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【オリジナルインタビュー】広瀬すずと『流浪の月』。仕事や結婚、ファッションのことも聞いた

【オリジナルインタビュー】広瀬すずと『流浪の月』。仕事や結婚、ファッションのことも聞いた

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デビューは今から10年前。『Seventeen』の専属モデルとして芸能活動をスタートさせた。以降はドラマや映画にも活動の場を広げ、その非凡な演技力は多方面で注目を集め、いまや日本を代表する若手俳優のひとりとなった。最新作は5月13日に公開される『流浪の月』。かつて世間を騒がせた小学生女児誘拐監禁事件の被害者という役どころを演じ、新境地ともいえるすばらしい演技を見せている。今年で24歳。圧倒的な存在感を放つこの人にインタビュー。

ジャケット¥69,850・ワンピース¥29,920/ザ・リラクス

広瀬すずさん

ACTOR / SUZU HIROSE

1998年、静岡県生まれ。2012年に『Seventeen』専属モデルとしてデビュー。映画『海街diary』(15年)で数多くの新人賞を総なめにし、『ちはやふる』(16年)で映画単独初主演を果たす。『三度目の殺人』(17年)で第41回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を獲得。19年には100作目となるNHK連続テレビ小説『なつぞら』でヒロインを務めた。近作に『ラストレター』『一度死んでみた』(ともに20年)、『いのちの停車場』(21年)がある。デビュー10周年を記念したフォトブック『レジャー・トレジャー』が好評発売中。


「えっ、私でいいの?」というのが正直な気持ち

――『流浪の月』での演技、本当にすばらしかったです! 間違いなく新たな代表作になると思います。李相日監督とは『怒り』(16年)以来6年ぶりとなるタッグでしたが、最初にオファーをもらったときの気持ちを教えてください。

「えっ、私でいいんですか?」というのが正直な気持ちでした。『怒り』のときはオーディションだったので、今回は主人公を演じる立場で呼んでくださったことがまず驚きでしたし、李監督がもう一度自分に何を託そうとしてくださっているのかいまいちわからなくて。ただ、自分がどれだけできるかわからないけれど、李監督についていけば絶対いい作品になるという信頼感はすごくあるので、またそういう作品に出会えるのは素直にうれしいなと思いました。  

――広瀬さんが演じた家内更紗は誘拐監禁事件の元被害女児で、とても繊細で難しい表現が求められる役柄だったと思います。役づくりはどのように行っていったのですか?

今回は特に過去のことがすごく関わってくる役柄でもあったので、監督のアドバイスを聞きながら、更紗という女性の環境や人生を想像することにすごく時間をかけました。更紗の持っている感情を理解して、自分の中にもちゃんと持つことができて、それがお芝居を通じてあふれ出たら理想的だと思っているんですけど、実際にできたのかと言われたら自信はありません。でも、それができるような準備はいっぱいしました。 

――演技をしていて、楽しいなと思うのはどんなときですか?

うーん。やっている最中にめちゃくちゃ楽しいと思うことはないです。もちろん楽しいシーンのときは楽しいと思いますけど、それよりも「ああだったかな」とか「こうしたほうがいいかな」とか、何かを見つけたり探ったりしていることのほうが圧倒的に多いですね。お芝居をやるようになって、最初は「負けたくない」とか「もっと上手になりたい」というところから始まって、今もその延長線上にいる感じなので、やっぱりすべてが終わってからじゃないと心の底から楽しいとは思えないです。

――演技をするときに、大事にしている感覚や心構えって何かあったりするんですか?

自分をなくさないように、できるだけ冷静でいたいとは思っています。俳優さんの中には我を忘れて役にのめり込むことができるタイプの方もいらっしゃいますし、そうできたらいいなという気持ちもあるんですけど、私の場合、そこまでいくとコントロールができなくなってしまうので、役との一定の距離感というのは意識するようにしています。やっぱりお芝居をしているといろいろな役柄の感情が染みついてくるんです。その境目がなくなったら私はダメになってしまうので、そこは気をつけています。お仕事はお仕事、自分は自分というふうに両方大事にしたいんです。

インタビューズ INTERVIEWS VOL.88 広瀬すず 流浪の月 「お仕事はお仕事、自分は自分というふうに両方大事にしたい」

「お仕事はお仕事、
自分は自分というふうに
両方大事にしたい」

――ちゃんと切り分けるようにしているんですね。

はい。広瀬すずという名前があるからこそ知ってもらえたり、応援してもらえたり、お仕事をもらえたりしていると思いますし、それはとてもありがたいことだと思っています。だからといってまったく一緒というわけではなくて、それはそれ、これはこれという感じです。わかりやすく変わるわけじゃないですけど、そこの微妙なコントロールは自分なりにやっているんだろうなと思います。


自分の中でそんなに変わっている感覚がない

――10代の頃からこのお仕事をされているからなのか、すごく落ち着いていますし、大人びて見えるので、いろいろなことに達観している人なのかなと思っていましたが、葛藤や悩みみたいなものもあるんですね。

もちろんあります。年齢を重ねたら出てきましたね。逆に10代のときはそういうのがあんまりなかったんです。まだまだ幼くて、考えられる年齢じゃなかったんだろうなと思います。「考えたとて、10代の力なんてどの大人にも響かんぞ」みたいな気持ちもありましたし。そういう時期を経て、ちょっとずつ自分のことや周りのことがわかってきた感じです。

――ちょっとヘンな質問ですけど、自分自身のことはどういう人間だと思いますか?

