「そんな気にせんでええで」 | 洋平’sノンノ | MEN'S NON-NO WEB | メンズノンノ ウェブ

洋平’sノンノ

2019年 1月号

「そんな気にせんでええで」

 あんまり世の中に不満を抱かないほうだと思う。でもそんな私も人間なので、不満というか違和感ぐらいはたまに浮かんでしまいます。不満というより疑問に近いもの。小さなものだけどね。
 
 たとえばタクシーに乗ると必ず「ご指定のコースはございますか?」と聞かれる謎。あれはなぜなんだろう、と思っていた。ほとんどの乗客が「早くて、近くて、安く目的地に着くコース」でお願いしたいと思うはずなのに、と。あとは美容室でシャンプーをしてもらう際「洗い流し足りないところありますか?」と聞かれることがあるけどあれも困る(ちなみに俺が通っている美容室では聞かれませんが)。あお向けになってタオルで目を隠されてるのにわからないよー! と。疑問だ。と、まぁ。これぐらいなもんだけど。
 
 でもふとしたタイミングでその職業の方たちにそれらの回答をもらうことが。以前タクシー運転手をしていた方と話す機会があったので、ここぞとばかりにぶつけてみた。すると「お客さんにルートを確認するのは規則で決まっているんだ。というのもお客さんによっては自分なりのコースがあったりするからね。あとでトラブルにならないように回避するんだよ」と教えてくれた。美容師さんの場合は「自分の感覚とお客さんの感覚は違ったりするので聞きます。普段もっと洗い流す人もいたりするので。あとは気持ち悪いとこないですか? という言い方もあるけど、それだとマイナスの言葉だから使わないようにと言われてます」との回答。なるほどなぁ。と。回答自体もそうだけど何か思うところがあった。

 要は消費者というものは普段からとても、ちょっと度がすぎるぐらい、気を使われているのだなと。しかもその原因は我々消費者にある、ということも気づいてしまった。怒られないように、クレームが来ないように、トラブルにならないように、前もってあらかじめ聞いておくわけだ。そういう客が結構多いから。そういうトラブルが過去にあったからそういうマニュアル的なモノが存在するわけだからね。正しいんだけど、しかしなんというか。もう少しぐらい、フランクになってもいいのになーと思ってしまう。世の中、お互いが気を使いすぎ合ってしまってどんどん窮屈になっている気がしない? と投げかけたくなる。
 
 学生時代ファミレスでバイトをしていたときに、今のは敬語じゃなかったーだとか、間違った丁寧語を使っているーだとか。そういうことでクレームに発展する場合も多かった。興味深かったのが「店員マニュアル」みたいな本を渡されたのだが、そこの1ページ目に「お客様は王様です」と記載されてあった。冷静に考えるとなんだか怖いなと思うけど、確かにファミレスに行って店員さんに「おつかれ! 何人? タバコ吸う?」ってタメ語で言われたらカチンとくる。初めて会う人で、しかもゴハンを食べに自分の店に来てくださってありがとうございます! という感謝の気持ちからもそこは確かに敬語で対応するのが正しい。 

 なのにちょっとしたことで文句を言ってしまう消費者という謎の王様。よく服屋に入って声をかけられるのが嫌だ、という人がいるけど、それもよく考えたら他人の所有地にズケズケと勝手に入り、「いらっしゃいませ」のかけ声も無視して、ベタベタ服を物色して、揚げ句の果てに「声をかけるな」ってどういうことよ⁉︎ って話である。本来は。

 だから前も話したが、俺からするとロックバンドはラーメン屋である。無愛想でもいいし、必ずしもお客さんに敬語を使わなくてもいい。それぐらいがちょうどいいなと思う。自分の仕事としては。なので言いましょう。

 
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