン
デザイナー:グレッグ・マーク
ロンドン発・デザイナーとパタンナーを含め少人数のチームで構成されている気鋭のブランド。 シャツのほか、ニット素材のボディスーツなどテーラード技術を取り入れた日常着を多数展開する。
Sho ‘s comment
「セレクトセンスが抜群のショップ『Faye』で出会ったのがタウンウェア。デザイナーのグレッグはもともとロンドンのサヴィルロウでパターンを学んだ人。まだスタートしたばかりで、ミステリアスなムードもあって気になる存在。今回選んだのはリバーシブルのシアサッカーシャツ! こういうタイプって生地が分厚かったり、裏返したときのシルエットがきれいに出にくいことが多いけど、これはひと味違う。フォルムがシャープで、どこかドレッシーな空気もある。パターンはあくまでカジュアルなのも粋。一見シンプルでなんてことないアイテムだけど、こだわりが詰まっているのがクールだよね」
PONTE

日本産のネクスト・モード
設立年:2023年
拠点:ロンドン・パリ
デザイナー:ハリー・ポンテフラクト
デザイナーのハリー・ポンテフラクトが手がけるブランドからはワイドシルエットのスウェットパンツをセレクト。
Sho ‘s comment
「ポンテはかなりおすすめ! 今年のLVMHプライズのセミファイナリストにノミネートされていて(2026年3月19日現在)、若手の中でも注目株だと思う。ポンテを知ったのは、南青山にあるショップ『ST-POUR HOMME』。デビューしてまだ3年とは思えないクオリティの高さでマジびっくりしたんだよね。アバンギャルドでクチュールライクな服を作ったと思ったら、ジャージやスウェットみたいな日常着を解体したようなアイテムを作ったり。シーズンによって表情が全然変わるのがめちゃくちゃいい。今回選んだスウェットパンツも面白いでしょ。ビッグサイズのウエストはあえてゆったり絞って、シルエットをくずして着るのもいいし、きちんと着ることもできる。シンプルな白Tとかシャツを合わせるだけでも決まる。デニム素材のカバーオールとか合わせてもいいかもね」
BIBLIOTHERK

日本産のネクスト・モード
設立年:2022年
拠点:東京
デザイナー:畑 龍之介
アルゼンチンで生まれ、ドイツやオランダで10代を過ごしたデザイナー畑龍之介が手がける日本発のビブリオテーク。彼自身が親しんだミリタリー、ワークウェアのギミックを取り入れながら、モダンにアップデートさせたルックがそろう。今回選んだのはなめらかなリネンを組み合わせたコートとパンツ。ソフトな肌触りと軽やかな着心地を約束する。
Sho ‘s comment
「設立は今から4年ほど前。どこかアンニュイで温度が低めなスタイルは、今のメンズノンノの読者が好きだと思ったんだよね。クワイエット・ラグジュアリーっていう言葉がかなり流行っていたけど、そこをグッとモダンにアップデートした感じ。ヒップな印象があるよね。ストリートやワーク、テック系の気配も感じるし、モード好きにもおすすめ。多彩なジャンルを横断しているムードだね。アノニマスで洗練されたムードも今の気分」
*BETTER WITH AGE



古着に命を吹き込み、新しい美を描く
設立年:2024年
拠点:ロサンゼルス
デザイナー:レミー・ミルシュマン
クラフトタッチのムードは引き続き。ロサンゼルス発のリメイクブランド、ベター ウィズ エイジからはあたたかみのある生地とパッチワークが印象的なジャケットが到着した。ヴィンテージブランケットをパッチワークし、再構築した1着。
Sho ‘s comment
「アメリカ西海岸のアッパーなバイブスを前面に押し出したノリのよさがいいよね。アーティスト兼デザイナーのジョシュ・トーマスが手がけたブランド、ギャラリーデプトの工場を引き継いで製作してるから、彼の後を継ぐブランドのひとつとも言われている。古着のリメイクってどうしてもほっこりしてしまうけど、こんなふうにエッジのきいたデザインならいいよね。日本のストリートでも愛される、“メンズが着るかわいい服”って感じがするのもときめくポイント」
au CONCOURS

人生をともに歩みたい長く愛せる服づくり
設立年:2023年
拠点:ロンドン
デザイナー:クリストファー・スミス
たっぷりオイルを含んだ、重厚なダークブラウンのレザージャケットは、オ・コンコーのもの。1960〜70年代のモーターレース文化や、ヴィンテージのワークウェアから着想を得たコレクションを発表している。
Sho ‘s comment
「ここでマスキュリンなムードのブランドも入れておきたいよね。オ・コンコーは日本でもこれから人気が出そうなアップカミング枠! 東京だけじゃなく、地方にあるファッションへのパッション高めのショップで扱われていることもいい。インスピレーション源がモータースポーツ文化とかになると、どうしても装飾が過剰になってしまうことが多いけど、ここはあくまでソリッドに。ポケットもないし、フロントの最低限のボタンだけ。決して静かなわけじゃないけど、潔くてかっこいい。気負わず緩く、ノリではおってほしい」
SKEWed

