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ロングインタビューも掲載!佐藤健、メンズノンノオリジナルファッションストーリーVol.3「2023年は収穫の年に」

ロングインタビューも掲載!佐藤健、メンズノンノオリジナルファッションストーリーVol.3「2023年は収穫の年に」

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「普段は着ないような衣装をまとい、違う自分を演じるのも楽しいけれど、今回はリアルな自分に近い着こなしだけ—」。佐藤健が好きなものを積み重ねたどり着いた冬のスタイル、そのセオリーを、メンズノンノに特別に披露する。

佐藤健のメンズノンノのインタビュー
コート¥517,000・中に着たセーター¥159,500・パンツ¥143,000・マフラー¥143,000・ローファー¥121,000(すべてサンローラン バイ アンソニー・ヴァカレロ)/サンローラン クライアントサービス リング¥192,500/シハラ トウキョウ イヤカフ・靴下/スタイリスト私物

シンプルでタイムレスな魅力の、ウールのダブルブレストコート。サンローランらしく全体のシルエットはタイトにまとめ、長さとボリュームのあるマフラーをラフにひと巻きしてメリハリを。スクエアトウのローファーでモードに。

佐藤健のメンズノンノのインタビュー

MEN’S NON-NO 2023年1・2月号のカバーでも着用したピンクのファーコート。パンチのあるアイテムだが、ストイックな黒のタートルで品よくまとめた。イヤカフやリングなど、アクセサリーにもこだわりたい。

佐藤健のメンズノンノのインタビュー
ファーコート(サンローラン バイ アンソニー・ヴァカレロ)¥1,210,000/サンローラン クライアントサービス ネックレス¥79,200・リング¥39,600/マリハ イヤカフ[上](シャルロット シェネ)¥33,000/エドストローム オフィス タートルネック/本人私物 イヤリング[下]/スタイリスト私物

佐藤健のメンズノンノのインタビュー
ダッフルコート¥77,000/トラディショナル ウェザーウェア ルミネ有楽町店 中に着たタートルネック¥26,400/スリードッツ青山店 ネックレス[上]¥52,000・[下]¥61,000・リング¥370,000/トムウッド プロジェクト

かわいげのある、ゆったりとしたダッフルコート。フードをかぶると、裏地のキルティングがちらりとのぞく。雪景色のようなホワイトとグレーのハーモニーが、冬の訪れを感じさせる。さて、みんなはこの冬、どんな自分だけのスタイルでいく?



この2年は種をまいて育てる作業だったので、
それが大きく花開いたらいいなと思っています。

Special Interview with Takeru Satoh

冬コーデはこれだけでいい
――撮影お疲れさまでした! 今回もとてもすてきなファッションストーリーでした。健さんの印象に残っているのはどれですか?
 
全部よかったですね。今回は今までで一番自分らしくいられたような気がします。こういう撮影って、まったく自分の中にないファッションを提案していただくことも多く、それが楽しかったりもするんですけど、今回は基本的にすべて自分のテリトリー内のファッションというか、自分が冬にしたい格好ができたなと思います。

――コーディネートには、健さんのアイデアがかなり反映されていたみたいですね。

普通であればページになったときのバリエーションを考えて、チェスターコートを着たら、次はダウンを着てみましょう、ということになりますけど、そういうのはもうなくていいのかなって。自分の好きなジャンルの中でも十分遊べると思ったから、全部ロングコートでやろうという話をして、本当に贅沢な撮影ができました。

――健さんが考えたテーマは何だったんですか?

「冬コーデはこれだけでいい」です(笑)。

――そんな実用的なテーマだったんですか!

余計なことを考えずに、この冬は細いシルエットのパンツにハイネック、それにロング丈のコートを合わせておけばもう大丈夫です。

――ご自身のスタイルへのプライドを感じます! 今回も反響がすごそうです。

僕、メンズノンノ以外の男性ファッション誌はここ数年出ていないですからね。毎回特別感のあることができてありがたいですが、お見せしたことのないものを出したいので、次のネタも考えないと(笑)。

――バーガンディのコートなど、今回のコーディネートには健さんが手がけるブランド「A[エー]」のアイテムも取り入れられています。アイデアはどういうときに浮かぶのですか?

