▼ WPの本文 ▼
街角でふと香るだけで、記憶を呼び覚ます金木犀。甘美でいてどこか儚いその香りは、秋の空気に寄り添いながら、今の自分を更新するきっかけにもなる。近年はユニセックスで楽しめる“オスマンサスフレグランス”が豊作。今季は、その奥行きをまとって、自分らしいスタイルを完成させたい。
秋にまといたい
オスマンサス系フレグランス
可憐でありながら透明感を秘め、秋の空気に溶け込むように香り立つオスマンサス(学名でモクセイ科モクセイ属の植物のこと)。可憐さだけでなく、奥に潜むビターな深みやセンシュアルなニュアンスが、まとう人の個性を際立たせてくれる。クラシックな名作から、新たな解釈を見せるフレッシュな一本まで…。この秋をかたどる“オスマンサスフレグランス”の中から、自分を更新する香りを見つけてみて。
¥20,000〜
1. ルイ・ヴィトン
エトワール・フィラント
オー ドゥ パルファン

漆黒の夜空を駆け抜ける流星のように、ルイ・ヴィトン「エトワール・フィラント オ ードゥ パルファン」は希望と光をまとう香りとして誕生した。ジャック・キャヴァリエ=ベルトリュードが特別な想いを寄せる花、オスマンサスが柔らかくフルーティに香り立ち、ジャスミンとマグノリアが気品ある余韻を添える。“光の花”と呼ばれるその輝きは、まとう人に夢と新しい喜びを届けてくれる。
2. ジバンシイ
『ラ コレクション パルティキュリエ』
ド ジバンシイ ギャルソン マンケ

大胆さと繊細さを同時にまとう、ジバンシイの『ラ コレクション パルティキュリエ』ド ジバンシイ ギャルソン マンケ。アンバーとウッディが織りなす温もりに、オスマンサスのフルーティでほのかなレザーのニュアンスが重なり合い、自由でセンシュアルな存在感を描き出す。軽やかに、そしてエレガントに香りを楽しめるよう、待望の50mlサイズも新たに登場。ひと振りでモードな余韻をまとい、日常を特別に変えてくれるフレグランスだ。
3. エスティ ローダー
パラダイス ムーン オーデ パフューム
スプレィ

月明かりに照らされた森を思わせる、神秘的なオーラ。オスマンサスの三層の香りがシトラスオイルと重なり、野性味を帯びたレザーアコードが生命力を解き放つ。柔らかなフローラルと力強いレザーが溶け合い、思わず惹きつけられる魅力を漂わせる。夜の静寂に潜む力強さを閉じ込めたフレグランスは、日常をどこまでもドラマティックに彩ってくれる。
4. グッチ ビューティ
グッチ オスマンサス ネクター
オードパルファム

オスマンサスの花が放つ、親しみやすく甘さを感じる香り。五感をそっと目覚めさせるように立ち上がるその香りの中心には、ドーム型ガラス(クロッシュ)で閉じ込められた開花する瞬間のピュアなオスマンサスが。アプリコットのようなフルーティなニュアンスが香りに軽やかさを添え、温かみのあるサンダルウッドやクリーミーでウッディなベース、ほのかなスパイシーさが深みを与える。羽ばたくハチドリのように軽やかで官能的。朝の光に満ちた庭園のように、瞬間の美しさを閉じ込めた一本だ。
5. ル ラボ
OSMANTHUS 19

第一印象はインセンスとラベンダーの柔らかなノート。やがて主役のオスマンサスが現れ、クリーミーで高揚感あふれる香りに変化する。背後にはウッディで樹脂のような深みが漂い、香り全体に京都の街の趣が重なる。伝統的な町家とコンクリート、古代の庭園と現代のゲームセンターが調和する都市の情景。まるで永遠の都のための俳句のように、繊細で唯一無二の佇まいを放つ、京都限定のフレグランス。
6. イロップ
ソラ ドラ

南フランスのパティシエが生み出すアプリコットデザートの香りをヒントに、ファウンダーのクォンタン・ソラドラが、愛する人との記憶を香りに重ねて完成させた一本。恋の記憶を閉じ込めたような官能的で柔らかなオスマンサスは、肌から立ち上るベルベットのような感触。アプリコットスイーツの余韻と、ティーのほのかな渋みが繊細に重なり、ブラックバニラやアーモンド、ベチバーが奥行きを添える。フルーティ フローラルの世界が、五感を軽やかに揺さぶる。
7. ペリス モンテカルロ
アブソリュ ドスマンス

2000年もの歴史を誇る中国・桂林のオスマンサス。秋、村全体をフルーティな黄色い花が包み込む光景を、そのまま閉じ込めたかのようなフレグランスだ。トップはオスマンサスアブソリュート、プラム、ピンクペッパーが軽やかに広がり、芳醇で華やかな第一印象を演出。ボディにはジャスミンサンバックとトルーバルサムが加わり、フローラルの透明感と温かみを両立している。ラブダナム、バニラ、ドライウッド、サンダルウッドのベースが柔らかく香りを支え、肌に寄り添う深みを生む。
8. ウルリッヒ・ラン・ニューヨーク
17 ナンダン ロード

南ドイツ生まれのウルリッヒ・ランが、現代写真の美学と香りの情熱を融合させ生み出した、都市の秋を閉じ込めたニッチフレグランス。秋の光啓公園、上海を彩る金木犀の小花が放つ芳醇で陶酔的な香り。トップのグリーンリーブスとシチリア産レモンが軽やかに香り立ち、オスマンサスとアイリスの柔らかさが続く。シダーウッド、スエード、ムスク、アンブロキサンが深みを重ね、気高くもどこか謙虚な佇まいを演出する。
¥10,000以下
9. ロクシタン
オスマンサスアブリコ
[オスマンサス] オードトワレ

黄色い果実のフルーティさが華やかに香り立ち、可憐さだけでなく、香りで人を惹きつける魅力を放つ。ヘッドノートのアプリコットとラ・フランスが瑞々しく香り、甘酸っぱい金木犀をより印象的に演出。ハートノートでは凝縮されたオスマンサスが華やかに広がり、シダーやサンダルウッドのベースが、そっと揺れる花枝を思わせる余韻を残す。上品さと遊び心を兼ね備えたフルーティフローラルは、日常に華やかな輝きを添える一本。パッケージもリニューアルされ、透明感と洗練さが際立つデザインに。
10. SHIRO
キンモクセイ オードパルファン

可憐なオレンジ色の花、金木犀。フルーティで上品な甘さの中に、ほんのり洋酒のようなアクセントを感じさせる香りは、まるで秋の散歩道を歩く瞬間を閉じ込めたかのよう。時間とともに移ろい、フレッシュさと華やかさを重ねながら、静かに存在感を漂わせる。すっきりとした甘さから始まるヘッドノートが、懐かしい金木犀の香りへとやわらかに変化。首もとや腕、ウエストやひざ裏など、香りの立ち方を調整しながら自分だけの空気をまとって。
11. オゥパラディ
オスマンサス オードパルファム

どこからともなく漂うノスタルジックな芳香は、秋の記憶をそっと呼び覚ます。中国雲南省産の金木犀を中心に、ベルガモットやイランイランなどの天然香料を重ね、エレガントで奥行きのある香りに。時間とともに移ろうその余韻は、柔らかな金木犀の甘さと透明感が交錯し、肌に寄り添うフレグランス体験を演出。秋季・数量限定の一本が、日常にひそやかな華やぎと季節の深みをまとわせてくれる。
Photos:Teppei Hoshida Composition & Text:Maya Kondo
▲ WPの本文 ▲