前春夏にも同じことを言ったかもしれないが、“アルマーニ劇場”なるフレーズを聞いたことがあるだろうか？

どこぞのコレクション記者が言い出したのかは知らないが、この“劇場”の正式名称は「アルマーニ テアトロ」（ARMANI / TEATRO）。

イタリア・ミラノのアルマーニ本社ビル内（Via Bergognone 59）にある、アルマーニの聖地とも言える場所だ。

この巨大施設は、「EMPORIO ARMANI」（エンポリオ アルマーニ）と、そのファーストライン「GIORGIO ARMANI」（ジョルジオ アルマーニ）のコレクションランウェイを開くためだけに建設されたという、世界中のブランドデザイナーならば誰もが憧れる、自分たちの為だけの巨大インフラ。

イタリアン・ファッションの担い手として、ジョルジオ・アルマーニ氏がファッションのゼロ地点であるコレクションランウェイへ注ぐ並々ならぬ情熱は、この投資からも見て取れる。

その“アルマーニ劇場”で、「エンポリオ アルマーニ」と「ジョルジオ アルマーニ」2013-14年秋冬ミラノ・メンズコレクションが、ライブストリーミング生中継される。

メンズノンノＷＥＢで、両ブランドともに生中継を視聴できるので、是非見てみよう。

「エンポリオ アルマーニ」は、日本時間1月14日（月）18：30（ミラノ時間：同日10:30）から。

「ジョルジオ アルマーニ」は、翌日の日本時間1月15日（火）18：30（ミラノ時間：同日10:30）から。

スタート時刻は、実際のところ、世界中のバイヤー、取材記者、顧客ら招待客が揃うまでに30分程度遅れるのが通常となるが、現地は早朝だし、それほどは遅れないかも。

ちなみに、「アルマーニ テアトロ」の設計は、なんと、日本人建築家の巨匠、安藤忠雄氏。

アルマーニ銀座ビル4階に移転する前、2005年に東京・表参道にオープンした高級インテリアショップ「ARMANI / CASA」（アルマーニ カーザ）の設計も安藤氏が手掛けている。た巨匠だ。アルマーニ氏との親交も深いのだ。

毎シーズン趣向を凝らした会場を賃借設営してショー発表を行なうブランドからはなかなか想像がつきづらいが、ブランドの世界観を忠実に表現するにあたって、自社コンテンツホールほど都合のよい場所はない。

また、「エンポリオ」と「ジョルジオ」はメンズとレディスともにあり、ショー開催は春夏と秋冬の2回ずつだからメンズで4回、レディスで4回、加えてオートクチュール・コレクション「GIORGIO ARMANI PRIVE」（ジョルジオ アルマーニ プリヴェ）も年1回披露するとなれば、年9回か。

特殊な場所を借り切るよりも、費用対効果があったりもするのだろう。

アルマーニ御大の才覚は、洋服のクリエイションだけではないのだ。

それでは、おさらいなう。

「エンポリオ アルマーニ」は、日本時間1月14日（月）18：30（ミラノ時間：同日10:30）から。「ジョルジオ アルマーニ」は、翌日の日本時間1月15日（火）18：30（ミラノ時間：同日10:30）から。

ミラノの帝王が奏でる珠玉のラグジュアリーを、とくと見よう。

Text by Takafumi Hojoh