あまり意識したことはなかったけど、どういうときなんだろう…。「A[エー]」に関しては、着たい服を着たい色でつくってもらうというコンセプトでやっていることもあって、本当にふと思いついているかもしれないですね。昨日カレー食べたから今日はラーメン食べたい、みたいな感じで、去年こんな色ばっかり着たから今年はこの色着たいなって感覚で浮かぶことが多い気がします。


行くと決めた道でどう生きるか
――現在、満島ひかりさんとW主演を務めるNetflixシリーズ『First Love 初恋』が配信中です。宇多田ヒカルさんの楽曲にインスパイアされたこの作品は、忘れられない初恋の記憶をたどる珠玉のラブストーリーとなっています。オファーがきたとき、どう思いましたか?

以前からNetflixという会社、そしてビッグバジェットでの作品制作に興味があったので、声をかけていただいてとてもうれしかったのと、満島さんとがっつり共演するのも初めてだったので、それもすごく楽しみでした。監督の寒竹ゆりさんとは、僕が10代の頃に写真集のDVD版みたいなものをつくったことがあって。そのときにショートフィルムを撮ってくれたのが寒竹さんだったんです。それから僕自身もいろいろな仕事をしましたけど、寒竹ゆりという存在がめちゃくちゃ印象に残っていたんですよね。やっぱり話していて面白かったし、当時から明らかに異彩を放っていたんですよ。そういう経緯があったうえで『First Lo
ve 初恋』の監督が寒竹さんだというから、すごく運命的なものを感じたし、ちょっと偉そうに言えば「俺は彼女の才能を知っている。これは間違いなく面白くなるぜ!」みたいな謎の自信もあって、絶対にやりたいと思いましたね。

――北海道を舞台にした映像はどれも美しく、心理描写は繊細で、本当にすてきな作品になっています! 作品の中の二人は運命に翻弄されますが、これまでの人生を振り返って、ご自身では運命の決断だったなと思うことは何ですか?

たぶん僕あんまりないと思うんですよね。自分で舵を切って「決めてやった!」みたいな、そんな大それたことはなかったような気がします。ふんわり生きていたらここまで流れ着いたというか(笑)。思い返しても、何かを決断するときって、散々迷って「よし、こっちにしよう」というのはなく、自然と決まっているんですよね。それこそ川があって、途中でふたまたに分かれていたとして、ギリギリで進む方向を決めるんじゃなくて、気づいたらどちらかに寄っていて、「このまま行ったらもうこっちでしょう」という感じ。

――進んだ先で後悔したことはないですか?

小さいところではあるでしょうね。「これ買わなきゃよかった…」みたいな(笑)。そのレベルでは全然ありますけど、行った先が地獄だったみたいな経験はないかな。さすがに自分のことをそこまでバカじゃないと思っているから、仮にものすごく迷うことがあったとしたらそれはどっちもどっちなんですよ。そうだとすれば、行くと決めた道でどう生きるかだし、その道でよりよく生きようと思うことのほうが大事なのかなと思います。


2023年は収穫の年!
――最後に、2023年の展望を教えてください。

すぐに1月クールのドラマ(TBS金曜ドラマ『100万回 言えばよかった』)が始まるので、そのドラマを何とかいい形にしたいなということを今は一番に考えています。あとはパリで写真家のマリオ・ソレンティとアートブックをつくるという一大プロジェクトがあったので、その刊行も楽しみにしてほしいですね。アウトプットとインプットの話でいうと、去年と今年はわりとインプットというか、せっせと種をまいていたんですよ。

――何かを仕込んでいたんですか。

そうです。俳優の仕事に限らず、何かものをつくるというのはその繰り返しだと思うんです。畑を耕して、種をまいて、花を咲かせるっていう。毎回それは同じなんですけど、この2年は特に種をまいて育てる作業だったので、それが大きく花開いたらいいなと思っています。

――何か楽しみなことがいろいろあると期待できる一年になりそうですね。

はい。僕自身、やりたかったことなので、どうぞ楽しみにしていてください。

佐藤健/Takeru Satoh
1989年生まれ、埼玉県出身。現在、満島ひかりとW主演を務めるNetflixシリーズ『First Love 初恋』(監督・脚本:寒竹ゆり)が絶賛配信中。また、世界的フォトグラファーとして名高いマリオ・ソレンティとパリを舞台にコラボレーションした初のアートブック『Beyond』(来春刊行)がCo-LaVo Official Shopにて受注販売受付中(2023年1月31日23:59まで)。さらに、23年1月期のTBS金曜ドラマ『100万回 言えばよかった』(毎週金曜22時〜)にも出演する。




Model:Takeru Satoh Photos:Go Tanabe Hair & Make-up:Eito Furukubo[Otie] Stylist:Hidero Nakagane[S-14] Interview & Text:Masayuki Sawada(P.28,29) Cooperation:International House of Japan

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