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伝統の職人技を会得中!「ボッテガ・ヴェネタ」が東日本大震災被災地の若者に向けたイタリア留学支援プログラム

「BOTTEGA VENETA」(ボッテガ・ヴェネタ)の東日本大震災被災者支援プログラムに選抜された、佐藤謙行さん(左)、小田部恵美さん(中)、小池夕希菜さん(右)の3名

昨年2011年の夏のこと。

イタリアのラグジュアリーブランド「BOTTEGA VENETA」(ボッテガ・ヴェネタ)が、東日本大震災で被災された学生や卒業生を対象とするチャリティ留学プログラムを実施することを発表。

この留学プログラムでは、東日本大震災で被災した日本人の大学生、短期大学生、専門学校生、またはその卒業生のなかから選ばれた若者3名をイタリアに招待。

「ボッテガ・ヴェネタ」がヴェネチア建築大学(IUAV)およびジャコモ・ルモール・ヴェネト生産性財団と共同で開発した、バッグのデザインや製品開発などを学べる3ヵ月間の上級コースに現地参加するという内容だった。

募集は昨年9月下旬から開始され、志望動機に加え、今回の震災において、自身の経験を通じて乗り越え、学んだことをまとめた小論文を提出。

面接を経て、最終的に、佐藤謙行さん、小田部恵美さん、小池夕希菜さんの3名が選抜された。

Emi
イタリアへ来て初日の朝焼けです。ピンク色がきれいです。感動でした。

3名は今年1月にイタリアに渡航。

高品質のレザーバッグの企画や構造に関する様々な事柄について、スタイルや技術的な面などから細かく包括的に学び、また熟練の技術者や職人たちから直接指導を受けながら、高品質のレザーに実際に用いられている様々な技術を体得している最中とのこと。

Yukina
買うのが難しいと噂のイタリアのバスのチケット。

トーマス・マイヤー=「ボッテガ・ヴェネタ」クリエイティブ・ディレクターは今回の試みについてこう語る。

「留学プログラムを無償で提供する今回の取り組みは、素晴らしいことだと思います。また、若い人たちが懸命に努力して伸ばそうとしているその能力や創造性をサポートできることを嬉しく思います。

日本の皆さんの勇気と決意には、今も心を打たれます。また、職人の技をブランドの中心に据える私たちにとって、このような取り組みは私たちの責任であるだけでなく、大きな喜びでもあるのです。

Noriyuki
スーパーの看板を支える石。実は雑誌でよく見るエンツォ・マーリさんデザインの車止め石。こんなところにも。黄色くなってかわいらしいです。

このコースは『ボッテガ・ヴェネタ』とIUAV、ジャコモ・ルモール・ヴェネト生産性財団が協力して開発しましたが、将来性を期待できる、意義深い取り組みとなりました。

日本の学生の皆さんにとっても、刺激的で他では得られない素晴らしい経験になると確信していますし、このような機会を提供できることを大変嬉しく思います」

Noriyuki
ボッテガ・ヴェネタ工場見学。ここで開発し、様々な厳しい基準のもとに検討され、合格したものだけがお店に並びます。開発の現場に興奮の一日でした。

また、「ボッテガ・ヴェネタ」の社長兼CEOのマルコ・ビッザーリはこう語る。

「『ボッテガ・ヴェネタ』は、若い人たちの才能を育てる活動に真摯に取り組んでいます。若手のデザイナーの方たちにとって、将来の成功につながり得る、貴重な一生ものの技術を会得できるという計り知れないチャンスとなるでしょう。このように有意義で社会に貢献できる取り組みに関わることができ、嬉しく思います」

この留学プログラムの無償提供は、「ボッテガ・ヴェネタ」と強い絆で結ばれている地域に還元する継続的な社会貢献活動の一環である。

それと同時に、長らく続けてきた次世代のデザイナーや職人を支援する取り組みにも沿ったものでもあるのだ。

Emi
キャンディーです。甘くなくて、スパイスが強烈です。

現在、「ボッテガ・ヴェネタ」公式ウェブサイト( http://www.bottegaveneta.jp/ja_JP/stories/Charitable-Initiative-Student-Diary.html )、公式FACEBOOK( https://www.facebook.com/bottegaveneta )で、彼ら3名の滞在日記が公開されている。

また、滞在奮闘日記は、ソーシャルブログサービスの「Tumblr」(タンブラー/ http://thestudentdiary.tumblr.com/ )の「The Student Diary」の方に詳しい。

気ままな写真と短文投稿に、毎日ごく普通に過ぎ去ってゆく新鮮なる日常に、海外留学の醍醐味が伺える。

将来を担うクリエイターの卵たちは、何に関心を持っているのか。留学から1ヵ月が経過した今、彼ら3名の奮闘ぶりにも注目したい。

Yukina
デザインの先生と真剣に話している佐藤さん。

どんなときも明るく元気に前向きに、自分を信じて、諦めずチャンスを最大限に活かす。

その意味では、今回のプログラムに選ばれた彼らも、運よく被災を免れた若者たちも、特別な違いはないことに気付くだろう。

本場のクラフツマンシップを学んだ彼等の帰国が楽しみだ。

「BOTTEGA VENWTA」(ボッテガ・ヴェネタ):東日本大震災被災地の若者に向けたイタリア留学支援プログラム/BOTTEGA VENWTA x IUAV-UNIVERSITY OF VENICE GIACOMO RUMOR CPV FOUNDATION
BOTTEGA VENETA: http://www.bottegaveneta.jp/ja_JP/stories/Charitable-Initiative-Student-Diary.html
BOTTEGA VENETA公式FACEBOOK: https://www.facebook.com/bottegaveneta
Tumblr「The Student Diary」: http://thestudentdiary.tumblr.com/

Text by Takafumi Hojoh

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