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『ミステリー・トレイン』とファッション。ジム・ジャームッシュ流に解釈された50’sファッション【名作シネマファッション】

『ミステリー・トレイン』とファッション。ジム・ジャームッシュ流に解釈された50’sファッション【名作シネマファッション】

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僕らが最近よく観ているのは、映画史に残るような名作。特に1980~90年代の映画は、ファッションもおしゃれで、スタイリングの参考になるようなヒントが多く詰まっている。その着こなしをメンズノンノモデルたちが現代的に表現しながら、作品の魅力に迫っていく。

  

MYSTERY TRAIN
『ミステリー・トレイン』

CAST
Koji Moriya MIU

[右/守屋]ジャケット(ラッド ミュージシャン)¥67,100/サカス ピーアール シャツ¥31,900・パンツ¥41,800・ベルト¥36,300(すべてワコマリア)/パラダイス トウキョウ Tシャツ¥8,800/エイチ ビューティ&ユース 靴¥68,200/ダイリク ソックス/スタイリスト私物 [左/MIU]ジャケット¥121,000/ビューティフルピープル 青山店 タンクトップ(パロマ ウール)¥8,250/スティーブン アラン シンジュク スカート¥55,000/3.1 フィリップ リム ジャパン ブーツ(トーガ プルラ)¥75,900/ビューティ&ユース 丸の内店 ソックス/スタイリスト私物

ジャケット×開衿シャツの合わせ方の極意を学ぶ

『ミステリー・トレイン』のジュン(永瀬正敏)のスタイルを見ていると、あらためてジャケットと開衿シャツの相性のよさを確信する。開衿シャツの衿は、思い切ってジャケットのラペルに重ねるぐらいがいい。「ロカビリーファッション」をベースにした50’sの雰囲気を取り入れてみよう。ヘアもしっかり決めれば完璧だ。

  


『ミステリー・トレイン』

Story
「ファー・フロム・ヨコハマ」「ア・ゴースト」「ロスト・イン・スペース」と名づけられた3話からなるオムニバス映画で、同じ夜の、同じホテルを利用することになる3組の物語が描かれている。「ファー・フロム・ヨコハマ」では、エルヴィス・プレスリーを敬愛する日本人のミツコとジュンが、アメリカを横断する旅客列車に乗ってロックの聖地であるメンフィスを訪れる。

Fashion
ジム・ジャームッシュ監督の初期作品には、開衿シャツとジャケットの着こなしが魅力的な人物がたびたび登場する。デビュー作である『パーマネント・バケーション』のパーカー、『ストレンジャー・ザン・パラダイス』のウィリー、そして『ミステリー・トレイン』のジュンだ。なかでもジュンは、エルヴィス・プレスリーとカール・パーキンスというふたりの偉大なロックスターに影響を受けて、1950年代のファッションを自己流にアレンジしているのが面白い。

©Mystery Train, INC. 1989

  

映画監督・デザイナー・
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シネマ&ファッション レビュー

©Mystery Train, INC. 1989

『ミステリー・トレイン』

『パーマネント・バケーション』で長編監督デビューしたジム・ジャームッシュが4作目に手がけた群像劇。エルヴィス・プレスリーやカール・パーキンスといったロックスターを生み出した街・メンフィスを舞台に、あるホテルに現れる3組の旅人の一夜をオムニバス形式で描く。工藤夕貴と永瀬正敏が出演し、日本でも話題に。1989年のカンヌ国際映画祭最優秀芸術貢献賞受賞。U-NEXTで配信中。

  


— FASHION REVIEW

50年代をベースにした
MIXスタイルが新鮮

エルヴィス・プレスリーとカール・パーキンスを愛してやまないミツコ(工藤夕貴)とジュン(永瀬正敏)のカップルが、その「憧れ」の衝動だけで横浜から遠く離れてロックの聖地・メンフィスまでやってきてしまう。この思い切りのよさに僕は共感するし、これだけでふたりのことを大好きになりました。今はスマホで検索すればほとんどの情報が手に入るけど、「とにかく行ってみる」というアナログ的な行動に心をつかまれます。

DAIRIKUでも、2022年春夏コレクションでは、この映画から着想を得たアイテムを展開しました。ふたりのファッションは、異国の地にいるのに堂々として見えてカッコいい。ジュンはそれこそ1950年代のエルヴィスがやっていたロカビリースタイルをマネしているのだろうけど、ジョージコックスのラバーソールやスキニーパンツを合わせていてUKの要素が混ざっていたり、好きなテイストを少しずつミックスして着ているのもいいですね。他にも1950年代というのはおそらくジム・ジャームッシュ監督のルーツでもあって、彼にしかつくれない「好き」の詰まった映画だと思います。

岡本大陸/DAIRIKU デザイナー
1994年生まれ。バンタンデザイン研究所在籍中に「DAIRIKU(ダイリク)」を立ち上げる。映画からインスピレーションを受けたコレクションを発表する。

  


CINEMA REVIEW

できそうで絶対にできない空気感

映画には大まかに分けて2パターンあると思います。観客に「面白い! 絶対真似できない!」と思わせる映画(例えばSF超大作みたいなもの)と、「面白い! 自分でもこれならつくれそうだ!」と思わせる映画。ジム・ジャームッシュの作品は後者で、頑張れば真似できそうな気もするけど、やってみるとまったくの別物になってしまう。そのくらいジャームッシュの映画には通底する美学があるんです。何といってもオフビートな会話や間の使い方が絶妙で、工藤夕貴と永瀬正敏を主演に迎えた『ミステリー・トレイン』の第1話は、日本語を使っているのにちゃんとジャームッシュらしい空気感に包まれていて、笑えます。

誰もが撮れそうなのにジャームッシュにしか撮れないものといえば、第1話に頻出する「歩き」の横移動撮影もそう。日本から飛び立って憧れのメンフィスの地を訪れたふたりが、キャリーケースを運びながらただ街中を歩いているシーンがあるのですが、シンプルな画の繰り返しなのに飽きないのは、選び抜かれた背景の画がどんどん変わっていくからなんだと思います。そこにあるのはきれいな観光地とかではなく、廃れた建物や憧れていたけど実際に行ってみるとそうでもなかったような、生きている街の姿。そこにリアリティがあって、ふたりとメンフィスの街がこれ以上なく魅力的に描かれていました。

今泉力哉/映画監督
1981年生まれ。2010年『たまの映画』で商業監督デビュー。2019年『愛がなんだ』が話題に。11月4日に主演・稲垣吾郎の『窓辺にて』が公開予定。

  

Photos:Toshio Ohno[L MANAGEMENT] Hair:TAKAI
Make-up:DAKUZAKU[TRON] Stylist:So Matsukawa Text:Kohei Hara

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