髙橋義明、メンズノンノ卒業ロングインタビュー【WEB続編】 | MEN'S NON-NO WEB | メンズノンノ ウェブ

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髙橋義明、メンズノンノ卒業ロングインタビュー【WEB続編】

よっちゃん、お疲れさまでした! ──2019年6月号をもってメンズノンノ専属モデルを卒業することとなった髙橋義明。誌面には掲載しきれなかったインタビューの続きをウェブ公開。これが、髙橋からみなさんへの最後のメッセージになります。

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自分にとって本当に
必要なものがわかってきた

──髙橋といえば、私服がおしゃれでも有名。メンズノンノモデルになってから、服への意識は変わった?

髙橋 変わりましたね。初めてメンズノンノの企画に私服で出てほしいと言われたときに「何でこの服を選んだのか?」を聞かれたんです。そんなことを聞かれたことがなかったから、自分でも「あれ、なぜだろう」となって。正直、「何となくかっこいい」と思ったから選んでいたんですけれど、それだけでは終われないじゃないですか。そこで初めて、着る理由だったり服を語ることの意味を考えるようになって、機会があればいろいろな人に話を聞き、編集部の人たちとも話したりして、「みんなこうやって服を選んでいるんだな」と自分なりに学びました。スタイリスト祐真朋樹さんにインタビューをしたこともあります。新品のシャツはまず絞ってから着る、という話には「なるほどなあ」と勉強になりましたね。そのうち自分でも服の選び方や着方を意識するようになり、ファッションの楽しさがどんどん広がっていきました。特に私服というものはその時々の自分の考えの表れなので、積極的に挑戦してやろうという思いがあって。たぶん私服で登場するページがなかったら、今のスタイルになっていないだろうなと思いますね。実験というか、これはありなのかな? って格好で誌面に出て、試していましたから。そういう試行錯誤があって今があるんですよね。

──“服”とはどういうものですか?

髙橋 今はもう皮膚みたいな感じですね。好きで選んだものだから当たり前ですけれど、しっくりくる、という感覚がすごくあります。老後の夫婦みたいな感じ(笑)。以前は服と過剰に恋愛をしていた状態というか、自分にはミスマッチなのに、見栄えがいいから、流行っているからとか表面的な理由で着ていました。アクセサリー感覚でしたね。でも今は落ち着いて、自分にとって本当に必要なものがわかってきた。興味がなくなったわけではなく、変わらず大好きです。でも、自分自身を表現できる服がわかってきたと思います。

もしもメンズノンノモデルに
なっていなかったら

──メンズノンノモデルになって、一番大きく変わったことは?

髙橋 社会の仕組みについて興味をもつようになりましたね。モデルになる前は、それこそ雑誌がどうやってつくられているのかも全然知りませんでしたけれど、編集部と関わるようになって知りました。僕は雑誌に限らず、この世界がどうできているのかにすごく興味があって、ずっと知りたいと思っているので、メンズノンノモデルになったことで接点が広がったのはとても嬉しいし感謝しています。裏側を知ってちょっとショックを受けることもあります、ただ何かを成り立たせるためには仕方ないことだったりもするし、それも社会勉強です。メンズノンノモデルになっていなかったら今ごろ何をしていたか考えることがありますが… きっとニートだったでしょうね(笑)。

──今後は美術のフィールドで活動していくとのこと。展示会などの具体的な予定は。

髙橋 今はまだ展示などで発表することは考えていなくて、アトリエにひきこもってます。自分の見ている世界がどうつくられているのかを考え続けているんですけれど、それも僕という一人の人間の一つの視点でしかなく、人それぞれに見方は違うわけです。結局、物事というものは一つには定義できなくて、でも僕はものをつくるときにアウトプットしないといけない。そこにジレンマがある。と同時に僕の場合、考えること、つくり続けることでしか生きていけない感覚があって。特別な答えを探しているわけではないのですが、自分の中で信じられるものはあったらいいなと思っています。今のところそれは制作することなので、この先もずっと考え続け、つくり続けていった先に何かがあって、いつかそこに辿り着けたらいいですよね。

髙橋義明が
メンズノンノに期待すること

──これからのメンズノンノに対して期待することは?

髙橋 今後のファッションがどうなっていくかに興味があります。今はいろいろなことが多様化しているというか、「これはダメ」「これはダサい」という感覚がなくて、「ダサかっこいい」なんて言葉もあるようにダサいことが褒め言葉になったりもしますよね。これって価値がどこにあるのかわからない状態で、言ってしまえば全てが価値あるものとして捉えられる時代だから、その中でどういうビジョンを持って誌面をつくっていくのかが重要になってくると思うんです。そういった状況でメンズノンノがこれからどういう雑誌になっていくのか、期待していますし楽しみです。

──髙橋が在籍した8年の間にもメンズノンノは変わりましたよね。

髙橋 めちゃくちゃ変わりました。新しいモデルもたくさん入ってきましたし。個人的には、ここからまたさらに変わっていってほしいですね。今のメンズノンノが悪いとかではなくて、多様な価値観が認められているのは素晴らしいことだから、それをつまらないと言っちゃうと雑誌は終わっちゃうので、どう肯定して舵を切っていくかだと思います。ただし何でもありになっちゃうのはよくなくて、「メンズノンノはこれだ!」という部分は守った上で新しいものをつくりあげていってほしい。一読者として、楽しみにしています。

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思い出の誌面企画を振り返るなどしたインタビューの前半はメンズノンノ6月号のP129〜をチェック!

Photo:Kayo Ume
Interview&Text:Masayuki Sawada

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