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モード古着を24歳のふたりがピックアップ。セレクト眼が岩上隼也の心を捕える!【本当に使える古着屋さんガイド⑰エレメンツ】

モード古着を24歳のふたりがピックアップ。セレクト眼が岩上隼也の心を捕える!【本当に使える古着屋さんガイド⑰エレメンツ】

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古着はおしゃれ男子の必須アイテム! でも、どの古着屋に行ったらいいのか? いい古着屋を見つけるのは意外に難しい。ならば古着通にきけばいい! おしゃれ男子御用達の古着屋を毎回一軒、ディープに紹介。


南青山 ÉLÉMENTS

第17回は岩上隼也が好きなモード古着をメインに扱う南青山のエレメンツ。頼れる友人に教えてもらったというこの店のオーナーは、なんと岩上と同い年の24歳デュオ!

Shunya Iwakami / 岩上隼也

普段はモード感のあるきれいめスタイルが中心だが、趣味のバイクに寄せたアメカジ系のファッションも持ち味。丸美屋 炊き込みめしのWebCM「鶏めし、牛めし、豚めし、親子めし」篇に出演中。
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ひとりひとりに合う要素を
自分たちの好きな古着で提案する

昨年の2月、南青山のマンションの一室にオープンしたエレメンツ。モード界でも注目されるプラダ スポーツやミュウミュウのメンズ古着をメインに扱い、エッジのきいた商品構成で有名スタイリストなどおしゃれ好きが通う。店主は小野尚貴さんと橋本龍馬さん、24歳のふたり組だ。

岩上隼也はヨーロッパの古着やメゾンブランドを扱う古着屋を開拓したいと思い、友人に相談したところエレメンツの名が挙がった。「仕事が忙しくて、なかなか古着屋めぐりができなくて…。エレメンツはきょうが初めてなんですが、めちゃくちゃワクワクしています」(岩上)。

パープルの絨毯が
メゾン古着を引き立てる!


骨董通りの路地裏にあるヴィンテージマンションの中に店を構える。階段を4階まで上がると、ドアにÉLÉMENTSの文字が。扉を開けると、パープルの絨毯が目に飛び込んでくる。入ってすぐ右手にはカウンターがあり、そこにも帽子などがディスプレイされている。

左手の壁にはミュウミュウのアイコニックなブルゾンとベストが、色違いでリズムよく並ぶ。「僕たちはミウッチャ・プラダのクリエイションが大好きで、2007年に終了してしまったミュウミュウのメンズや、同時期に人気を博したプラダ スポーツの服を集めていました。1990年代後半から2000年代の黄金期のデザインは、近未来感があってものすごく素敵なんです」(小野)

プラダ スポーツは1997年にスタート。テック系のデザインに赤いロゴラインがアイコンで、2000年代初頭に大ブレイクした。プラダ リネア・ロッサとして、2018年秋冬から復活。ミュウミュウも2022年秋冬のランウェイショーにメンズのルックが登場し、話題を呼んでいる。


洋服だけでなく2000年代初頭、体に沿うフォルムで“ボディバッグ”として一世を風靡したバッグ類もミュウミュウなどプラダ系のほか、オールドステューシーのような気になるものをピックアップ。「機能を感じるものが好きだから、1990年代から2000年代はその宝庫なんですよね」(小野)。裏原宿とモードが並行してファッションシーンを席巻した時代。当時のスポーツとモードを融合したムーブメントは今のトレンドにも通じる。

シューズもプラダ スポーツを彷彿とさせるデザインやナイキACGなど、セレクトした古着に合うものを少数精鋭で。どのジャンルもハイブランドだけでなく、シルエットがユニークなもの、テック感やギア感があるものを積極的に選んでいる。

1990年代のハリー・ポッターをモチーフにしたメゾン マルタン マルジェラ“アーティザナルライン”のTシャツ¥175,780

プラダ系以外にもメゾン マルタン マルジェラの“アーティザナルライン”など、貴重なアーカイブが散見。マルタン マルジェラ本人が携わった時代の古着は世界的にも価格が高騰しているが、古着を“解体再構築”してモードに引き上げた“アーティザナルライン”はすべて1点モノということでアートピースのようにとらえられている。

気になるモノだらけの
ラインナップ

エレメンツが注力するプラダ系が並ぶラックから商品を見始めた岩上。気になるものを手に取り、小野さんの解説を聞きながら店内を一周する。目ざとくメゾン マルタン マルジェラの“アーティザナルライン”のTシャツもピックアップした。「カレンダータグの0(ゼロ)と10に印がついているのが、メンズのアーティザナルです(0だけはレディース)。そのTシャツはデッドストックなんですよ」(小野)。「いろいろ試着していいですか?」と岩上は10着ほど服を選んで、試着室へ。