デニムの可能性を開拓する新星
設立年:2025年
拠点:東京
デザイナー:非公開
2025年にデニムブランドEDWINからデビューしたスキュー。名前の由来は“スキュー加工”(デニムのねじれを解消・防止する加工法)から。ブランド本体では実現が難しい、新しいアプローチの服づくりにチャレンジしている。デニム特有のねじれをあえて前面に押し出したデザインを施したウェアがシグネチャー。
Sho ‘s comment
「スキューを知ったのは、富ヶ谷にあるセレクトショップ『Mars』がきっかけ。その店とEDWINがコラボレーションしたコレクションがあったんだけど、そのときから面白いことやるなって思ってたからウォッチしてたんだよね。その直後に知ったのがスキュー。このデニムのセットアップはまさに“らしい”アイテムだよね。ねじったようなシワ加工で構築的なシルエットになっているのが面白い。カジュアルな日常着だったデニムが、コンテンポラリーなスタイルに進化したって感じかな」
RIKU UMEHARA

伝統技術をフレッシュに解釈
設立年:2025年
拠点:日本
デザイナー:梅原 陸
陶芸家の家系に生まれ、民藝や日本の伝統文化からインスパイアされたコレクションを発表するリク ウメハラ。フロントに深いカーブを描いたスプリットデザインのニットは、なめらかな綿スラブ糸を採用。パンツは絣織りを模して作製したジャカード生地が用いられている。
Sho ‘s comment
「デザイナーの梅原さんは愛知で受け継がれている知多木綿や墨染め、桜染めとか昔から伝わる技術を使って服づくりをしている人。日本の昔ながらの手法を大切にしつつも、あくまでスタイルはモダンに昇華できているところが好きなんだよね。牧歌的にならず、出力がシャープなところがいい。このニットもインナーに仕込んだ服を見せたりできてかわいいと思う。パンツも大正から昭和に主流だったスラックスのシルエットをアレンジして面白い」
Shuzo Matsuhashi

アーティーにまとえる、ニュークラシック
設立年:2025年
拠点:ベジエ、東京
デザイナー:松橋脩造
2026年春夏シーズンにデビュー。デザイナーは、多摩美術大学とオーストリアのウィーン応用美術大学で服づくりを学んだ松橋脩造。ロエベでは当時のクリエイティブディレクターであるジョナサン・アンダーソンの下、ニットウェアデザインチームの一員として活動した。ワークウェアや介護服、ランジェリーなどといった人々の生活に根づいた衣服に着想を得たアイテムをベースに、遊び心をプラスしたコレクションを展開する。
Sho ‘s comment
「デザイナーの松橋さんのバックグラウンドを知ったときは、“結構シックでマチュアな方向なのかな?”と思ったけど、想像以上にユーモアがある服ばかりで感動したんだよね。このコートとか半分ケープで。アシンメトリーな丈感の裾もかっこよすぎる。ビビッドなカラーパレットもすてき。繊細さと大胆さが絶妙なバランスで共存していて、ワードローブに1着あったら、ファッションをより楽しめるなと思った」
Gander

マンチェスターのユースを体現
設立年:2023年
拠点:マンチェスター
デザイナー:カラム・グレゴリー
建築業界にルーツを持つデザイナーが2023年に立ち上げ、2024年に日本上陸を果たしたガンダー。ジェンダーニュートラルで都会的なシルエットに、アウトドア志向のギアに見られるディテールと機能性を組み合わせたコレクションを発表する。
Sho ‘s comment
「イギリス・マンチェスターのユースのムードを感じられるブランド。90年代リバイバルっていう流れもあるけど、当時のUKキッズの空気も感じられる服が多い印象があるね。バレル・シルエットのパンツとか、スモックとか。1+1のコーディネートでキマりやすいアイテムが多いのは、若い世代にはきっとうれしいはず。日本のセレクトショップでは、『1LDK』や『+81』で扱われてるから、アクセスしやすいのもいいよね」
BARE KNUCKLES

ストリートをモダンに更新する
設立年:2017年
拠点:ポートランド
デザイナー:ジェイコブ・ケラー,
コール・マクブライド
オレゴン州ポートランドを拠点とし、ロサンゼルスで生産されるベアナックルズ。ジェイコブ・ケラーとコール・マクブライドのデュオによって2017年に誕生し、日本には2025年に本格上陸。どんなワードローブにもシームレスに取り入れやすい、ライフタイムピースを作ることに重きを置く。
Sho ‘s comment
「ブランド自体は少し前からあるけど、日本で取り扱いが始まったのはつい最近。残念ながら、ストリートファッションのシーンはやや元気がない時期だけど、ベアナックルズは変わらずフレッシュでかっこいい。肉厚でしっかりとした生地感と、ボリュームのあるシルエットのブルゾン。裾のたまり方がイケているデニムとか、自分的にはまさにエターナルなアイテム」
Photos:Kei Sakakura Hair:MASASHI KONNO[ota office] Stylist:Masashi Sho Models:Eriya Sotaro Komiya[Both are MEN’S NON-NO models] Composition&Text:Mami Osug[W] Hiroko Shintani

堀江
メンズノンノ編集
2025年からメンズノンノ編集部に在籍。ファッション、ビューティ、カルチャー全般担当します! 好きなものはマンガと音楽。『ジョジョの奇妙な冒険 スティール・ボール・ラン』がバイブルです。最近はボクシングとトレイルランにハマってます。スマートな柴犬を飼っています🐶
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