2013.01.23

1月20日（日）、パリ・メンズコレクションの最終日に、「Paul Smith」（ポール・スミス）2013-14年秋冬コレクションがポンピドゥーセンターで披露された。

バックステージやランウェイの画像および動画は、「Paul Smith」公式Facebookと公式YouTubeで共有できるので、その模様とともにパリのダイナミズムをお届け。

今年の夏以降に発売される、2013-14年秋冬のインスピレーション源は、生地の生産を行なう織元であるミル（Mill）のアーカイブで見つけたという伝統的なファブリックとのこと。

通常はビスポークに充てられる滑らかで耐久性のある織の美しい生地や、レディスでよく用いられるブークレ素材（表面に浮かぶ小さな玉状の輪奈 / わなが特徴的な毛織物）など、伝統的なクラシシズムをポール氏ならではの遊びゴコロでツイスト。

視覚的にも、ビビッドなカラーパレットやハウンドトゥース（千鳥格子）の大柄、ヘイジー（霞んだ）マーブルなど、コンテンポラリーな息が吹き込まれていた。

そして、今秋冬はスタイリングにも注目。

丈が短めのジャケットにダブルブレステッドコートを重ねて着るなどユニーク発想でスタイリングされ、トラウザーズは腰の位置のハイウエスト。

伝統と今っぽさが絶妙にマッシュアップされた2013-14年秋冬シーズンは、ポップでカラフルでありながらも落ち着いた雰囲気があり、きちんと澄ました印象。

モテそう。

ちなみに、ショーで使われた音楽は以下の通り。

1.Smashing Pumpkins：『1979』

2.The Jesus & Mary Chain (Honey’s Dead)：『Sugar Ray』

3.Wooden Shjips (Start to Dream EP)：『Loose Lips』

4.Smashing Pumpkins：『Bullet with Butterfly Wings』

Finale.Smashing Pumpkins：『Tonight, Tonight』

「ポール・スミス」2013-14年秋冬の空気感を、音楽から察してみるのも面白いかも。

ショーを終えたポールは次のようにコメント。

「6ヶ月の準備期間に対して、本番はたったの9分間です。

でもそれがショーというもの！

私が知る、そして信頼を寄せている多くの人たちはショーを楽しんでくれたし、とりわけウィンターシーズンには表現が難しい、“カラー使い”を好んでくれたようです。

夏、太陽が照りつける時期にはカラーでの表現はリアリティーがあります。

でも私の秋冬コレクションにはより落ち着いた、リラックスした、そして着やすいカラーパレットが溢れています。

コレクションの中でもニットの評判が非常に良く、今シーズンお勧めしている明るいカラーのトラウザーズと柄のセーターとのミックスのルックも、とても人気がありました。

何よりも私にとって重要なのは、世界中にいる顧客の方たちが今回のショーとコレクションを気に入ってくれることです。

そういう感想が聞けるように祈っています！」

Text by Takafumi Hojoh