袖にファスナーが配され、取り外してベスト風にも着られるGUESSのデニムブルゾン。

まずはプラダ スポーツのミリタリーパンツにGUESS(ゲス)のデニムジャケットを合わせてディテールをチェック。「袖のファスナーの感じが今っぽい。意外にもGUESSなんですね」(岩上)。「最近は渋谷系のイメージが強いGUESSですが、80年代はドロップショルダーの袖がファスナーで取り外せるような、今っぽいシルエットのものも多いんです」(小野)。

80’sGUESS(ゲス)のデニムジャケット¥25,080・90’sプラダ スポーツのパンツ¥27,280・00’sオークリーのスニーカー¥36,080

このベージュのパンツもめっちゃ気になりました。プラダ スポーツのものなのにミリタリー系だし…」と岩上がいうと、「ナイロン素材が多いプラダスポーツですがこれはコットン素材ですし、股上も深めで今のファッションにも使いやすいですよね」と小野さんが瞬時に答えてくれる。

90’sライダースジャケット¥14,080

僕はバイクに乗るので、ライダースにはつい目が行ってしまうんですよ。本気のライダースはシンプルなものが多いんですが、このライダースはユニークですね。プラダ スポーツのパンツにも合ってます」(岩上)。フロントとバック、袖にグレーの切り替えが入ったシングルライダーズを同じパンツに羽織った。肩のパッドや背面のキドニーパッドなど本格的仕様だ。

これはデザイン重視で選びました。本格的バイカー系のディテールですが、ファッションとして落とし込めるなと思ったので」(小野)。モード感のある切り替えは、ライダースでもあまり見ない。メゾンブランドのネタ元のような、洗練されたルックスだ。

2000年春夏のミュウミュウのスエードブルゾン¥120,780・90’sアルマーニ ジーンズのパンツ¥18,040・2000年のナイキのスニーカー¥25,080

ミュウミュウのコレクションからは、スエードにナイロンの切り替えがあるブルゾンを選んだ。「スエードのブルゾンって春夏モノでなかなかないですよね。異素材の切り替えやカラーブロックも今っぽい」(岩上)。合わせたのは90’s的な切り替えが特徴のアルマーニ ジーンズのデニムパンツ。ショートブルゾン×ワイドパンツのモダンなスタイリングが完成した。

ブルゾンのサイドアジャスターがなんと、プラスチック素材!

このスエードブルゾンは両サイドの裾に、BBキャップのようにプラスチックのアジャスターが付いているんです! ミュウミュウのメンズはこういうちょっとズレたところが、かわいいんですよね。シルエットもきれいでショート丈だから、誰が着ても脚が長く見えます」と、小野さんがミュウミュウの魅力を熱く語る。

2000年春夏のミュウミュウのブルゾン¥76,780

水色がきれいなこのブルゾンもいいなと思って。襟が配色だから、着方で印象が変わりますね」と同じパンツに別のミュウミュウのブルゾンを羽織った岩上。当時らしいスポーティなデザインで、コンパクトシルエットのショート丈。襟に白の別布があしらわれ、襟を立ててスタンドカラーブルゾンとしても着ることもできる。

2004年のメゾン マルタン マルジェラの“アーティザナルライン”のデッドストックTシャツ¥164,780・2000年のアルマーニ ジーンズのパンツ¥18,480・1997年のナイキACGスニーカー¥21,780

岩上スタイリングのラストを飾るのは、メゾン マルタン マルジェラの“アーティザナル”Tシャツ。「サイズ感と配色が素晴らしいですね! 一枚で着ても存在感がある」(岩上)。裾にリブが付いたナイロン素材のパンツはアルマーニ ジーンズ。2000年のものらしいテック感が冴える。足元はTシャツの袖の色と呼応するブルースエードのACG。

この“アーティザナル”Tは、白Tベースでパッチワークもロゴ系です。中にはバンドTを使ったようなものもあります。“アーティザナル”にはサイズ表示もついていますが、SなのにXLぐらいのビッグシルエットもあって、まったく当てにならない(笑)」(小野)。

