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板垣李光人インタビュー。映画『約束のネバーランド』で生と死の大きなテーマに挑む

板垣李光人インタビュー。映画『約束のネバーランド』で生と死の大きなテーマに挑む

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MOVIE

rihito itagaki

板垣李光人

2002年1月28日生まれ、山梨県出身。2歳よりモデルとして活躍し、小学生から俳優として活動をスタート。15年のNHK大河ドラマ『花燃ゆ』で演じた幼少期の吉田寅次郎役や、18年の『仮面ライダージオウ』のウール役などで注目を集める。2021年2月11日公開予定の『ツナガレラジオ〜僕らの雨降Days〜』が控えている。

「死に抗う子どもたちから勇気をもらえる、今観る意味がある物語」

 孤児院で幸せに育てられた子どもたちは、実は鬼の食用として飼育されていた…。その真実を知った少年少女は力を合わせて脱出を計画する──。週刊少年ジャンプで連載されるやいなや、少年漫画で類を見ない重厚な世界観と衝撃をもって多くの読者を惹きつけた『約束のネバーランド』。ジャンプ史上もっとも異色と評されたファンタジー大作が、ついに実写化される。

「『約束のネバーランド』は、生と死が大きなテーマです。この世界観を血が通った人間が表現することで、実写ならではのリアリティをもって印象的に、そして生々しく描けると思いました。そこで僕が意識したのは、原作に寄り添いながら、三次元になったときに違和感が生まれないようにすること」

 そう語るのは、メインキャラクターの中で天真爛漫なエマと現実主義のレイと並び、優れた分析力と冷静な判断力を持つノーマンを演じた板垣李光人。インテリジェンスをたたえた端正な顔立ちや、洗練された立ち居振る舞いを見た瞬間、役柄と大きく重なった。

「ノーマンは優しさがあるうえで強い心の持ち主で、とにかく仲間のエマたちを心配させないように自分の不安や恐怖をすべて隠している男の子。なので、観ている人がエマやレイと同じような気持ちでいられるように、劇中でも彼が何を感じているかがあまり伝わりすぎないように、ある意味不親切に映ればいいなと思っていました。より非現実的な物語だからこそ、そうしたほうが没入していただけるかなと。また、そのように感情を伏せていることで、のちに待ち受けている彼の境遇を描くシーンが生きてくると考えていました」

 鋭い洞察力を持ち、広い視野で自分の現在地をとらえる板垣こそが、この配役の最適解だと感じられる。そこに違和感などない。役柄の精度をより上げるために、板垣は細部までこだわった。

「ノーマンは、エマをはじめとする子どもたちにとって、安心できる包容力のある人です。なので、聞いている人が不安にならないような話し方にも気をつけていました。アニメでノーマンを担当されている内田真礼さんの声が印象的だったので、何回も観て繰り返し練習したり、内田さんが話すノーマンも参考にさせていただきました。また、エマを演じた浜辺(美波)さんやレイ役の城(桧吏)くんたちとのお芝居やスタッフさんが作るセットなど、それぞれの作品への愛がつくりあげる完成された世界観に足を踏み入れるたびに、自然に役になり切れました」

 終わりの見えない逆境を乗り越えようとする子どもをリアルに演じながら、劇中で板垣が伝えたかったこととは?

「これまでと違って、暮らしの中で少なからず死を意識する時世になった今、この映画が公開されることは、すごく意味があります。死に抗うエマたちグレイス=フィールドハウスの子どもたちから、大きな勇気をもらえます」

 


映像化&出演したい漫画は?

『ランウェイで笑って』で
ブランドとコラボしたい!

僕自身ファッションが大好きで、ファッションデザイナーをめざす主人公の都村育人が言った「服は人を変えられる」というセリフにとても共感しました。服装は自分というものを殺したり強く見せたり、いろいろな見せ方ができる武器だと思っています。実写化したら都村をぜひ演じたいですね! 実在のブランドやデザイナーとコラボしたり、映像で描く世界も楽しそうですよね。

 

『約束のネバーランド』

孤児院「グレイス=フィールドハウス」で優しいママ、イザベラ(北川景子)のもとで幸せに暮らすエマ(浜辺美波)、レイ(城桧吏)、ノーマン(板垣李光人)をはじめとする子どもたち。ある日、里子に出されたコニーに忘れ物を届けようと「門」に向かったエマとノーマンは、命を奪われたコニーの姿を目にしてしまう。

●12月18日より、全国公開
©白井カイウ・出水ぽすか/集英社
©2020 映画「約束のネバーランド」製作委員会

トップス(ユェチ・チ)¥116,000/エムエイティティ その他/スタイリスト私物

Photo:Arata Suzuki[go relax E more] Hair & Make-up:Tomoka Fukuma[VANITES] Stylist:Chie Ninomiya Interview & Text:Hisamoto Chikaraishi

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