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「僕はイケている、と過信しなければ上に行けない」成田 凌インタビュー

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──仕事をする上で大切にしていることは?

 何だろう。過信することですかね。自分はイケている、と心のどこかで思っていないと人前には立てませんから。自信がなければ目立てないし、目立てなければ上に行けない。そういう意味で、ある程度の過信が大事だと思います。それと、大切にするべき人をちゃんと大切にすることかな。地元の友人を泣かせるために芝居をしているところはあります(笑)。落ち込むようなこともありますけれど、落ち込んだままでは次に進めません。凹んでいるときに反省してもマイナス方向にしか行かないから、そんな日は考えずに寝ることにしています。夢を売る仕事なのに、マイナスな状態の姿は見せられないじゃないですか。凹む時間は極力、少なくするようにしていますね。こう見えて、実はいろいろと気にするほうなんですよ。心の中ではいつも「大丈夫かな…」と思っている、でもそんな気苦労もまた演技のベースになると信じています。この仕事が自分の天職だと。それもまた一種の過信ですよね。

──今後やってみたい役は?

 殺人犯とか、派手でエキセントリックな人物を演じてみたくなりがちなんですよね。もちろんそういう気持ちはありますが、僕は“普通”の役をやりたい。普通の男の子が拳銃を拾って、それまでの平凡な生活が徐々に変わっていく… なんて、やってみたい。誰もが感情移入できるような人をちゃんと演じられる役者でいたいなと思います。

──最近、楽しいことは?

 仕事では、リハーサルが楽しい。リハーサル後の、テスト撮影までの時間が好きなんです。「こんなパターンもあるな」「これを使ったらおもしろいかな」とか、家で台本を読んでいるときには思いつかない具体的なイメージが出てくるんですよ。あとは、新しい料理を覚えること。レパートリーが増えると嬉しくて。最近はレバニラと八宝菜をマスターしました(笑)。

──30歳、40歳になった自分を想像すると。

 全くわかりませんね。どんな作品といつ出会えるかわからないし、どんな人といつ出会えるかもわからない。素晴らしい監督や共演者に巡り会うと価値観がガラリと変わってしまうことがあるので、先のことは本当にわからない。不安でもあるけれど楽しみでもあります。今やるべきことは、将来やりたいことができたときにスムーズにできるような環境を作っておくことだと思っています。やりたいことができる人生は、超楽しいじゃないですか(笑)。いろいろと面倒くさいこともありながら、結果的には超楽しいと思える人生を送りたいですね。

──2018年の成田 凌は?

 2016年に蒔いた種がある程度、咲いたのが2017年でした。一つの目標を越えた感じはあるので、ここからがまた始まりだと思っています。次の段階は、役者として丁寧に生きることですね。責任感を持って作品に取り組み、自分の仕事に一つ一つ、ちゃんと“点”を打っていきたい。2018年は丁寧に頑張ります。

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成田 凌 PLOFILE
1993年、埼玉県生まれ。2013年にメンズノンノ専属モデルとなり、2014年に俳優デビュー。2018年も『ニワトリ★スター』『わろてんか』『コード・ブルー劇場版』と話題の出演作が相次ぐ。

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Photos:Takemi Yabuki[W]
Interview&Text:Masayuki Sawada

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