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実は5日間ほど、台湾に行っておりました。いくつかの刺激的な体験を記せたらと思います。
まず、「台北映画祭」へ行ったこと。日本映画『さようなら』が上映されるということで、関係者の方々に同行させていただいたのです。
この映画は、本物のアンドロイドがメインキャストとして登場する作品。監督・深田晃司さんやプロデューサー兼音楽監督・小野川浩幸さんらと鑑賞し、美味しいご飯を食べ、美味しいお酒を飲み、美味しいかき氷をかっ喰らいました。
深田さんと小野川さんは最強タッグで、お二人が手掛けた映画『淵に立つ』がカンヌ映画祭で受賞したばかり。同行した時間のすべてが貴重で、ワクワクするものでした。
それぞれのご活躍は、深田さんが監督した『ほとりの朔子』や、小野川さんが音楽監督を務めた『エレクトリック・ドラゴン 80000V』などをチェックすると、おもしろいと思います。
そしてもう一つが、撮影。
僕の希望で、台湾在住のフォトグラファー・張 雪泡さんとの作品撮りが実現しました。素晴らしい才能を持っている方で、僕は彼女の写真を眺めて台湾の温度感や情緒、光の眩しさを知ることができました。
作品集の一部を紹介します。
「このフレームの中に入りたい!」という僕の夢見がちな頭が、あっという間に彼女へのEメールを書かせて、次の瞬間には台湾で撮影をしてもらっていました。時々、自分自身の思いつきと行動の早さが恐ろしくなりますが、こればかりは大当たり。
張さんは、数々の台湾の素敵な場所に案内してくれました。公館の丘、淡水の海、寧夏夜市。
それらの情緒を背景に、そこに偶然あったもの、落ちていたものなどにも息を吹きかけて彼女は撮影をします。魔法使いに出逢ったのだ、と僕は思いました。目にしたものすべてが輝いていて、大自然がまるごと彼女のもののようでした。
…日常に舞い戻ってみると、とても切ないことですが、台湾の空気を忘れてしまいそうになります。淡水の海の砂も、降り続いていた雨粒も、もう僕の身体からは落ちてしまって、魔法が解けてしまったかのように。
けれど残された写真が、封印された時間を解くために、僕の足をまた台湾へと誘うでしょう。それが芸術の力、おまじないというものです。一度この魔法にかかったら、自分が魔法使いになることでしか虚しさを補えないのだと思います。僕も、音楽や写真、映像作品を通して、たくさんの魔法使いを育てられるようになりたい。
これはスマホで撮った写真ですが、フイルムの写真が現像されたら公開しますね。
P.S.
7/30から『黒い暴動♥』という映画が公開されます。監督は宇賀那健一さん。僕はバンドのシーンに出演、バンドの楽曲制作、劇中音楽の作曲、演奏などに関わらせていただいています。音楽監督の小野川さんに大感謝です。
みなさん、絶対に観てね!
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