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おしゃれプロが推しの古着屋を紹介する連載。今回は広告などの分野で活躍するスタイリスト大澤響生さんが、三軒茶屋のペルアアをナビゲート。アメリカンヴィンテージをベースにしつつ、定番ではなく「ひと癖」あるセレクトがおしゃれ好きを惹きつける!
三軒茶屋 per_aah(ペルアア)
今回のお店を訪ねたのは...
【お店の注目ポイント】
多彩なアイテムの“最適サイズ”を
見極めつつ「ひと癖」古着を厳選する

ペルアアは三軒茶屋駅から茶沢通りを下北沢方向に徒歩10分ほど。代沢十字路の手前のビルの1階に、2018年6月にオープンした。オーナーの野田将太さんは、文化服装学院出身。在学中のインターン先が古着をリメイクするブランドだったことが縁で、古着の卸会社でバイヤーを経験。その後、海外発のセレクトショップの販売スタッフなどを経て、ペルアアを立ち上げた。
人が集まる場所になってほしい

飲食店が多くても品があり、若者から大人まで幅広い年齢層が集まる活気のある街の雰囲気が好きで、三軒茶屋を選んだそうだ。ペルアア(per_aah)という店名は、「集まる場所」という意味合いの言葉を深堀りする中で出会った古代エジプト語の「per-aah」に由来する。Pharaoh(ファラオ)の語源となる言葉で「大いなる家(王宮)」や「集合場所」を意味することから命名。
アイテム別でなく雰囲気や年代で

もともと1階はバー、地下にライブハウスがあった場所で、入口は奥まっており、小窓はあるものの中の様子はわからない。目印となる店名が書かれた2体の白いトルソーもどこか妖しげで、初見では少し入りづらい雰囲気があるが、ご安心を。ドアを開けると空間は左右に分かれ、奥に広い。茶沢通り側に仕切り壁があり、別室になったような構造。

野田さんが1950年代から70年代のファッションが好きということで、その時代にフォーカスした古着が並ぶ。アメリカ古着だけでなくヨーロッパ古着も散見し、リーバイス®501のような王道アイテムをそろえつつ、「大人が着られるひと癖ある古着」を意識した独自のセレクトが光る。レディース古着もラインナップしているので女性客も多く、スタイリストの大澤さんも女子友だちにペルアアを教えてもらい、「ひと癖」ある古着のファンになった。

店内を見渡すと、パッチワークのデニムコートや袖がレースアップ仕様のライダースジャケットなどエッジのきいたアイテムが、目立つところにディスプレイされているのも納得。買い付けの際にこだわるのは、その服にとって最適な“サイズ感”。モード系は小さすぎず、ストリート系でも大きすぎず、クリーンに見えて今の空気にも合うサイズを厳選している。
「グランジ×モード」なスタイルが叶う

「全体的に見てほしい」との思いから、アイテム別ではなく、雰囲気、年代、色みなど、それぞれのラックをテーマ別に構成。サングラスやジュエリーなどの小物類と、スウェット、ニットなどは棚に置かれ、店内のあちこちに分散させている。
入り口すぐの棚にはヴィンテージと見紛う現行ブランド、IMPFのキャップが並ぶ。このブランドは野田さんが他店で購入し愛用していたところ、近所に越してきた先輩のブランドだったと判明し、取り扱いが始まったというエピソードが。

野田さんが「グランジ×モード」といったスタイリングが好みということもあり、以前は扱っていなかったデザイナーズブランドの古着も最近は買い付けている。中でもジョルジオ・アルマーニは学生時代から好きなデザイナーで、アルマーニ ジーンズやエンポリオ アルマーニの古着にも力を入れている。
【スタッフはどんな人?】
穏やかでソフト人柄にファンも多い
「モード×グランジ」スタイルの達人

