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現在では海外のブランド路面店がひしめき合う表参道のケヤキ並木も、私が入学した頃はまだ開発途中でした。当地の顔である表参道ヒルズがまだ建設される前の同潤会青山アパート(戦前からあった当時最新鋭の集合住宅)を横目に通学できたことは、今思うと貴重な経験だったなぁと思います。私の母校「青山学院大学」はそんな表参道の交差点を渋谷方面に曲がって少し歩いた先にあります。交通手段としては「渋谷駅」から宮益坂を上るルートが主流だったように記憶していますが、私は「表参道駅」を利用していました。坂を上るのが億劫だったのと、何より「表参道」というどこかしゃれた響きを含んだ駅に憧れを抱いていたというのが一番の理由でした。
若者の街といえば今でも渋谷や原宿ですが、ちょっと大人で、手の届かないムードを持つ街のほうに私は憧憬していました。そんなオシャレな街、表参道に通うことになった新大学生・川上洋平。イケてる服を買って大学デビューしないとなめられてしまう、と戦々恐々としていました。当時は「裏原系」全盛期。A BATHING APE、NUMBER (N)INE、UNDERCOVERなどが流行っていました。個人的に好きだったのはmontageやDOARATとか。しかしどれもこれも高かった。大学生の戦闘服は金がかかる…と痛感しました。
そんなわけでバイトをかなり頑張りました。いろいろやりましたね。小じゃれた居酒屋では割と長くやっていました。しかし朝まで働くことが多いので体によくないと思い、派遣のバイトに変更。それが一番ハマりました。いろんな仕事を紹介され、毎回違う環境に放り込まれるのでドキドキ感もありつつ楽しんでいました。最初の派遣先は忘れもしないライヴ会場設営、搬出のバイトでした。当時からバンド(もうすでに[Champagne]でした)を組んでいたので、少しでも本物の現場の空気を吸うために挑みましたが、これが死ぬほどキツかった。早朝から深夜まで、死ぬほど重いモノをひたすら運ぶ。ベテランの人には「おーいバイトくーん」って感じでこき使われるし、一緒に行った友達とは最初の段階で引き離されるし。しかも夏だったからドリンク代がかかるかかる。終わったときの解放感たるや。ライヴ1本つくるのってこんなに大変なんだ…と身をもって知りました。(ちなみに渡辺美里さんと角松敏生さんのライヴ会場設営をしました。いつかお会いしたら特別バイト代をもらおうと思っております)
だから今自分たちがステージを組んでもらう立場になって、どれだけのスタッフさんたちがどれだけ大変な思いをして携わっているのかがわかる。なので設営スタッフの皆さんにはちゃんと挨拶するようにしてる。いや、めっちゃ大変なんだから本当に(笑)。新人のアーティスト、そこだけはマジでしっかりしろよって思う。
そういう意味では学生のうちからバイトをすることって結構大きい。経験しておくとイチ社会人になったときにどういう仕組みで「仕事」が成り立っているかなんとなくでも理解できるからだ。例えば広告代理店勤務の場合、撮影に使うちょっとした小道具を買いに行くバイト。メーカー勤務の場合、展示会などでブースに立つコンパニオンのバイト。そしてそのディレクター。ブースの設営隊。その細かい一つ一つの仕事が人の労力で成り立ってることを知ってる知らないのでは心持ちが違ってくる。いつか社会に出るその日までに、そんな側面を体験することをおすすめします。
ただ私のようにあまりにもバイトに明け暮れて、2年も留年する失態はおかすことなかれ。
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