BEAUTY

歌舞伎界を担う若きプリンス、市川染五郎。化粧は「戦いの場」への最初の儀式

2025.12.07

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僕らをおしゃれにしてくれるのは、ファッションだけじゃない。スキンケアにボディメイク、ウェルネス。自分自身をケアすることで、もっと理想の自分になれる。美容をファッションのように、おしゃれに自分らしく楽しむ、次世代のビューティアイコンをメンズノンノが選出。

歌舞伎俳優
市川染五郎

ミステリアスな佇まいと等身大の素顔

美しい姿と確かな演技力で歌舞伎界を担う若きプリンス。ファッション撮影ではモードな服もエッジィなメイクも軽々と自分のものにする唯一無二の存在感を発揮。近くて遠いその佇まいと透明感ある肌は、同世代として目が離せない！

チョーカー￥24,420／プリュイトウキョウ

ケアはシンプル。
“こだわりはない”のがこだわり

Skin care

一日に何度も化粧をし落とす仕事柄、負担のないケアを模索中

「特別なことは何もしていないんです」と控えめに切り出した染五郎さん。今年20歳を迎えたMEN’S NON-NO世代だが、歌舞伎俳優という仕事柄、自身の“顔”と向き合ってきた時間は深い。そんな彼のルーティンは？

「以前は、朝も洗顔料を使わずに水だけで洗っていたのですが、一時期、肌が荒れてしまって。それからは朝ちゃんと洗顔して、化粧水と乳液をつけるように。舞台に出ているときは分厚い化粧を毎日するうえ、役によって日に何度も化粧を変えたりするので、なるべく落とすときに肌に負担をかけないように心がけています。普段はあまりスキンケアの話はしないのですが、中村米吉のお兄さんがすごく美肌で。楽屋をご一緒させていただいたときに、米吉さんが使っていらっしゃった洗顔料を見て、マネしたら調子がよくなって、以来愛用しています。聞いたというよりは、鏡台をのぞいたのですが（笑）」

　こだわりはないと言うが、「オフのときは何もつけないのがこだわり」と話す。

「反動なのか肌に何かついているのがとても嫌で。ハンドクリームやリップクリームも塗らない。普段はこだわらない、それが唯一のこだわりです」

ニット（ジョンスメドレー）￥61,600／リーミルズエージェンシー　パンツ（フミヤヒラノザトラウザーズ）￥62,700／ノウン　ミュール（オポジットオブブルガリティ）￥13,200／HEMT PR

化粧は、舞台という
戦いの場へ出るための最初の儀式

Make-up & Mind

化粧をした自分の姿を鏡で見ると染五郎から役へとスイッチします

　役と自身をつなぐ化粧。染五郎さんにとって化粧とは？

「舞台って、お客様も含めてそこに存在するすべての人たちが作用し合って生み出されるもので、ある種“戦いの場”。そこへ向かう最初の工程である化粧をする時間は、儀式的な感覚があります。プライベートでも芝居や仕事のことを考えていることが多いので、染五郎として生きていることがほとんど。本名の藤間齋でいる時間はあまりなく、どっちが本当の自分かはわからないし、そこには切り替えもないんです。ただ、染五郎から役への切り替えは、やっぱり化粧ですね。その役になった自分の姿を鏡で見ると、スイッチが入ります」