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様々な競技で活躍する注目のアスリートにインタビュー。今回はバスケットボール・Ｂリーグ（千葉ジェッツふなばし）の金近 廉さん。
BASKETBALL
―バスケットボール―
「大学中退はより早く、強く成長するため。覚悟を持って日本代表をめざしたい」
バスケ界にまたひとり、楽しみな逸材が現れた。金近廉は2月のＷ杯アジア2次予選で日本代表デビューを果たしたばかりの20歳。実はこの春、強豪・東海大学を中退してＢリーグの千葉ジェッツに加入。試合出場は秋に開幕する来季からだが、それも承知のうえで退路を断ってプロ入りを決意した。
「いちばんはこの夏に日本で開催されるＷ杯。そこで代表に選ばれて活躍するために、さらにレベルアップしたくて決めました。プロというシビアな環境でプレーしている選手たちに囲まれる中でより成長できると思いましたし、またその経験が、大学であと2年プレーする以上に今後のバスケ人生の糧になるのではないかなと。大学も後押ししてくれましたし、実現するために動いてくださった方々の期待に応えるためにも頑張りたいです」
プレースタイルをひと言で表すなら、あらゆるプレーを高次元で発揮できる「現代型オールラウンダー」。3ポイントなどのシュートスキルに加え、196㎝の長身と天性のバネを生かしたインサイドプレーやリバウンドにも定評がある。今夏のＷ杯はもちろん来年のパリ五輪でも、彼の伸び代が日本代表の大きなプラス要素になりうる。
「何より体づくりが大事。早く体重を増やし、Ｂリーグの中で外国籍選手に当たり負けしないフィジカルを身につけて、どんな選手とマッチアップしても自分のプレーを発揮できるようにアジャストしていきたいです。その点も含めて、ジェッツで練習を積む中で手応えは感じています。ヘッドコーチからは『どんどんリングを向いて点を取っていけよ』と言われているので、その意気込みでやっていきたいです」
今はひたすら練習場と自宅を往復しながら、練習に明け暮れる日々。自ら望んで“２年前倒しにした”バスケ漬けの生活を存分に謳歌している。
「大学では学業をはじめバスケ以外にやらなくてはいけないこともたくさんありましたが、今は本当にバスケだけ。ここで成長できるかどうかはすべて自分次第なので、この言い訳できない環境で私生活もすべてバスケのためだと思って過ごしていきたいです」
目標に掲げるＷ杯は8月。Ｂリーグデビュー前の若者がそのコートに立てたなら、まさに快挙だ。ぜひ金近廉という名前を覚えておいてもらいたい。
PROFILE
金近 廉
2003年3月11日生まれ、大阪府吹田市出身。196cm・87kg。ポジションはSF（スモールフォワード）。関西大学北陽高校から東海大学に進学し、1年時から中心選手として活躍。2022年の全日本大学バスケットボール選手権大会で得点王、優秀選手賞を獲得してチームの日本一に貢献。そして今年2月のＷ杯アジア2次予選イラン戦で日本代表デビュー。チーム最多20得点を記録して一躍注目を集める。4月5日、東海大学を中退し、来季からの出場をめざしてＢリーグ・千葉ジェッツふなばしに練習生として加入。
Photo, Composition & Text:Kai Tokuhara
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