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恋愛は感覚である。
『Back to the Future』という映画をご存じだろうか? その映画のとあるさりげないシーンがいまだに私の脳裏に焼きついている。主人公マーティが過去にタイムトラベルし、自分と同じ年齢時の父親(ジョージ)と母親(ロレイン)に出会う。ひょんなことから二人の仲をとりもつことになるのだが、ジョージはロレインになかなか告白できずにいる。そこでマーティがサラッとこんなセリフでアドバイスをしている。「自然と頭の中に浮かんだことをそのまま伝えればいいんだよ」。なるほど、と。
当時私は女心の「お」の字もわからない小学生。さらに奥手中の奥手であった。「好きな子に告白するときになんて言えばいいんだ?」と。そんなことばかり考えまくっていた矢先に、このマーティ大先生の教えである。「そんな簡単なことだったのか」と、私はその言葉を胸に意中の女の子に思いついたセリフで告白したものだ(撃沈したが)。
前置きが長くなったが恋愛を考えてしまう男子諸君に告ぐ。恋愛は考えるものじゃない(と、私がいくら力強く言っても説得力がないだろうからマーティの言葉を引き合いに出したのだが)。恋愛において最重要なのは、「己」の感覚を信じることだと私は思う。この「己」という部分がポイントである。「相手」ではなく、あくまで「己」自身の感覚である。たいていは相手が好む男性のタイプや言葉や表情、シチュエーションなどあれこれ考えて合わせていこうと試みるが、撃沈する。なぜなら相手の好みに合わせるためには「完璧に合わせる」必要があるからだ。彼女が坂口健太郎が好きならあなたは坂口健太郎にならないといけない。ちょっと似てる、とか服をマネたぐらいじゃダメなのだ。そしてその微妙な「ズレ」こそ相手からすれば一番滑稽なものに見えるのだ。「わ〜、惜しいね(笑)」と撃沈するであろう。じゃあどうするか? 相手に全く新しい価値観を与えるのである。おそらく自分の感覚に素直に従い、それを表に出したとき最初は戸惑われるであろう。
しかし決して相手を否定するわけでなく、説得力と自信を持って己の意見や考えを示すことで相手にはまず悪い印象を与えることはないはずだ。狙いとしては「こういうタイプの人もいるんだ」と新鮮な気持ちで迎え入れてもらうことである。その日そのときその瞬間、自分しか思いつかないようなセリフを本能に任せて伝えればいいのだ。
さぁ男子諸君よ。勇気を振り絞り、誠心誠意心を込め、ありのままの感情を伝えるのだ。
「拙者、お主のおっぱいを触りたいでござる」
ただし、文字どおり撃沈しても筆者は何の責任も負わないことをここに記す。
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