オーナーの野田さんは青森県出身。中学生の頃にストリートスナップ誌「TUNE」に出会って衝撃を受け、ファッションに興味を持つ。ちょうど地元に「ドンドンダウン オン ウェンズデイ」1号店がオープンしたこともあって、古着を掘るように。やがて文化服装学院アパレルデザイン科に進学し、在学中にリメイクの先駆的ブランド、イエーライト(YEAH RIGHT!!)でデザイナーのアシスタントを務めた。ペルアアでも古着のリメイクや補修を自らで手がけることがある。
どこかアーティストのような空気をまとうが、とても穏やかで優しい人柄。コロナ禍前は深夜1時まで営業していたこともあり、野田さんの人柄に惹かれた同業者、美容師やバンドマンなどが常連に。現在は22時閉店ながら、常連が訪れると深夜まで店を開けることも珍しくないとか。
三軒茶屋 per_aah(ペルアア)の
おすすめ古着5選
ペルアアのセレクトは「大人が着られる」というのがポイントで、「ひと癖」ありつつも“やりすぎないデザイン”を厳選。また女性客が多いこともあり、ユニセックスで着られる古着も豊富だ。ヴィンテージシャツからドレッシーなジャケットまで、ペルアアの多彩なラインナップを象徴するアイテムが並んだ。
1_キルティングデニムジャケット

トラッド感のあるダイヤモンドキルティングで、どこかウエスタンムードのデニムジャケット。「デニムでキルティングというのが珍しいなと思ってピックアップしました。ウエスタン風のステッチが入っていますがヨーロッパの古着で、裏地のプリントがとにかくかわいいんです」(野田)。

赤、黒、白という配色がレトロポップでスタイリッシュ。よく見ると、シュールなモチーフだったりするのも楽しい。
2_イエローチェックレーヨンシャツ

1950~60年代のヴィンテージの中でも人気の高いレーヨンシャツ。「ヴィンテージの中でも好きなアイテムです。以前は1ラックをこの年代のレーヨンシャツでそろえていたほど。最近は良品が減っていますが、配色やコンディションのいいものは積極的に買い付けています」(野田)

1950年代のアメリカ製は「MADE IN CALIFORNIA」のように地名表記が入るのが特徴。Del Mar SPORTSWEAR(デルマースポーツウェア)は1950年代にサンディエゴで創業したシャツが有名なブランド。現在は復刻で展開されている。
3_パッチワークオーバーオール

70年代に流行したパッチワークデニム。フレアシルエットのオーバーオールという“濃い”組み合わせが魅力。「70’sはスタイル的にもかなり好きな年代。当時の象徴的なアイテムを頑張って探しています。パッチワークのオーバーオールはもともと個体数が少ないので、見つけたときは本当にうれしかった」(野田)。
4_ドレッシーなライダースジャケット

ストライプ裏地の付いたドレッシーなブルゾンは、よく見るとライダース仕様。「素材はウールだと思いますが、いわゆるスーツ生地で、おそらく仕立てられた一点もの。両サイドにポケットがありつつ、ライダースのフラップ付きポケットをデフォルメして付けているのがユニーク」(野田)。

斜めに配されたファスナーを開けると、ダブルのライダースジャケットのような表情に。レザーよりも大人っぽく、コーディネート幅も広い。
5_ノーカラージャケット

ノーカラーながら立体的なフロントの仕立てが印象的な、50年代と推定されるジャケット。「このカッティングは高度で、ヴィテンージの仕立て服ならではの技術。内側にドイツと香港のテーラータグが付いていて謎ですが(笑)、生地感とつくりは一流です。テーラードジャケットも当時ならではの上質なものを選んでいます」(野田)
次回は、スタイリスト大澤さんが
気になったアイテムやコーディネートを紹介!
SHOP DATA
住所:東京都世田谷区太子堂3-25-6-1F
営業時間:16:00~22:00(土日15:00~)
定休日:金曜日
Instagram:https://www.instagram.com/___per_aah___/

Photos:Kaho Yanagi
Composition & Text : Hisami Kotakemori
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