達観と言っていいのかわかりませんが、わりとドライなほうだとは思います。あと、わかりやすいです。周りの人が言うには、興味があるものとないものがきっぱりしているというか、けっこう顔にも出ちゃっているみたいです(笑)。

インタビューズ INTERVIEWS VOL.88 広瀬すず 流浪の月 自分の中でそんなに変わっている感覚がない

――そうなんですね。今いちばん興味があることだったり、やっていて楽しいことって何ですか? 

何だろうな…。興味のあることですよね。でも、食べることが大好きなので、よくいろいろな人においしいご飯屋さん情報を聞いたりとかしています。

――食べることが好きなんですか。確かにさっきからけっこうお菓子も食べてますよね。

あっ、バレてました?(笑) お菓子も大好きです。今日もずっと食べてます。おいしいものを食べているときって幸せですよね。今はなかなかできないですけど、友達とご飯に行ったり、飲みに行ったりすることがわりといちばんいろいろなことを忘れられる時間です。やっぱりひとりでいるとどうしても「せりふ覚えなきゃ」とか、そういう状況になってくるんですよ。特に私の場合、空き時間があったら有効に使おうとするクセがあるので、ひとりでいるとそうなってしまうことが多いんです。だから、友達とご飯を食べながらあれこれとたわいもないことを話す時間がこんなにも大切で、救われていたんだってことに今回のコロナ禍で気づかされました。

――心のよりどころというか、自分の中で何か大事にしているものとかってありますか?

そういうのはあんまりないですね。理解できることが増えたり、年齢とともに変化した部分はありますけど、このお仕事を始めたときから自分の中でそんなに変わっている感覚がないので。周りにいる人も全然変わらないですし。そこはけっこう大きいかもしれないですね。仕事の内容や環境が変わっても、一緒にいる人たちや帰っていくところはずっと変わらないので、そこでちゃんとリセットされるというのはあると思います。私、華やかな場所に行くと目がちかちかするんですよ。

――そうなんですか!? まさに華やかな場所のどセンターに立っている人だと思うんですけど。

そう見えて、そう思ってくださっているのだとしたらラッキーですし、よかったなと思います。でも、実際はもうすぐに目が疲れちゃって。涙目みたいになっちゃいます(笑)。


もし自分がつくるとしたら王道な服しかつくれないかも

――今後はこういうふうになりたいとか、何か目標やビジョンみたいなものはあるんですか?

いつかは結婚してみたいとか、子どもを産んでみたいとは思うんですけど、それだっていつまでにと決めているわけでは全然ないですし、俳優としてこうなりたいというのもあんまりないんですよね。そう思っていてもなるものはなるし、ならないものはならないじゃないですか。未来がどうなっていくかわからないですけど、結局はなるようにしかならないんだろうなって思っています。

――次はこういう役をやってみたいなとか、こういう仕事をしてみたいなとか、そういうことも考えたりしないんですか?

今回の更紗は違いましたけど、これまではわりと信念を持ってちゃんとしている役を演じることが多くて、さすがにそろそろ引き出しがなくなってきた気がするので(笑)、機会があればダークな黒さがある役柄とかをやってみたいです。

――では、プライベートでこういうことを新たに挑戦してみたいとかあったりしますか?

洋服が好きなので、洋服関係は何かやってみたいです。勝手な希望ですけど、普通にブランドみたいなのもやってみたいですね。

――何か具体的な服のアイデアはあるんですか?

最近、服をつくっている友達ができて、どれもすごくかわいい服なんですけど、絶対に私じゃ思い浮かばないアイデアとかデザインなので、もし自分がつくるとしたら王道な服しかつくれないかもなって思いました。何のひねりもない服しかつくれないと思います(笑)。

――メンズノンノ読者は同世代だと思うのですが、こんな服を着てもらいたいなっていうのはありますか?

メンズノンノを読んでいる人はみんなおしゃれですよね。男性が着ている服で個人的に好きなのは、ちょっと太めのパンツ。それこそ少し色あせてきているようなデニムとかをはいて、その上にセンスのいいカーディガンを合わせたファッションはかわいいなって思います。

――すぐにぱっと出てきましたね! 普段からスタイリングを考えたりするのは好きなんですか?

すごく好きです。友達が私服で出る仕事とかあるときは服を貸したりします。家に来てもらって、その子に合う服を用意して、「それ、かわいいよ」とか言ったりしながらスタイリングしています。あと、「明日デートなんだけど」という友達にも、「だったら、これ、かわいいよ」とか言ってスタイリングしたこともあります。そういうの大好きなんです。

――ぜひメンズノンノの誌面でもスタイリングを披露してください! 広瀬さんがスカウトした鈴鹿央士くんも専属モデルとしていますので。

面白そう! 央士くんには何を着てもらおうかな。


『流浪の月』

5月13日(金)より全国ロードショー
監督・脚本:李 相日
出演:広瀬すず、松坂桃李、横浜流星、多部未華子ほか
©2022「流浪の月」製作委員会
配給:ギャガ

いつまでも消えない“被害女児”と“加害者”という烙印(らくいん)を背負い、息を潜めるように生きてきた更紗(広瀬すず)と文(松坂桃李)。誰にも打ち明けられない秘密をそれぞれに抱えたまま再会した2人が選んだ道とは――。 2020年本屋大賞を受賞し、同年の年間ベストセラー1位に輝いた凪良ゆうによる傑作小説を、『悪人』『怒り』などの作品で知られる李相日監督が映画化。

 

Photos:Kyouhei Yamamoto Hair & Make-up:Masayoshi Okudaira Stylist:Akira Maruyama Composition & Text:Masayuki Sawada

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