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小澤匡行のSneakers Education
Vol.5
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ASICS × KIKO KOSTADINOV Studio
「UB10-S GEL-KAYANO 20」

時代感をエディットする
キコのセンスに注目して
年々、街での着用率が高まっているアシックスだけど、その人気を牽引しているのは、デザイナーのキコ・コスタディノフとの協業モデル。それを大々的にアピールせず「わかる人はわかる」的な感じなんだけど、毎シーズン、定期的に何モデルかリリースされているのでチェックしてみよう。キコのデザインの特徴は、新旧のディテールを融合させて建築的なシルエットをつくり出し、コンセプチュアルな素材とカラーを取り入れる独特のセンスにある。このモデルは、2013年に発売されたランニングシューズ「GEL-KAYANO 20」をベースに、岩石や化石のカラーを表現しているそう。網目の模様はその柄のモチーフであり、快適なフィットをサポートする機能も果たしている。そういうスポーツの部分にフォーカスしながら、デザインに落とし込まれているところに、アシックスへの信頼感が高まるんだ。自然を連想させるようなトーナルカラーで、ちょっとモードに履きこなしたい。
Masayuki Ozawa
1978年生まれ。編集者・作家。『東京スニーカー史』(立東舎)、『1995年のエア マックス』(中公新書ラクレ)など、スニーカーの歴史を文字でつづった書籍を上梓。ファッションとカルチャーの視点で25年以上シーンを追い続けている。
Photo:Tomoharu Kotsuji Hair:Mirai Uejoh Stylist:Masashi Sho Model:Tone Kaiya[MEN’S NON-NO model] Composition&Text:Masayuki Ozawa[MANUSKRIPT]
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