エレメンツの
おすすめコーディネート

同年代の小野さんと橋本さんが岩上に選んでくれたのは、上下ミュウミュウのコーディネート。「岩上さんはスタイルがいいから何でも着こなせると思いますが、ミュウミュウを代表するブルゾンをぜひ着てほしい」(橋本)。「え? 着ていいんですか? 壁にかかっていたので、手を出さなかったんですが、うれしい!」(岩上)。

2000年春夏のミュウミュウのブルゾン¥274,780・1999年秋冬のミュウミュウのパンツ¥43,780・2000年のナイキのスニーカー¥25,080

ふたりが予想した通り、スポーティでありながらモードとして成立するルックに。「デニムパンツも膝にファスナーが付いていて、ハーフパンツとしてもはけるという、当時流行したデザインです」(橋本)。裏原宿系のブランドもこぞって取り入れたディテールだ。「インポートブランドのきれいな服をラフに着てほしかったんで、イメージ通りです」(小野)。

フロントはレザーの切り替えだが、袖と背面はメッシュ素材。春夏コレクションならではの組み合わせだ。白の切り替え部分は光沢のあるエナメルレザー。配色や素材使いはもちろん、ショート丈のフォルムも、今のファッションと見事にシンクロする。

店主の橋本龍馬さん(左)と小野尚貴さん(右)。個性の違うふたりだからこそ、商品に奥行が生まれる。

橋本さんと小野さんは原宿のデザイナーズ古着店、ニブンノイチで出会った。出身地や経歴は異なるが、同時期にスタッフとして働き、いっしょに独立。エレメンツを出店するために、運送業などのバイトで資金を貯めたというエピソードがリアルだ。「変わりたいと思うときに服を買う人は多いと思います。僕たちにとっても、服は人生を豊かにするもの。美容専門学校で学んだことも生かして、ファッションとヘアのスタイリングを提案したいと思ったんです」(小野)。

古いアークテリクスが好き」という橋本さんはアークテリクスの1999年のGORE-TEXジャケットにキャサリンハムネットの90’sイタリア製パンツ、足元はボッテガ・ヴェネタの「パドル」ブーツ。「このニットが欲しくて探しました」という小野さんは2004年秋冬のラフ シモンズのニットとエディ・スリマン時代のディオール オムのブラックスキニー、足元はメゾン マルジェラのタビブーツというスタイル。楽しんで服を着こなしているのが伝わってくる。

アート感覚の
ディスプレイにも注目

壁際のラックの下にセレクトした古着のランウェイショーやルックなどの写真が、ガラスをはさんでコラージュ風にディスプレイされている。


エントランスの壁には古いヴォーグがハンガーで吊るされ、フィッティングルームにもチェーンやドライフラワーでアレンジしたマルジェラの写真集の表紙の写真の額装が。細部にまでふたりの美意識が行き届いている。

こんなわかりにくい場所にあるお店でも足を運んでくださるお客様が多く、とても感謝しています。もちろんオンラインでの通販にもできるだけ細やかに対応させていただきますが、直接会って会話や店の雰囲気も楽しんでもらえたら僕らはしあわせです」(小野)。


ところで、エレメンツは玄関で靴を脱いで入店するのだが、そこにはモンブランやCKカルバン クラインなどとのコラボでも注目される気鋭のアーティスト、COIN PARKING DELIVERYのセサミストリート・コラボマットが! 小野さんは「友だちなんです」とサラッと答えていたが、エレメンツの奥深さはこんなところにも。

ミュウミュウのブルゾンのセルフコーディネートではいた、アルマーニ ジーンズのパンツがいたく気に入った岩上。「買います!」と取材の最後にお買い上げ!

ロゴのスタンプが押されたショッパーを笑顔で受け取る。「予想通りカッコいい服ばかりでした! 小野さん、橋本さんのセンスが光るセレクトは、ひとつひとつ、特別な感じがしました。今なお輝く、ハイブランドのアーカイブがいろいろ見られるので、服好きの方は必見だと思います!」(岩上)。マンションの一室ゆえ、入るのにちょっと勇気がいるかもしれないが、行けば世界が広がる!

動画も公開中!


エレメンツ
住所:東京都港区南青山6-1-21 ピロティ南青山 403
営業時間:14:00~19:00 木曜定休
Instagram:@elements0109
WEBサイト:elements0109.com

Photos:Yumi Yamasaki
Model:Shunya Iwakami [MEN’S NON-NO model]
Composition & Text : Hisami Kotakemori

小竹森久美

小竹森久美

エディター

「僕らの永久定番ファイル」や「コレクション速報」などファッションテーマを幅広く執筆。

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