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洋平'sノンノ

[Alexandros]川上洋平の洋平’sノンノ 「Compromise」

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「Beast」という新曲を書いた。映画『ドクター・デスの遺産―BLACK FILE―』の主題歌である。ドクター・デスと呼ばれる安楽死を手口にする連続殺人犯と、それを追う刑事コンビのクライムサスペンスには、下地に「安楽死の是非」の問いが敷かれている。春頃に本編を観賞したのだが、仕事のことも忘れて楽しませてもらった。

 そして観賞後、考えた。自分が不治の病を患い苦しい思いをするとわかったら、「安楽死」を選ぶだろうか? あるいは近しい人がその選択を望んだとき、その意思を尊重できるのだろうか? 日本で現在「安楽死」「自殺ほう助」は法律違反である。しかし異論を唱える人たちも多い。そりゃそうだよなと思う。いくら法律で決まっているとはいえ、もし自分がなったら…。

 頭の中でどんどん話がそれていき「その“選択”に対して周りはどう反応をするか?」という疑問も生じた。つまり、私がこうしてメンズノンノの連載ページで安楽死に対する自分なりの“答え”を記したことへの周りの反応である。

 世の中には「賛否両論な事柄」が多い。政治的な話、宗教観、そして件の死生観、など。SNSの普及で誰でも「手軽」に意見を言えるようになったけど、種々雑多な意見が乱立している中でマイノリティな意見は発信しづらいだろうし、マジョリティだったとしても妙な安心感に浸りかねない。どんな意見だとしても、なんらかのデメリットが生じ批評をされる。意見の発信を仕事として行う人は別として(その人たちは炎上覚悟のうえだろうし)、それ以外の人たちは、という話。「手軽」ではあるけど、決して「気軽」ではないのだ。


 かつて住んでいた中近東の学校は宗教のるつぼだった。イスラム教、キリスト教、仏教、ヒンズー教。お互いの宗教観を子どもながらに議論していたのを思い出す。それぞれが自分の神が一番であると言い、譲らない。小競り合いに発展することもあった。無宗教の私に対しても「神様を信じないなんてあり得ない」とディスってきた。しかし小一時間ほど議論が続くと、みんなだんだんと飽き始め、そんなことよりサッカーしようぜといつの間にか先ほどまでの言い争いを水に流していた。

 子どもの頃はよかったなー。という話ではなく、史上において争いごとの発端のほとんどは(というより根本は)宗教観のぶつかり合いであることを知ったときにゾッとしたものだ。あの同級生たちとの言い争いの延長線上に戦争があるのかと思うと。だから大人になると争いを避けるため、なるべく強い発信を控えるのかもしれない。その技術を学んでいくのであろう。そういう意味で大人になればなるほど言いたいことも言えなくなるといわれるし、反町隆史さんの「POISON」が染みるのだ。

 やはりこの世は自分だけのものではない。正反対の考えを持つ人たちも存在する。だから共存方法を探るしかない。探り合うことが求められる。個人的にも周りとの共有スペースではバランスをとるようにしている。“妥協”になってしまうかもしれないし、つまらない世の中なのかもしれないが基本的に私はそれで問題はない。

 その代わり。仕事に関してはできる限りわがままを貫くようにしている。そこは完全なる私有地だからだ。スタッフに迷惑がかからないようにとか、メンバー全員の意見を尊重できるようにとか、いくらでもバランスはとれるが、そこに関して妥協してしまうと作品が腐る。聴いてくれる人に対して失礼に当たるとも思う。それもひとつのバランスとりなのかもしれないとふと思う。ちなみに私は安楽死が選択可になることに関しては賛成です。これに関してはやはり、私有地の割合が多いと思うから。

川上洋平 PLOFILE
ロックバンド[Alexandros]のVo&Gt。最新シングル『Beast』が11月11日にリリース。ライヴ映像作品『Sleepless in Japan Tour -Fina-l (』DVD/Blu-ray)も発売中!
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