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2025年も残り僅か。今月の中島裕翔は、沈む夕日に年の暮れを重ねるように、ゆっくりとこのGAROUでの1年を振り返りながら撮影とインタビューに臨みました。「こんな写真を撮っていきたい」という今の思いと来年の抱負を、いつもここに遊びに来てくれる皆さんにお話しします。愛機とともに西陽に照らされる館長の肖像は、スタッフ一同自信作です!




高架下にある公園の柵が丸かったので、そこからスカイツリーを覗いてみた。
子供の視点になって町のシンボルを見てみるのも面白い。



写真におけるネガティヴ要素満載、なんでもござれの写真。
画質をいじめにいじめ抜いた先のノスタルジックさと儚さで自分の目に映った夕陽を表現。Dehazeを下げて霞ませるの好き。
※フレア…強い光が、カメラのレンズやボディ内部で反射することで発生する現象
※Dehaze…かすみの除去。写真の鮮度を高める効果がある
GAROUは最初の開館からこの8月でまる1年が経ちましたが、海も山も行ったし、ネオンの大都会から下町まで撮ったし、朝にも夜にもロケをして、写真集ではロンドンでも撮って…おかげさまで、フォトグラファーとしての経験が順調に増えています。
色々撮影してきて思うのは、僕が何かを撮る時には写真集制作の時にもよく言っていた“シネマティックさ”がやっぱり大事で、そのためにはストーリーが必要なんだということ。でも作為的に演出されたものだと嘘っぽくなるんですよ。これはロンドンで特に感じたことですが、風景を撮るにしても意図せず人が映り込んだり、狙っていないところから差し込んだ光が実はきれいだったり…そこに当たり前にあることを大切に切り取ることで、物語が付与されるなって。同じ風景でもグッとリアルな“現地感”が出て、そこでの生活や流れている空気を想像する楽しさが生まれるというか、匂いまで漂ってくるかのような作品になると思うんです。僕がそこで感じた、かつ本来そこでしか感じられない人々の雰囲気、美味しそうな食べ物、文化やファッション…ただの被写体というよりは、そういったさまざまな要素や背景を感じる1枚をこれからも撮っていきたいですね。
(from YUTO 1/3)






なんてことを考えているうちに、あっという間に1年も終わり。今年はメンズノンノと一緒に初めての写真集『Hue I am』を作ったり、8年続けたレギュラーモデルの卒業があったりと、本当に濃い時間を過ごさせてもらいました。もちろん、このGAROUを続けられるのもすごく幸せです。思う存分クリエイティブに浸かることのできる時間っていいな、とずっと思ってきましたが、特に写真集の制作では“ここまでいろんな工程に関わっちゃっていいんだ!”って本当に嬉しかったんです。雑誌の仕事はちっちゃい頃からやっていたけど、いろんな裏側の過程を見せてもらうことで、“あぁ、本っていうのはこうやってできていくんだな”“ここではこんなプロフェッショナルな人たちが関わっているんだな”と、すごく勉強になったし、知らないことばかりで楽しかった。「編集部に弟子入りしたいです!」って冗談半分、本気半分で言ったりして(笑)。基本的にはずっと個人的な趣味として写真を撮ってきて、自分が楽しければ満足だったとはいえ、人に見てもらえる本の形になったのを見たら、そりゃやっぱりすごく感動しますよね。自分が撮ったロンドンの風景写真が初めて「色校」で上がってきた瞬間は、きっとずっと忘れられないです。
(from YUTO 2/3)



運航している船が可愛くて、その躯体の赤と橋の赤が実にマッチしている。インバウンドで外国人も多いから、あれ、ここ日本だっけ?という錯覚を起こす橋と船の組み合わせ。
GAROUでも始めた当初から自分のアイデアや意見を尊重してもらっていましたが、やっぱり写真集を経たことでぐっと制作側の解像度みたいなものが上がった気がするんですよ。そしてGAROUの面白いところは、モデルとして“出役”でもありながら、フォトグラファーでもあり、編集的な立場にも関わらせてもらっていて…という、僕がひとつの記事でいろんな動きをしているところ。冷静に考えると面白すぎますよね(笑)。せっかくこういう場があるので、未体験のこと、楽しいことにこれからも挑戦しつつ、引き続き館長として精進して参ります!
でも、こうして見てくれる人がいないと成立しないので、毎月“来館”してくださる皆さんにまずは感謝ですね。僕が好きなのは、WEB連載でありながら、ちゃんと皆さん新しい記事が公開されるたびに“リアルに会場に足を運んでいるてい”を出してくれてるところ(笑)! 「今月も開館ありがとう」「GAROUお邪魔します」「お招きされた」って、みんながお客さんとしてサイトを覗いてくれる感じ、可愛くていいよね。そこのチーム感も好きなんで、これからもぜひ“観にきて”ほしいなって思ってる。あとは、細かいページのデザインに気づいてくれるのもほんと嬉しいので、皆さんのおかげでやりがい、作りがいがあります。
来年も、どうぞよろしくお願いします。それでは良いお年をお迎えください!
(from YUTO 3/3)
※この連載でこれまで掲載された作品に写った場所を訪れる際は、現地の方のご迷惑および通行の妨げとならないよう、ご配慮をお願いいたします。
ジャケット(ビーエルケー)¥159,500/ホワイトマウンテニアリング ニット(チノ)¥79,200/モールド パンツ¥24,200/コンズ メンズ 原宿店 その他/スタイリスト私物
Photos: Yuto Nakajima(#1、#2、#6)Teppei Hoshida(#3、#4、#5) Hair & Make-up: NOBUKIYO Stylist: Yoshiaki Komatsu

中島裕翔(なかじま ゆうと)
1993年8月10日生まれ。東京都出身。2017年6月号より2025年12月号まで、1号も欠かすことなくメンズノンノレギュラーモデルを務めた。この写真連載「GAROU」とともに、メンズノンノとの友情はこれからも続いていく。1st写真集「Hue I am」(集英社)が大好評発売中。


『連続ドラマW シリウスの反証』

冤罪の救済に挑む弁護士たちの戦いを描く社会派ミステリー。これがWOWOWオリジナルドラマの初主演となる裕翔さんが演じるのは、冤罪被害者の救済に取り組む団体「チーム・ゼロ」に所属する弁護士の藤嶋翔太。正義と真実をめぐる重厚なテーマに巧みな犯罪トリックを盛り込んだ骨太な作品に、裕翔さんが真っ向から挑戦します!
2026年1月放送・配信予定。
詳しくはコチラ
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