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第5回
つかず離れず? 創作のバディ

【人】橋爪悠也
アーティスト
代表作は涙がこぼれ落ちる瞬間をアニメ的なタッチで表現した「eyewater」。各国で展示会を実施。

【猫】もろこし(♂)
ロシアンブルー
2021.9.5生まれ/3歳9か月
ヒマあればZZZ…寝るの大好き。

【猫】コーン(♂)
ボンベイ
2022.11.10生まれ/2歳7か月
活発。橋爪さんの後を追いがち。
特殊かもしれませんが、最初はビジネス的な関心から猫を飼い始めました。きっかけはここ数年で増えたテレビの動物番組。何げなく観ながらニーズの高さを感じ、猫を描き始めました。他の動物でなく猫を描いたのは、幼少期に触れた作品の影響が大きいです。僕の作風は戦後日本のポップカルチャーを踏襲したものですが、『ドラえもん』や『魔女の宅急便』など主人公の相棒として猫が登場するものがたまたま多く、猫派になったのかも。

で、その猫の絵を見た方に「猫を飼ってないでしょう。橋爪さんが描く猫、かわいくない」と言われ(笑)。もっと観察しないとと思い、ペット飼育可の家に引っ越し、猫を探し始めました。モデルにする前提から、模様のない単色で短毛、“THE猫”な顔立ちの猫を調べたら、ロシアンブルーがヒット。そこでブリーダーの元に伺い、もろこしを、しばらくして黒猫のコーンを迎えました。猫を描くときは撮影した写真を参考にします。観察して気づいたのは、猫の顔のパーツは全体的に下に集中していること。またロシアンブルーは口角が少し上がった“ロシアンスマイル”が特徴です。“ビジネスパートナー”ですが、言わずもがな愛情はあります。もろこしが近寄ってくれば応じますが、一日姿を見ないときも。作業中にふと上を向くと、監視カメラのごとく見下ろされている…そんな距離感も込みで、猫という動物と自分は相性がいいような。コーンは僕を常に後追いし、座ればひざに乗ってきます。

いずれ3頭目を迎えるのかと時々聞かれますが、グレー・黒ときた流れで3頭目は絶対白猫。韓国で展示をしたときにお客さんに「次の子の名前はオクスス(옥수수。韓国語で“とうもろこし”)で!」と言われ、それも面白いかも。あるいはあえての犬もアリ。一緒に走れたらいいですよね。ともあれ猫を飼い始めて動物全般を好きになった気がします。
今月のにゃんメモ:

犬は顔の凹凸がはっきりしていて、平面的な絵で表現するのは実は難しい。一方、猫は正面から見た印象のまま描いても不思議と猫になる。
Logo design:Taisei Yoshida Text:Nana Hotta
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